あなたは【as+原級+as】で「~と同じくらい」を表すことは知っています。
しかし、この「原級」の箇所に不定詞などを付けて、より情報を加えられることは知っていますか?
この使い方をマスターすることで、複雑な比較を行うことができるようになります。
例えば、【as+原級+as】を使って、「飛行機でそこへ行くことは、電車で行くより費用がかからない」という表現ができます。あなたが知っている【as+原級+as】より、複雑な表現ではないでしょうか?
【as+原級+as】の基本をおさえているあなたなら、簡単に訳すことができるようになります。
ただ、意外にこういった使われ方を知らない人が多いだけです。
本記事では、【as+原級+as】の使い方に、もう一歩踏み込んでいきます。
ネイティブ流の【as+原級+as】の使い方を学び、あなたの英語表現をより自然にしていきましょう。
【as+原級 to~+as】で情報を加える
【as+原級+as】の原級にはtoや前置詞などを使って、詳細な情報を加えることができます。
それにより、比較する2つの文をより、詳細に表すことができます。
例①)It doesn`t cost as much to fly there as (it does) to take the train there.
(飛行機でそこへ行くことは、電車で行くより費用がかからない。)
文の作り方
①比較抜きの文Aと比較対象の文Bを作る。
文A: It doesn`t cost much to fly there.
(飛行機でそこへ行くことは、費用が多くかからない。)
文B: It costs to take the train there.
(電車でそこへ行くことは、費用がかかる。)
②文Aのmuchの前にasを加えて、文BのItの前にasを加える
文A: It doesn`t cost as much to fly there.
文B: as It costs to take the train there.
③文Aと文Bを合わせます。
・It doesn`t cost as much to fly there as It costs to take the train there.
④文Bの内容が被っているところを除く。
(または同じ言葉の繰り返しを避ける)
・It doesn`t cost as much to fly there as (It does) to take the train there.
It costsが文Aと被っています。
It doesにして同じ言葉の繰り返しを避けるか文Bから消します。
【as+原級+as】の文の作り方や基本はこちらの記事に分かりやすく掲載しています。
原級・比較級・最上級の基本の使い方についてご紹介しています。
【as+原級+as】で覚えているので、原級の後ろはasをすぐに置かないとダメだという先入観があります。
しかし、不定詞や前置詞など加えることができます。
例②)I got along as well with her when we were going out as I do now.
(今と同じくらい、彼女と付き合っていたころは、彼女と仲が良かった。)
※were going out (付き合っている。)
以下が比べている2つの文になります。
文A: I got along with her well when we were going out.
文B: I get along with her now.
「思ったほど」はどう表現する?
2つ目のasの後に【I think】もしくは【I thought】を入れるだけで、「思ったほど~だ」という表現をすることができます。
例③)It wasn`t as easy to save up money as I thought.
(思ったほど、貯金することは簡単ではなかった。)
【As I thought】の後に、【it would be】を入れるのが正確です。
しかし、聞き手は【as I thought】以降を予測できるので、省略することができます。
例④)She isn`t as patient as I think.
(彼女は思ったほど、我慢強くないです。)
「思ったほど~」は日常生活で結構使うと思いますが、あなたはどうでしょうか?
【as+原級+as】の構文に【I think】もしくは【I thought】を入れるだけなので、シンプルで使いやすいと思います。
ネイティブはthe sameを使う
ネイティブスピーカーは「~と同じくらい」を表す時に、【the same~as…】を使うことも多いです。
【the same~as…】を使う際に間違えやすい注意点があります。
例文を見ながら確認していきましょう。
例①)This one is the same size as that one.
(これはあれと同じ大きさです。)
注意点はsameの後ろは「名詞」を必ずおきましょう。
【as+原級+as】の文で原級部分が形容詞や副詞なので、間違ってそれらを使ってしまいがちです。
× This one is the same big as that one.
(bigは形容詞なので使えない。)
また、例文①を【as+原級+as】の文で表すと、以下のように書き換えできます。
This one is as big as that one.
例②)He is about the same height as me.
(彼は私と同じくらいの背の高さです。)
=He is as tall as me.
× He is about the same tall as me.
ここでのポイントは2つあります。
1つは高さを表す名詞に変換することです。
Heightは名詞「高さ」です。
2つ目はthe sameの前のaboutです。
人などの身長を表す際は、通常完全同じ高さであることはないので、aboutを付けると自然な表現になります。
as … as数の表現
as…asには数を使って比較する表現があります。
例えば、「同じくらいの本の量」や「この部屋の2倍の大きさ」などです。
「数字は文のどこに置けば良いの?」や「~倍ってどう表現するの?」って疑問に思っている方も多いと思います。
例文を使って、文の作り方を解説していきます。
「~と同じくらい…」
【as+形容詞+名詞+as】を使って表すことができます。
例)I have as many books as you (do).
(私はあなたと同じくらいの数の本を持っています。)
文の作り方
①比較抜きの文Aと比較対象の文Bを作る。
文A: I have many books.
(私は本をたくさん持っている。)
文B: You have many books.
(あなたは本をたくさん持っている。)
②文Aのmany booksの前にasを加えて、文Bのyouの前にasを加える
文A: I have as many books.
文B: as you have many books.
③文Aと文Bを合わせます。
I have as many books as you have many books.
④文Bの内容が被っているところを除く。(または同じ言葉の繰り返しを避ける)
I have as many books as you (do).
(文Bのhaveはdoに変換もしくは消すことができます。)
「~の2倍」/「~の3分の1」
【as+原級+as】の前に倍数を置くことで「~の何倍だ」と表現することができます。
倍数は【~times】で表します。2倍を表現する倍数は3つあります。
Twice, doubleはtimesを後ろに付けないので注意です。
倍数例
2倍
Two times
Twice
Double
3倍
Three times
4倍
Four times
1/2倍
Half
1/3倍
One-third
1/4倍
One-fourth
1.5倍
One and a half times
では、【倍数+as+原級+as】の使用例を見ていきましょう。
例①)This room is twice as large as that one.
(この部屋はあの部屋の2倍の大きさです。)
例②)He has three times as many books as me.
(彼は私の3倍の数の本を持っています。)
例③)This river is one-third as long as the one in my city.
(この川は私の地元の川の3分の1の長さです。)
(彼は私の2倍速く走ることができます。) ※2【as+原級+as】の代わりに、【倍数+名詞】でも倍数表現ができます。
例⑤)This box is twice the size of that one.
(この箱はあの箱の2倍の大きさです。)
Twice(倍数)+the size(名詞)の形になっています。
【出来るだけすぐに】は英語で?
「出来るだけすぐに」という表現は日常会話で頻繁に使われます。
使い方も簡単です。【as soon as possible】を文末に入れるだけでOKです。
例①)I will come over to your place as soon as possible(I can).
(出来るだけすぐに、あなたのところに行くよ。)
※come over (遊びに来る)
例②)Could you come back home as soon as possible(I can) ?
(出来るだけすぐに、家に帰ってきてくれますか?)
※possibleをI canに変えることもできます。
【as soon as possible】を応用することでさらに多くの表現をすることができます。
possibleのところに文を入れることができます。また、soonを別の副詞に入れ替えるたりすることもできます。
例③)I will do the laundry as soon as I come back home from work.
(仕事から帰ってきたらすぐに、洗濯をするよ。)
例④)The doctor came as quickly as he could.
(その医者は出来るだけ急いでやって来ました。)
その他原級を使った表現
紹介してきたように、原級を使った表現はまだまだたくさんあります。
余力がある方はフレーズとして下記の表現も確認しましょう。
【No (other)+単数形の名詞】
【No (other)+単数形の名詞】を主語にして、原級を使うと「~ほど…なものはない」という意味を表すことができます。
最上級に相当する表現になります。
例①)No other student in my class is as smart as me.
(私ほど賢い生徒は他にいません。)
例②)No other prefecture in Japan is as large as Hokkaido.
(北海道ほど大きな県は日本にはありません。)
【as…as ever~/ as…as any~】
・【as…as ever~】で「あいかわらず」という意味を表します。
例)She looks as happy as ever.
(彼女はあいかわらず幸せそうに見えます。)
・【as…as ever lived】で「きわめて」という意味を表します。
例)He is as great an actor as ever lived.
(彼はきわめて偉大な俳優です。)
※as great an actor asの語順ですが、an great actorのように名詞を伴う形容詞が比較の軸になる場合語順が変わります。
【as+形容詞+a/an+名詞】のように変わります。
・【as…as any+単数形の名詞+I know】で「きわめて」という意味を表すことができます。
「私が知っている~に比べても同じ=きわめて」というニュアンスになります。
例)She is as clever as any woman I know.
(彼女はきわめて頭の良い女性です。)
【as many/much as+数】
【as many/much as+数】で数や量がかなり多いことを表します。
「~もの」と訳し、自分が思っているより多いことを意味します。
例①)I paid as much as 200 dollars for this bag.
(私はこのバックに200ドルも払った。)
筆者の感覚で200ドルは多いと感じているのがポイントです。
例②)As many as 500 people are staying at this place now.
(今、500人もの人がこの場所に滞在している。)
まとめ
ポイント①
【as+原級+as】の原級にはtoや前置詞などを使い、詳細な情報を加えることができます。
例)It doesn`t cost as much to fly there as (it does) to take the train there.
(飛行機でそこへ行くことは、電車で行くより費用がかからない。)
ポイント②
2つ目のasの後に【I think】もしくは【I thought】を入れて「思ったほど~だ」という表現をすることができます。
例)It wasn`t as easy to save up money as I thought.
(思ったほど、貯金することは簡単ではなかった。)
ポイント③
ネイティブスピーカーは「~と同じくらい」を表す時に、【the same~as…】を使うことも多いです。sameの後ろは「名詞」を必ずおきましょう。
例)This one is the same size as that one.
(これはあれと同じ大きさです。)
ポイント④
as…asには数を使って比較する表現があります。
「~と同じくらい…」
【as+形容詞+名詞+as】を使って表すことができます。
例)I have as many books as you (do).
(私はあなたと同じくらいの数の本を持っています。)
「~の2倍」/「~の3分の1」
【as+原級+as】の前に倍数を置くことで「~の何倍だ」と表現することができます。
例)This room is twice as large as that one.
(この部屋はあの部屋の2倍の大きさです。)
ポイント⑤
【as soon as possible】を文末に入れるだけで「出来るだけすぐに」という表現ができます。
例)I will come over to your place as soon as possible(I can).
(出来るだけすぐに、あなたのところに行くよ。)
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