wonderは日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる動詞で、「疑問に思う」「不思議に思う」という意味を持ちます。
特に「I wonder…」の形で丁寧な依頼や質問をする表現は、ネイティブが頻繁に使う自然な言い回しです。
TOEICのリスニング・リーディングセクションや英検のライティングでも頻出するため、正確な使い方を理解することが重要です。
この記事では、wonderのコアイメージから実践的な使い方まで、豊富な例文とともに詳しく解説します。
wonderのコアイメージ
wonderの語源は古英語の「wundrian(驚嘆する)」に由来し、名詞の「wonder(驚異、不思議)」と深く関連しています。
コアイメージは「心の中で疑問や驚きを抱く」です。
単なる思考を表す「think」とは異なり、wonderには「分からないことに対する好奇心」や「驚きの感情」が含まれます。
何かが不思議で仕方ない、答えが知りたいという心の動きを表現する動詞です。
また、wonderは他動詞としても自動詞としても使われ、後ろに疑問詞節(what, why, if, whetherなど)を伴うことが多いのが特徴です。
この柔軟性が、wonderを日常会話で使いやすい動詞にしています。
wonderの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単語 | wonder |
| 発音 | /ˈwʌndər/(ワンダー) |
| 品詞 | 動詞(他動詞・自動詞) |
| 語源 | 古英語 wundrian(驚嘆する) |
| 頻出度 | ★★★★★(TOEIC・英検で超頻出) |
| 活用形 | 形 |
|---|---|
| 原形 | wonder |
| 三人称単数現在 | wonders |
| 過去形 | wondered |
| 過去分詞 | wondered |
| 現在分詞 | wondering |
※wonderは動詞の他、名詞(驚異、不思議なもの)としても使われますが、この記事では動詞用法を中心に解説します。動詞も名詞も発音は同じ/ˈwʌndər/です。
発音・アクセントの注意
wonderの発音は/ˈwʌndər/(ワンダー)です。
アクセントは第1音節の「won」に置かれ、母音は/ʌ/(アとオの中間音)になります。
日本人学習者が注意すべきポイントは以下の通りです:
1. 母音/ʌ/の発音
「ワンダー」ではなく「ワンダー」に近い音です。口を大きく開けて「ア」と発音します。
「wander(さまよう)」の発音/ˈwɑːndər/とは異なるため、注意が必要です。
2. 語末の-derの発音
語末の「-der」は/dər/と発音され、「ダー」ではなく「ダァ」に近い曖昧な音になります。
舌を上顎に軽く触れる程度で、はっきりと「ル」を発音しないのがポイントです。
3. wonderとwanderの区別
wonder /ˈwʌndər/(疑問に思う)
wander /ˈwɑːndər/(さまよう)
母音の違いに注意して発音しましょう。
wonderの意味とニュアンス
wonderには大きく分けて3つの主要な意味があります。
文脈によって使い分けが必要ですが、すべて「心の中の疑問や驚き」というコアイメージでつながっています。
疑問に思う、知りたいと思う
最も一般的な意味で、何かについて疑問を持ち、答えを知りたいと思う状態を表します。
後ろに疑問詞節(what, why, how, if, whetherなど)を伴うことが多く、間接疑問文の形を取ります。
I wonder what time it is.
今何時だろう。
She wondered why he was late.
彼女は彼がなぜ遅刻したのか疑問に思った。
We wonder if this plan will work.
私たちはこの計画がうまくいくかどうか疑問に思っている。
この用法では、単に「思う(think)」よりも「分からなくて気になっている」というニュアンスが強く出ます。
また、「I wonder if you could…」の形で丁寧な依頼を表現することもできます。
不思議に思う、驚く
何かが奇妙で理解できない、不思議だという感情を表します。
驚きや感嘆の気持ちを含むことが多く、「wonder at」や「wonder about」の形で使われることもあります。
I wonder at his courage.
彼の勇気には驚かされる。
People wondered at the beauty of the sunset.
人々は夕焼けの美しさに感嘆した。
He wondered about the strange noise.
彼はその奇妙な音を不思議に思った。
この意味では、単なる疑問というよりも、感情的な驚きや感動が強調されます。
文語的・フォーマルな響きがあり、日常会話よりも文章で使われることが多い表現です。
〜かしらと思う(丁寧な疑問・依頼)
「I wonder if…」「I was wondering if…」の形で、丁寧に質問したり依頼したりする表現として使われます。
直接的な質問や依頼を避け、相手に配慮した柔らかい言い回しになります。
I wonder if you could help me.
手伝っていただけますか。
I was wondering if I could use your phone.
お電話をお借りできますか。
I wonder if this is the right way.
これが正しい道かしら。
過去進行形「I was wondering」を使うと、さらに丁寧で控えめな印象になります。
ビジネスシーンや初対面の相手に対して、非常に有効な表現です。
wonderの使い方
wonderは文法的に柔軟な動詞で、さまざまな構文で使われます。
ここでは代表的な使い方のパターンを詳しく解説します。
wonder + 疑問詞節(what, why, how, when など)
最も一般的な用法で、疑問詞で始まる節を目的語として取ります。
間接疑問文の形になるため、疑問詞の後ろは通常の文の語順(主語+動詞)になります。
I wonder what she thinks about this.
彼女がこれについてどう思っているのか疑問だ。
He wondered why the store was closed.
彼はなぜその店が閉まっているのか不思議に思った。
We wonder how they managed to finish so quickly.
私たちは彼らがどうやってそんなに早く終えたのか疑問に思っている。
She wondered when the train would arrive.
彼女は電車がいつ到着するのか疑問に思った。
They wonder where he went.
彼らは彼がどこへ行ったのか疑問に思っている。
疑問詞節の中では、疑問文の語順(疑問詞+動詞+主語)ではなく、平叙文の語順(疑問詞+主語+動詞)になることに注意しましょう。
× I wonder what does she think. ✓ I wonder what she thinks.
wonder + if / whether(〜かどうか疑問に思う)
「if」や「whether」を使って、「〜かどうか」という疑問を表現します。
特に「I wonder if you could…」の形は、丁寧な依頼表現として頻繁に使われます。
I wonder if it will rain tomorrow.
明日雨が降るかどうか疑問だ。
She wondered whether she should accept the offer.
彼女はその申し出を受けるべきかどうか迷った。
I wonder if you could open the window.
窓を開けていただけますか。
We wonder if this is the right decision.
これが正しい決断かどうか疑問だ。
I was wondering if you have time to talk.
お話しする時間がありますか。
「if」と「whether」はほぼ同じ意味で使えますが、「whether」の方がややフォーマルな響きがあります。
また、「I was wondering」と過去進行形にすると、より丁寧で控えめな表現になります。
wonder at / about(〜に驚く、〜を不思議に思う)
前置詞「at」や「about」と組み合わせて使う用法です。
「wonder at」は驚きや感嘆を、「wonder about」は疑問や好奇心を強調します。
I wonder at the complexity of nature.
自然の複雑さには驚かされる。
People wondered at his sudden change in behavior.
人々は彼の突然の行動変化に驚いた。
She wondered about the meaning of the message.
彼女はそのメッセージの意味について疑問に思った。
We wonder about what the future holds.
私たちは未来に何があるのか疑問に思っている。
He wondered about the stranger’s identity.
彼はその見知らぬ人の正体を不思議に思った。
「wonder at」はやや文語的で、文学作品や格式高い文章で使われることが多い表現です。
日常会話では「wonder about」の方がより一般的に使われます。
wonderの句動詞
wonderを使った句動詞や慣用表現は多くありませんが、いくつかの重要なイディオムがあります。
これらの表現を覚えておくと、より自然な英語表現ができるようになります。
no wonder(当然だ、不思議ではない)
「No wonder…」は「〜なのは当然だ」「〜なのも無理はない」という意味のイディオムです。
何かの理由が明らかになったときに、納得の気持ちを表現します。
No wonder you’re tired. You’ve been working all day.
疲れているのも当然だ。一日中働いていたんだから。
No wonder she’s angry. You forgot her birthday.
彼女が怒っているのも無理はない。誕生日を忘れたんだから。
He didn’t study at all. No wonder he failed the test.
彼は全く勉強しなかった。試験に落ちたのも当然だ。
No wonder the restaurant is always crowded. The food is amazing.
そのレストランがいつも混んでいるのも当然だ。料理が素晴らしいから。
この表現は会話で非常によく使われ、因果関係を強調するときに便利です。
「It’s no wonder (that)…」という形でも使えます。
I wonder(独り言的な表現)
「I wonder」を単独で使うと、独り言のように「どうなんだろう」と呟く表現になります。
特に答えを期待しているわけではなく、思考を声に出している感じです。
I wonder… Maybe I should call her.
どうしようかな…彼女に電話すべきかもしれない。
“Where did he go?” “I wonder.”
「彼はどこへ行ったんだろう?」「さあ、どうなんだろう。」
I wonder if I left my keys at home.
鍵を家に忘れたかな。
この用法では、wonderが思考プロセスの一部として使われ、自問自答するような響きになります。
会話の中で考えを整理したり、次の行動を決めたりする際に自然に出てくる表現です。
make someone wonder(人に疑問を抱かせる)
「make + 人 + wonder」の構文で、「人に〜を疑問に思わせる」という意味になります。
何かの出来事や状況が疑問や驚きを引き起こすときに使います。
His strange behavior makes me wonder if something is wrong.
彼の奇妙な行動を見ると、何かおかしいのではないかと思わせられる。
This discovery makes us wonder about other possibilities.
この発見は他の可能性について私たちに疑問を抱かせる。
The sudden change in policy made people wonder about the company’s future.
方針の突然の変更は、人々に会社の将来について疑問を抱かせた。
この表現は、ある出来事が引き金となって疑問や好奇心が生まれる状況を表現するのに適しています。
ニュース記事や分析的な文章でよく見られる用法です。
wonderのコロケーション
wonderと一緒によく使われる単語の組み合わせを覚えると、より自然な英語表現ができます。
以下は頻出のコロケーションです。
| コロケーション | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| wonder aloud | 声に出して疑問を述べる | She wondered aloud why nobody had called. |
| often wonder | よく疑問に思う | I often wonder what my life would be like if I had studied abroad. |
| sometimes wonder | 時々疑問に思う | I sometimes wonder if I made the right choice. |
| can’t help wondering | 疑問に思わずにいられない | I can’t help wondering why she left so suddenly. |
| begin to wonder | 疑問に思い始める | I began to wonder if he was telling the truth. |
| wonder out loud | 声に出して疑問を述べる | He wondered out loud whether the plan would work. |
| seriously wonder | 真剣に疑問に思う | I seriously wonder if this project is worth the effort. |
| naturally wonder | 当然疑問に思う | People naturally wonder about the cost of such projects. |
これらのコロケーションを使うことで、wonderの使い方がより洗練され、ネイティブに近い表現になります。
特に「often wonder」や「can’t help wondering」は日常会話でも頻繁に使われる表現です。
wonderを使った例文(シーン別)
実際の使用場面を想定した例文を、シーン別に紹介します。
さまざまな文脈でのwonderの使い方を確認しましょう。
試験でよく出る例文
I wonder what caused the accident.
何がその事故を引き起こしたのか疑問だ。
She wondered if the meeting had been cancelled.
彼女は会議がキャンセルされたのかどうか疑問に思った。
We wonder how they solved the problem so quickly.
私たちは彼らがどうやってそんなに早く問題を解決したのか疑問に思っている。
He wondered whether he should accept the job offer.
彼はその仕事のオファーを受けるべきかどうか迷った。
I wonder why she didn’t come to the party.
なぜ彼女がパーティーに来なかったのか疑問だ。
They wondered at the beauty of the ancient temple.
彼らはその古代寺院の美しさに感嘆した。
No wonder he’s so successful. He works harder than anyone.
彼があんなに成功しているのも当然だ。誰よりも一生懸命働いているから。
日常会話で使う例文
I wonder what’s for dinner tonight.
今夜の夕食は何だろう。
I was wondering if you’d like to join us for coffee.
一緒にコーヒーでもいかがですか。
She wondered aloud why the train was late.
彼女は電車がなぜ遅れているのか声に出して疑問を述べた。
I wonder if it’s going to rain this weekend.
今週末雨が降るかな。
Do you ever wonder what your life will be like in ten years?
10年後の自分の人生がどうなっているか考えたことある?
I can’t help wondering why he said that.
なぜ彼があんなことを言ったのか気になって仕方がない。
I wonder where I put my glasses.
メガネをどこに置いたかな。
No wonder you’re cold! You’re not wearing a jacket.
寒いのも当然だ!ジャケットを着ていないんだから。
ビジネス文書・メールで使う例文
I was wondering if you could send me the report by Friday.
金曜日までにレポートを送っていただけますでしょうか。
We wonder if you would be available for a meeting next week.
来週ミーティングのお時間をいただけますでしょうか。
I wonder if you could clarify the details of the contract.
契約の詳細を明確にしていただけますでしょうか。
I was wondering whether you had a chance to review my proposal.
私の提案を確認する機会がありましたでしょうか。
We wonder how this change will affect our sales figures.
この変更が売上にどう影響するか疑問に思っています。
I wonder if we could reschedule the conference call.
電話会議の日程を変更できますでしょうか。
The management is wondering about the feasibility of the project.
経営陣はそのプロジェクトの実現可能性について疑問を抱いています。
I was wondering if you might be interested in collaborating on this initiative.
このイニシアチブでのご協力にご興味があるかと思いまして。
wonderの類義語・関連語
wonderと似た意味を持つ動詞を比較することで、使い分けがより明確になります。
それぞれのニュアンスの違いを理解しましょう。
| 単語 | 品詞 | ニュアンス・解説 |
|---|---|---|
| think | 動詞 | 考える(最も一般的、疑問のニュアンスなし) |
| question | 動詞 | 疑問を持つ(懐疑的、批判的なニュアンス) |
| ask | 動詞 | 尋ねる(実際に質問する行為) |
| ponder | 動詞 | じっくり考える(深く熟考する) |
| speculate | 動詞 | 推測する(証拠なしに考える) |
| marvel | 動詞 | 驚嘆する(強い驚きと賞賛) |
| doubt | 動詞 | 疑う(否定的な疑念) |
| contemplate | 動詞 | 熟考する(じっくり考える) |
「wonder」と似た意味を持つthinkの意味と使い方や、質問することを表すaskの意味と使い方も合わせてチェックすると理解が深まります。
混同されやすい語との違い
wonderと混同されやすい動詞との違いを、具体例を交えて解説します。
正しい使い分けができるようになりましょう。
wonder vs think
wonderは「疑問に思う、分からなくて気になる」という意味で、答えが分からない状態を表します。
thinkは「思う、考える」という最も一般的な思考動詞で、疑問のニュアンスはありません。
I wonder why she didn’t call.
なぜ彼女が電話してこなかったのか疑問だ。(答えが分からず気になっている)
I think she’s busy.
彼女は忙しいんだと思う。(自分の意見や推測)
She wondered what to do next.
彼女は次に何をすべきか疑問に思った。(決めかねている)
She thought about her options.
彼女は自分の選択肢について考えた。(考えるプロセス)
wonderは「分からないこと」に焦点があり、thinkは「考えること自体」や「意見」に焦点があります。
「I wonder」は疑問を表し、「I think」は意見や推測を表す点が最大の違いです。
wonder vs ask
wonderは心の中で疑問に思うことを表し、実際に質問するとは限りません。
askは実際に誰かに質問する行為を表します。
I wonder what time it is.
今何時だろう。(心の中で疑問に思っている)
I asked him what time it was.
彼に何時か尋ねた。(実際に質問した)
She wondered if he would come.
彼女は彼が来るかどうか疑問に思った。(心の中の疑問)
She asked if he would come.
彼女は彼が来るかどうか尋ねた。(実際に質問した)
wonderは内面的な思考や疑問を表し、askは外に向けた行動(質問する)を表します。
試験・ビジネス頻出度
wonderは英語試験やビジネスシーンで非常に頻繁に使われる重要動詞です。
各分野での出題傾向と使用頻度を詳しく見ていきましょう。
TOEIC
頻出度:★★★★★(超頻出)
TOEICでは特にPart 3(会話問題)とPart 7(読解問題)でwonderが頻繁に登場します。
リスニングセクションでは「I was wondering if…」の丁寧な依頼表現が定番です。
Part 3でよく出るパターン:
“I was wondering if you could help me with the report.”
(レポートを手伝っていただけますか)
このような丁寧な依頼表現は、ビジネスシーンの会話で必ず出題されます。
Part 7でよく出るパターン:
“We are wondering about the status of our order.”
(注文の状況について知りたいのですが)
メールや手紙の文面で、間接的に質問する表現として使われます。
TOEICスコア600点以上を目指すなら、wonderの基本的な使い方は必須です。
特に「I wonder if you could…」と「no wonder」は確実に押さえておきましょう。
英検
頻出度:★★★★☆(頻出)
英検では準2級から頻繁に出題され、2級以上では必須の動詞です。
ライティングセクションで丁寧な表現を使う際に、wonderは非常に有効です。
準2級〜2級レベル:
基本的な「I wonder if…」「I wonder why…」の形での出題が中心です。
リスニングでは日常会話での疑問表現として登場します。
準1級〜1級レベル:
「wonder at」「no wonder」などのイディオム、より複雑な文脈でのwonderの使用が求められます。
エッセイライティングで意見を述べる際、「One might wonder…」(〜と疑問に思うかもしれない)のような表現も有効です。
英検のライティングで高得点を狙うなら、wonderを使った丁寧な表現や、論理的な疑問提起の技法を身につけることが重要です。
ビジネス英語
頻出度:★★★★★(超頻出)
ビジネス英語において、wonderは最も重要な動詞の一つです。
直接的すぎる表現を避け、丁寧にコミュニケーションを取るために不可欠です。
メールでの使用:
「I was wondering if you could…」は、依頼メールの定番表現です。
「Could you…?」よりも柔らかく、相手に配慮した印象を与えます。
会議での使用:
「I wonder if we should consider…」(〜を検討すべきではないでしょうか)
提案や疑問を投げかける際に、断定的にならず、協調的な姿勢を示せます。
交渉での使用:
「We’re wondering about the possibility of…」(〜の可能性について検討しているのですが)
相手の意向を探りながら、慎重に話を進める際に有効です。
グローバルビジネスでは、直接的な表現よりも婉曲的な表現が好まれる場合が多く、wonderはその代表的な動詞です。
特にアメリカやイギリスのビジネス文化では、「I was wondering if…」を使いこなすことが、プロフェッショナルなコミュニケーションの基本とされています。
ネイティブがよく使う自然な表現
ネイティブスピーカーが日常的に使うwonderの表現を、場面別に紹介します。
これらの表現を覚えると、より自然で流暢な英語が話せるようになります。
日常会話での定番フレーズ
I wonder what’s on TV tonight.
今夜テレビで何やってるかな。
I was just wondering how you’ve been.
ただ、最近どうしてるかなと思って。(久しぶりの連絡で)
Makes you wonder, doesn’t it?
不思議だよね、そう思わない?
I wonder if I should get a haircut.
髪を切ろうかな。
Ever wonder what it would be like to live abroad?
海外に住むのってどんな感じか考えたことある?
I can’t help but wonder why she did that.
なぜ彼女があんなことをしたのか気になって仕方ない。
これらの表現は、カジュアルな会話で非常によく使われます。
特に「I was just wondering…」は、話しかけるきっかけとして自然に使える便利なフレーズです。
ビジネスでの自然な表現
I was wondering if we could schedule a meeting.
ミーティングの予定を組めますでしょうか。
We’re wondering about your thoughts on this proposal.
この提案についてのご意見を伺いたいのですが。
I wonder if you’ve had a chance to review the document.
資料をご確認いただく機会はございましたでしょうか。
I was wondering whether you might be interested in partnering with us.
私どもとの提携にご興味がおありかと思いまして。
We wonder if there’s room for negotiation on the price.
価格について交渉の余地があるかと考えているのですが。
I’m wondering if you could provide some clarification on this point.
この点について説明をいただけますでしょうか。
I was wondering if I might ask you a few questions.
いくつか質問させていただいてもよろしいでしょうか。
ビジネスでは、過去進行形「I was wondering」を使うことで、より控えめで丁寧な印象を与えられます。
また、「might」を組み合わせることで、さらに柔らかい表現になります。
学術・フォーマルな表現
One might wonder whether this approach is effective.
このアプローチが効果的かどうか疑問に思うかもしれない。
It is worth wondering about the long-term implications.
長期的な影響について考える価値がある。
Scholars have long wondered about the origins of this phenomenon.
学者たちは長い間、この現象の起源について疑問を抱いてきた。
This leads us to wonder about alternative explanations.
これは代替説明について疑問を抱かせる。
We may wonder at the complexity of the system.
システムの複雑さには驚かされるかもしれない。
The reader may naturally wonder why this occurred.
読者は当然、なぜこれが起こったのか疑問に思うだろう。
学術論文やフォーマルな文章では、wonderは論理展開の中で疑問を提起する重要な動詞として使われます。
「one might wonder」や「it is worth wondering」といった表現は、客観的な議論を進める際に有効です。
wonderのよくある間違い
日本人学習者がwonderを使う際によく犯す間違いを、正しい使い方と一緒に解説します。
これらのミスを避けることで、より正確な英語が使えるようになります。
疑問詞節の語順の間違い
❌ I wonder what does she think.
✅ I wonder what she thinks.
解説:wonderの後の疑問詞節は、平叙文の語順(疑問詞+主語+動詞)になります。
疑問文の語順(疑問詞+動詞+主語)にしないよう注意しましょう。
❌ She wondered where did he go.
✅ She wondered where he went.
解説:間接疑問文では、必ず通常の文の語順を使います。
直接疑問文(Where did he go?)と混同しないことが重要です。
thinkとの混同
❌ I wonder he is busy.(thatを省略できない)
✅ I think he is busy.(thinkなら可能)
✅ I wonder if he is busy.(wonderならif/whetherが必要)
解説:wonderは「that節」を直接取れません。
「〜かどうか」という意味なら「if/whether」を使い、単なる推測なら「think」を使います。
❌ I wonder that it will rain tomorrow.
✅ I think that it will rain tomorrow.
✅ I wonder if it will rain tomorrow.
解説:wonderに「that節」は使えません。
疑問や不確実性を表すなら「if/whether」、確信を表すなら「think」を使います。
wonderとwanderの混同
❌ I wander what time it is.(wanderは「さまよう」)
✅ I wonder what time it is.
解説:発音が似ているため混同しがちですが、意味が全く異なります。
wonder /ˈwʌndər/(疑問に思う)、wander /ˈwɑːndər/(さまよう)
❌ He was wandering about the answer.(意味が不自然)
✅ He was wondering about the answer.
解説:「疑問に思う」はwonder、「あてもなく歩く」はwanderです。
スペルと発音の両方に注意しましょう。
過度にフォーマルな場面での使用
❌ I wonder if you could pass the salt.(家族の食事で)
✅ Could you pass the salt?(よりカジュアル)
△ I wonder if you could pass the salt.(丁寧すぎるが文法的には正しい)
解説:家族や親しい友人との会話では、「I wonder if…」は丁寧すぎて不自然な場合があります。
状況に応じて、適切なレベルの丁寧さを選びましょう。
no wonderの誤用
❌ No wonder! He passed the test.(理由が後に来ている)
✅ He studied hard. No wonder he passed the test.
解説:「no wonder」は、理由が先に述べられた後に使います。
原因があって、その結果が「当然だ」という流れになります。
❌ It’s no wonder why he’s tired.(whyは不要)
✅ It’s no wonder (that) he’s tired.
✅ No wonder he’s tired.
解説:「no wonder」の後に「why」は付けません。
「that」は省略可能ですが、「why」を使うのは誤りです。
wonder atの不自然な使用
❌ I wonder at what time the train leaves.(日常会話で不自然)
✅ I wonder what time the train leaves.
解説:「wonder at」は驚きや感嘆を表す文語的表現です。
単純な疑問を表す場合は、前置詞なしで疑問詞節を続けます。
wonderの理解度チェック
ここまで学んだwonderの知識を、練習問題で確認しましょう。
すべての問題に挑戦してから、解答をチェックしてください。
穴埋め問題(5問)
1. I ______ if you could help me with this project.
(このプロジェクトを手伝っていただけますか)
2. She ______ why he didn’t call her back.
(彼女は彼がなぜ電話をかけ直してこなかったのか疑問に思った)
3. ______ wonder he’s so tired. He’s been working for 12 hours.
(彼が疲れているのも当然だ。12時間も働いているのだから)
4. We ______ at the beauty of the sunset.
(私たちは夕焼けの美しさに感嘆した)
5. I often ______ what my life would be like if I had taken that job.
(あの仕事を受けていたら人生がどうなっていたか、よく考える)
選択肢問題(5問)
1. I wonder ______ she will come to the party.
a) that
b) if
c) what
d) why is
2. ______ you’ve had time to review my proposal?
a) I wonder
b) I was wondering if
c) I wonder at
d) I’m wondering that
3. He studied very hard for the exam. ______ he got an A.
a) Wonder
b) It’s wonder
c) No wonder
d) Not wonder
4. I wonder ______ the meeting starts.
a) what time does
b) what time
c) at what time does
d) that what time
5. People ______ the architect’s innovative design.
a) wondered
b) wondered about
c) wondered at
d) wondered if
解答
穴埋め問題の解答:
1. was wondering / wonder
「I was wondering if…」は丁寧な依頼表現の定番です。現在形「wonder」も可能ですが、過去進行形の方がより丁寧です。
2. wondered
過去の疑問なので過去形を使います。「wonder why + 主語 + 動詞」の語順に注意しましょう。
3. No
「No wonder」は「〜も当然だ」というイディオムです。理由が後ろに続きます。
4. wondered
「wonder at」は「〜に驚く、感嘆する」という意味です。文語的な表現ですが、美しさなどに対する驚きを表す際に使われます。
5. wonder
「often wonder」は頻度を表す副詞と一緒によく使われます。仮定法過去完了(would be, had taken)にも注目してください。
選択肢問題の解答:
1. b) if
「〜かどうか」という意味には「if」または「whether」を使います。「that」は使えません。
2. b) I was wondering if
ビジネスメールなどで使う丁寧な表現です。「I was wondering if + 主語 + 動詞」の形になります。
3. c) No wonder
「No wonder + 文」で「〜も当然だ」という意味になります。原因(よく勉強した)→結果(Aを取った)の順序です。
4. b) what time
間接疑問文では、疑問詞の後に通常の文の語順(主語+動詞)が続きます。「what time does」は誤りです。
5. c) wondered at
「wonder at」は驚きや感嘆を表します。革新的なデザインに対する感嘆なので、この前置詞が適切です。
wonderのコーパス実例
実際の英語メディアや会話で使われているwonderの例を見ることで、より深い理解が得られます。
本物の英語での使われ方を確認しましょう。
新聞記事:The New York Times
“As climate change accelerates, scientists wonder if current policies are sufficient to address the crisis.”
(気候変動が加速する中、科学者たちは現在の政策が危機に対処するのに十分かどうか疑問を抱いている)
新聞記事では、専門家や関係者の疑問や懸念を表現する際にwonderが使われます。
この例では、政策の妥当性に対する科学者たちの疑念が表現されています。
“Voters wonder whether the new administration will keep its campaign promises.”
(有権者は新政権が選挙公約を守るかどうか疑問に思っている)
政治記事でも、市民の疑問や不安を表す際にwonderが頻繁に使われます。
「wonder whether」は、不確実性や懐疑を表現する標準的な形です。
日常会話:映画のセリフ
“I wonder what she’s thinking right now.”
(彼女が今何を考えているのか気になる)
映画やドラマの日常会話シーンでは、登場人物の内面的な疑問を表現する際にwonderが使われます。
この表現は、相手の気持ちや考えが分からないときの典型的なセリフです。
“I was wondering if you’d like to grab dinner sometime.”
(よかったら今度食事でもどうかなと思って)
デートに誘う場面などで、「I was wondering if…」は非常に自然な表現として使われます。
直接的すぎず、相手にプレッシャーを与えない言い回しです。
“No wonder you’re upset. I’d be angry too if that happened to me.”
(動揺するのも当然だよ。僕だって同じ目に遭ったら怒るよ)
相手の感情に共感を示す際に、「No wonder」は効果的な表現です。
相手の立場を理解していることを伝える、思いやりのある言い回しとして使われます。
ビジネススピーチ:TED Talk
“You might wonder why this matters. Let me explain.”
(これがなぜ重要なのか疑問に思うかもしれません。説明しましょう)
プレゼンテーションでは、聴衆の疑問を先取りする技法として「You might wonder」がよく使われます。
これにより、スピーカーは論理的な流れを作り、聴衆の興味を引きつけることができます。
“We often wonder about the future of technology, but rarely do we consider its impact on society.”
(私たちはしばしば技術の未来について疑問を持つが、社会への影響を考えることは稀だ)
TEDトークのような教育的なスピーチでは、wonderを使って聴衆に考えさせる問いかけをします。
この例では、一般的な疑問と、より深い考察を対比させる修辞技法が使われています。
“It makes you wonder: are we asking the right questions?”
(こう考えさせられます:私たちは正しい質問をしているのだろうか?)
「It makes you wonder」は、聴衆に深く考えさせる強力な表現です。
スピーカーが重要なポイントを強調し、聴衆の思考を促す際に効果的に使われます。
wonderに関するよくある質問
まとめ
- コアイメージは「心の中で疑問や驚きを抱く」で、分からないことへの好奇心を表す
- 主な意味は「疑問に思う」「不思議に思う」「〜かしらと思う(丁寧な表現)」の3つ
- thinkは単なる思考、wonderは疑問を伴う思考、askは実際に質問する行為
- 「I wonder if you could…」は丁寧な依頼表現として、ビジネスで超頻出
- 間接疑問文では疑問詞の後に通常の語順(主語+動詞)を使う
- 「No wonder」は「当然だ」という意味のイディオムで、原因の後に使う
- TOEICやビジネス英語では必須の動詞で、丁寧なコミュニケーションに不可欠
この記事の例文や練習問題を繰り返し復習すると、wonderの使い方が自然に身につきます。
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