よく使う動名詞例文で完璧に理解

突然ですが、「私は母が私に部屋の掃除をさせることが好きじゃない」を英語に訳せますか?
あなたが日本語で話す時に、こういった表現よくしますよね?
しかし、英語になると途端に表現するのが難しく感じます。

ですが、動名詞をマスターすると途端に解決します。 「人の名前を覚えることは難しい」といった表現もできるようになります。ポイントは「~すること」です。
前回の記事で不定詞をマスターしたあなたなら簡単に動名詞を覚えることができます。

なぜなら、不定詞と動名詞は使い方が非常に似ているからです。
不定詞と動名詞は基本の文型に肉付けして、多くの情報を足す働きがあります。

つまり、単純な文を情報豊かな文にします。

本記事では、動名詞の基本用法とよく使われるフレーズを解説していきます。
動名詞を使いこなして、あなたの英語表現を豊かにしていきましょう。

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動名詞とは

動名詞とは、動詞にingをつけて名詞化したものです。
日本語でも「~する」に「こと」をつけて動詞を名詞化しますよね?これと同じです。
動名詞を文中のどこで使うかで、動名詞の働きが変わります。
主な働きは3つです。

  • 補語や主語として使う
  • 目的語になる
  • 前置詞の目的語になる

順番に見ていきましょう。

補語や主語として使う

動名詞を文の始めに持ってくると主語の働きをします。 Be動詞の後に持ってくると、主語の内容を説明する補語としての働きをします。

例①)
Going away on trips is fun.
(旅行に行くことは楽しいです。)
動名詞は【Going】で「行くことは」と主語の働きをしています。

例②)
My hobby is taking pictures.
(私の趣味は写真を取ることです。)
動名詞は【taking】で「私の趣味は~を取ることです」と主語の内容する補語の働きをしています。

目的語になる

動詞の後に動名詞を持ってくると目的語の働きをします。

例①)
He enjoys playing soccer.
(彼はサッカーを楽しむ。)
動名詞【playing】が動詞の【enjoy】の後にきています。
~することを楽しむ」=動名詞が動詞の目的語になっています。

例②)
My father quit smoking.
(私の父はたばこを吸うことを止めた。)
動名詞【smoking】が動詞の【quit】の後にきています。
吸うことを止めた」=動名詞が動詞の目的語になっています。

前置詞の目的語になる

前置詞の直後に動名詞がくると、前置詞の目的語になります。

例①)
My mother is good at cooking.
(私の母は料理が得意です。)
動名詞【cooking】が前置詞【at】の後ろにきています。
【be good at~】で「~が得意です。」と訳します。
「~」にあたる部分に動名詞【cooking】「料理すること」がきており、前置詞の目的語になっています。

例②)
He decided to quit his company without talking with me.
(彼は私に話さずに会社を辞める決断をした。)
動名詞【talking】が前置詞【without】の後ろにきています。
【without~】で「~せずに」と訳します。
「~」にあたる部分に動名詞【talking】「話さずに」がきており、前置詞の目的語になっています。

動名詞の主語【My~ing or Me~ing】

動名詞のアクションを行っている主語が文の主語と異なる場合には、動名詞の主語を示さなければなりません。
例えば、「私の母は私がビールを飲んでいることが好きではない」です。

文の主語=私の母です。動名詞の主語(ビールを飲むアクションをしている)=私です。
それぞれの主語が異なっています。
こういった場合に動名詞の主語はどのように表すのでしょうか?

動名詞の主語の示し方

動名詞の直前に所有格の代名詞を置くことで、動名詞の主語を表すことができます。
所有格の代名詞とは、My, His, Her, Our, theirなどです。

例①)
My girlfriend won`t accept my playing computer games all the time.
(私の彼女は私がいつもゲームをしていることを受け入れようとしない。)

この文の主語は「私の彼女」です。「私の彼女が~を受け入れようとしない」という構造になっています。動名詞の主語は「私」です。

それに対して、動名詞の部分は【my playing computer games all the time】=「私がいつもゲームをしている」という構造になっています。そのため、所有格の代名詞【my】を動名詞の前に置き、動名詞の主語を表しています。

例②)
I don`t like my mother asking me to clean up my room.
(私は母が私に部屋の掃除をさせることが好きじゃない)

「私の母」や「彼のチーム」など動名詞の主語が名詞の場合は、所有格かそのままの形で動名詞の前に置きます。

例文の場合、動名詞の主語を、所有格【my mother`s asking】か、そのままの形【my mother asking】のどちらかにします。

ネイティブは目的格の代名詞を使う

昔の教科書や文法書には所有格の代名詞を使うことが文法として正しいとされていましたが、現在は目的格の代名詞を使うこともOKとされています。
実際のところ、ネイティブスピーカーの90%以上が目的格を使用しています。

例①)
Him coming is problem.
(彼が来ることは問題です。)
動名詞の主語としてHim(目的格)が使われています。

例②)
You telling me truth is not always right.
(あなたが私に真実を伝えることは、いつも正解であるわけではない。)
動名詞の主語としてYou(目的格)が使われています。

感覚的に目的格スタートの文だと間違っているように感じるかもしれませんが、これが自然な言い方です。何度も声に出して読んで慣れていきましょう。

動名詞のさまざまな形

動名詞ですが、受動態や完了形などの他の構文と組み合わせて使うことができます。
そうすることにより、動名詞の内容をより充実させることができます。

受動態の動名詞

【Being+過去分詞】の形にすることで、動名詞を受動態で表現することができます。

例①)
I miss being treated as princess.
(私はプリンセス扱いされることが恋しいです。)
【Being+treated】で「扱いされること」と動名詞に受動態の要素が含まれています。

例②)
Being requested many times by my boss is such a hassle.
(上司に何回もお願いされることは面倒です。)
【Being+requested】で「お願いされること」と動名詞に受動態の要素が含まれています。

完了形の動名詞

述語動詞が表す時よりも以前の時を動名詞で表す場合【having+過去分詞】を使います。

例①)
He is proud of having won a gold medal at the Olympics.
(彼はオリンピックで金メダルを獲得したことを誇りに思っている。)
【having+won】で「獲得したこと」と動名詞で主文より前に起こったことを表しています。

※完了形のない動名詞の文だと以下のような意味になります。比べてみましょう。

例②)
He is proud of winning a gold medal at the Olympics.
(彼はオリンピックで金メダルを獲得することを誇りに思っている。)

例③)
Having become a doctor was mistake.
(私が医者になったことは間違いだった。)
【having+become】で「なったこと」と動名詞で主文より前に起こったことを表しています。

※表す意味から時の関係が明らかな場合は、完了形の動名詞を使わないでも問題ありません。
例えば、regret, remember, admitなどがあります。

例④)
I regret saying it to you.
(私はあなたにそれを言ったことを後悔しています。)
文脈から明らかに、過去に「言った」ことについて「後悔している」ことが分かるので、動名詞を完了形にする必要はありません。

動名詞のNotの付け方

動名詞を否定の意味にするための【Not】や【Never】などは、動名詞の直前に置きます。

例①)
I like my boyfriend never cheating on me.
(私は彼氏の浮気をしないところが好きだ。)
動名詞を否定する副詞【never】が動名詞の直前にあります。

× I like never my boyfriend cheating on me.
Neverが動名詞の前にきていない。

例②)
Not greeting people is quite rude.
(人に挨拶をしないことは失礼です。)
動名詞を否定する副詞【not】が動名詞の直前にあります。

× Greeting not people is quite rude.
Notがpeopleの前にあるため、peopleを否定した文になってしまいます。
「人ではない人に挨拶することは失礼です。」風になります。

動名詞を使ったフレーズ7選

最後に動名詞を使ったフレーズを7つ紹介します。
学校のテストや日常会話でも頻出するものを厳選しました。
間違って不定詞を使いがちなものもありますので、注意が必要です。

be used to~ing (~することに慣れている)

例①)
I am used to going abroad. So, I am not worried about working in Canada.
(海外に行くことに慣れています。なので、カナダで働くことを心配に思っていません。)

例②)
My mother is used to me messing up in my room, and she won`t say anything.
(私の母は私が部屋を散らかすことに慣れています。そして、何も言いません。)

Toの後は必ず動名詞(名詞でも可)が来ることに注意しましょう。
Toにつられて動詞の原形を使いがちです。
また、【used to+動詞】で「以前は~していた」という表現があるので混同しないようにしましょう。 こちらはBe動詞がありません。

例③)
I used to live in Osaka before.
(以前は大阪に住んでいました。)

look forward to~ing (~することを楽しみに待つ)

例①)
I look forward to meeting you.
(あなたに会うことを楽しみにしています。)

例②)
She was looking forward to watching the movie with you.
(彼女はあなたとその映画を見ることを楽しみにしていました。)

これもToの後は必ず動名詞(名詞でも可)が来ることに注意しましょう。
また、実はネイティブは【look forward to~】と【Be looking forward to~】を使い分けています。

【look forward to~】がフォーマルな響きがあり、【Be looking forward to~】がカジュアルな響きがあります。 友達と話す時とビジネスで使う時とで使い分けをしましょう。

Would you mind~ing? (~して頂けませんか?)

例①)
Would you mind taking some pictures for us ?
(写真を撮って頂けないでしょうか?)

例②)
Would you mind me sitting here ?
(ここに座ってもかまいませんか?)

Mindは「気にする」という意味があります。
「~をすることを気にしますか?」から「~して頂けませんか?」とお願いする意味になっています。
例②のように動名詞の主語が変わると許可を求める意味に変化します。
Mindの意味からニュアンスを判断しましょう。

Keep(prevent/stop)目的語from~ing (目的語が~するのを防ぐ/妨げる)

例①)
This keeps you from getting into car accidents. So, you should carry it all the time.
(これはあなたが車の事故に巻き込まれるのを防ぎます。なので、いつでも持っておくべきです。)

例②)
We have to prevent Covid-19 from spreading in our company by limiting the number of workers.
(私たちは働く人の人数を制限することによって、社内でコロナが広まるのを防がなければならない。)

目的語をfromの直後の動名詞から話すイメージから「防ぐ」や「妨げる」の意味になっています。
他にも【stop】や【refrain】など同じ構文で使用できます。

Worth~ing (~する価値がある。)

例①)
This place is worth visiting.
(この場所は訪れる価値がある。)

例②)
This company is worth investing.
(この会社は投資する価値がある。)

How about~ing (~するのはどうですか?)

例①)
A: What should we do this weekend?
(今週末何をするべきかな?)

B: How about going to the café we talked about yesterday?
(昨日話したカフェに行くのはどう?)

例②)
A: What should we do for her birthday?
(彼女の誕生日に何をするべきかな?)

B: How about taking her to French restaurant?
(彼女をフランスレストランに連れていくのはどう?)

何かの質問に対して、「~はどう?」と切り替えて質問する時に使うフレーズです。 例文のような会話の流れの時に使用します。会話の始めには使いません。

feel like~ing (~したい気分)

例①)
I feel like going out for a drink tonight.
(今夜は飲みに行きたい気分だなー。)

例②)
Do you feel like going away on a trip this weekend ?
(今週末、旅行に行きたい気分ですか?)

Feelとlikeを組み合わせることにより「~したい気分」というニュアンスを表すことができます。
Likeの後は動名詞もしくは名詞になるので、To不定詞を持ってこないように注意しましょう。

まとめ

動名詞とは

動名詞とは動詞にingをつけて名詞化したものです。
動名詞を文中のどこで使うかで、動名詞の働きが変わります。

補語や主語として使う

例)Going away on trips is fun.
(旅行に行くことは楽しいです。)

目的語になる

例)He enjoys playing soccer.
(彼はサッカーを楽しむ。)

前置詞の目的語になる

例)My mother is good at cooking.
(私の母は料理が得意です。)

動名詞の主語

動名詞の直前に所有格の代名詞を置くことで、動名詞の主語を表すことができます。
例)My girlfriend won`t accept my playing computer games all the time.
(私の彼女は私がいつもゲームをしていることを受け入れようとしない。)

しかし、ネイティブスピーカーの90%以上が目的格を使用しており、現在は目的格の代名詞を使うこともOKとされています。
例)Him coming is problem.
(彼が来ることは問題です。)

動名詞のさまざまな形

動名詞は受動態や完了形と組み合わせて使うことができます。
また、否定の【Not】や【Never】の位置には注意が必要です。

受動態【Being+過去分詞】

例)I miss being treated as princess.
(私はプリンセス扱いされることが恋しいです。)

完了形【having+won】

完了形+動名詞で主文より前に起こったことを表します。

例)He is proud of having won a gold medal at the Olympics.
(彼はオリンピックで金メダルを獲得したことを誇りに思っている。)

・動名詞を否定の意味にするための【Not】や【Never】などは、動名詞の直前に置きます。

例)I like my boyfriend never cheating on me.
(私は彼氏の浮気をしないところが好きだ。)

動名詞を使った便利フレーズ7選

  • be used to~ing (~することに慣れている)
  • look forward to~ing (~することを楽しみに待つ)
  • Would you mind~ing? (~して頂けませんか?)
  • Keep(prevent/stop)目的語from~ing (目的語が~するのを防ぐ/妨げる)
  • Worth~ing (~する価値がある。)
  • How about~ing (~するのはどうですか?)
  • feel like~ing (~したい気分)

本記事では、動名詞の基本の用法、受動態と完了形との組み合わせ、動名詞の使えるフレーズを解説しました。
これであなたは、単純な文に多くの情報を追加できるようになりました。

動名詞の基礎を理解したあなたに、実は解説したいことが1つあります。
それは、動名詞と不定詞の違いについてです。
学生のころに、「enjoyは不定詞は使えない、ingが来るよ」とか「decideはto不定詞しか使えない」とか暗記させられたのではないでしょうか?

次回記事では、そんな詰め込みで暗記し、何で動名詞と不定詞に使い分けがされているか分からないあなたに「不定詞と動名詞の使い分け」について解説します。
これを理解することができれば、詰め込みで暗記する必要はありません。
ぜひ次回の記事もチェックしましょう。

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