英語で「存在する」と言いたいとき、「exist」という動詞を使いますが、「live」や「be」とどう違うのか迷ったことはありませんか?
また、「There exists」という構文や、進行形が使えるかどうかについても疑問を持つ方が多いでしょう。
existはTOEICや学術文書、哲学的な議論で非常によく使われる重要動詞です。
単なる「ある」ではなく、「実在する」「生存する」という深い意味を持ち、liveやbeとは明確に使い分ける必要があります。
この記事では、existのコアイメージから具体的な使い方、類義語との違い、よくある間違いまで、豊富な例文とともに解説します。
「exist」を完璧にマスターして、より洗練された英語表現を身につけましょう。
existのコアイメージ
existの語源はラテン語の「existere(現れ出る、存在する)」に由来します。
コアイメージは「実際に存在している・現実世界に実在する」です。
このイメージから、existには「存在する」「実在する」「生存する」「生き延びる」といった意味が生まれました。
重要なのは、単に「ある」というだけでなく、「実際にこの世界に存在している」という実在性を強調する点です。
例えば、恐竜が過去に存在したこと、問題が現実に存在すること、ある生物が今も生存していることなど、すべて「現実に存在する」という概念が含まれています。
特に注意すべきは、existは状態動詞であるため、通常進行形では使えないことです。
また、「There exists」という形式主語の構文もよく使われ、何かが存在することを客観的に述べる際に便利な表現です。
existの基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
単語 | exist |
発音 | /ɪɡˈzɪst/(イグジスト) |
品詞 | 動詞(自動詞のみ) |
語源 | ラテン語 existere(現れ出る) |
TOEIC頻出度 | ★★★★☆(高い) |
文法項目 | 詳細 |
---|---|
自動詞用法 | ○(exist as, exist in, exist on) |
他動詞用法 | ×(自動詞のみ) |
受動態 | ×(自動詞のため不可) |
進行形 | △(状態動詞のため通常不可) |
過去形 | existed |
過去分詞 | existed |
現在分詞 | existing |
※existは自動詞のみで、目的語をとりません。
名詞形は「existence(存在、生存)」、形容詞形は「existent(存在する)」「existing(現存する)」があります。反意語は「cease to exist(存在しなくなる)」や動詞「disappear」です。
発音・アクセントの注意
existの発音は /ɪɡˈzɪst/ です。
カタカナで表記すると「イグジスト」ですが、第2音節の「-zist」にアクセントを置くことが重要です。
発音のポイント:
- 第1音節「ex-」は弱く /ɪɡ/ と発音(「イグ」)
- 第2音節「-ist」を強く /ˈzɪst/ と発音(「ジスト」を強調)
- 「x」の部分は /ɡz/ の音(「グズ」に近い濁音)
- アクセントは明確に第2音節に置く
よくある発音ミス:
❌ エグジスト(第1音節を強調)
✅ イグジスト(第2音節を強調)
❌ エキジスト(「x」を「キ」と発音)
✅ イグジスト(「x」を「グズ」と発音)
日本人学習者は「exist」を「エグジスト」と平坦に発音しがちですが、第2音節の「ジスト」を強く発音することでネイティブらしい発音になります。
また、第1音節の母音は曖昧母音 /ɪ/ なので「エ」ではなく「イ」に近い音です。
派生語の発音:
- existence /ɪɡˈzɪstəns/(イグジステンス)- アクセントは第2音節
- existent /ɪɡˈzɪstənt/(イグジステント)- アクセントは第2音節
- existing /ɪɡˈzɪstɪŋ/(イグジスティング)- アクセントは第2音節
すべての派生語で第2音節にアクセントがあることに注意しましょう。
existの意味とニュアンス
existには主に3つの重要な意味があります。
それぞれのニュアンスと使い分けを見ていきましょう。
【自動詞】存在する・実在する
最も基本的で頻出の意味です。物や概念が実際に存在していることを表します。
抽象的なものから具体的なものまで幅広く使えます。
Dinosaurs existed millions of years ago.
恐竜は何百万年も前に存在した。
Does life exist on other planets?
他の惑星に生命は存在するのか?
The problem still exists today.
その問題は今日もなお存在している。
この意味では、何かが現実世界に実在していることを客観的に述べます。
科学、哲学、一般的な事実の説明などで広く使われます。
【自動詞】生存する・生き延びる
生物が生きている、生活している、生き延びているという意味です。
「exist on」の形で「〜で生活する」という意味になることもあります。
Many species exist in this rainforest.
多くの種がこの熱帯雨林に生息している。
They exist on very little money.
彼らは非常にわずかなお金で生活している。
Some organisms can exist without oxygen.
一部の生物は酸素なしで生存できる。
この用法では、生物が生きている状態や、ギリギリの状態で生き延びているニュアンスがあります。
「live」よりも厳しい生存環境を示唆することが多いです。
【自動詞】(特定の状態・形で)存在する
「exist as」「exist in」の形で、特定の状態や形態で存在することを表します。
どのような形で存在しているかを説明する際に使います。
Water can exist as ice, liquid, or vapor.
水は氷、液体、蒸気として存在できる。
This tradition exists in many cultures.
この伝統は多くの文化に存在している。
The data exists in digital format.
そのデータはデジタル形式で存在している。
この用法では、存在の「形態」や「場所」を明確にします。
前置詞「as」「in」と組み合わせてよく使われます。
existの使い方
existの使い方を文型別に詳しく解説します。
自動詞のみなので、目的語はとらないことを理解することが重要です。
主語 + exist(〜が存在する)
最もシンプルで基本的な形です。主語が存在することを述べます。
現在形、過去形、未来形すべてで使えます。
God exists.
神は存在する。
Such problems exist everywhere.
そのような問題はどこにでも存在する。
Unicorns don’t exist.
ユニコーンは存在しない。
This company has existed for 100 years.
この会社は100年間存在してきた。
否定文では「don’t exist」「doesn’t exist」の形で「存在しない」という意味になります。
There exists + 名詞(〜が存在する)
形式主語「There」を使った構文で、何かが存在することを客観的に述べます。
「There is/are」よりもフォーマルで学術的な表現です。
There exists a solution to this problem.
この問題には解決策が存在する。
There exist many theories about this phenomenon.
この現象についてな多くの理論が存在する。
There existed ancient civilizations in this area.
この地域には古代文明が存在していた。
There exists no evidence to support this claim.
この主張を裏付ける証拠は存在しない。
この構文は学術論文や正式な文書でよく使われます。
名詞が複数形の場合は「There exist」となることに注意しましょう。
exist + 前置詞句(〜に/〜として存在する)
前置詞「in」「on」「as」などと組み合わせて、存在の場所や状態を示します。
より具体的な情報を加える際に使います。
Many species exist in the ocean.
多くの種が海に生息している。
The company exists as a non-profit organization.
その会社は非営利組織として存在している。
They exist on a diet of insects.
彼らは昆虫を食べて生きている。
This belief exists among many people.
この信念は多くの人々の間に存在している。
前置詞の選択で意味が変わるので注意が必要です。
exist + to不定詞(存在する目的)
やや文語的ですが、存在する目的や理由を表す際に使います。
「〜するために存在する」という意味になります。
Laws exist to protect citizens.
法律は市民を守るために存在する。
This organization exists to help the poor.
この組織は貧しい人々を助けるために存在する。
Museums exist to preserve history.
博物館は歴史を保存するために存在する。
存在の目的や意義を強調する際に効果的な表現です。
existの句動詞
existは基本的に単独で使われることが多く、前置詞と組み合わせた句動詞はほとんどありません。
ただし、重要な関連表現がいくつかあります。
exist on
意味:〜で生活する、〜を食べて生きる
ニュアンス:ギリギリの生活、最低限の糧
They exist on less than $2 a day.
彼らは1日2ドル未満で生活している。
The animal exists on a diet of leaves.
その動物は葉を食べて生きている。
cease to exist
意味:存在しなくなる、消滅する
ニュアンス:完全に消えてなくなる
The company ceased to exist in 2010.
その会社は2010年に存在しなくなった。
When did dinosaurs cease to exist?
恐竜はいつ絶滅したのか?
continue to exist
意味:存在し続ける
ニュアンス:継続的な存在
The tradition continues to exist today.
その伝統は今日も存在し続けている。
These problems will continue to exist.
これらの問題は存在し続けるだろう。
「cease to exist」と「continue to exist」は頻出表現なので覚えておきましょう。
existのコロケーション
existと一緒によく使われる単語を知ることで、自然な英語表現が身につきます。
以下は実際の文書や会話で頻出する組み合わせです。
コロケーション | 意味 | 例文 |
---|---|---|
actually exist | 実際に存在する | Does this place actually exist? |
really exist | 本当に存在する | Do aliens really exist? |
still exist | まだ存在する | The building still exists today. |
no longer exist | もはや存在しない | That species no longer exists. |
continue to exist | 存在し続ける | The problem continues to exist. |
cease to exist | 存在しなくなる | The empire ceased to exist. |
exist independently | 独立して存在する | Each system exists independently. |
exist simultaneously | 同時に存在する | Both theories can exist simultaneously. |
barely exist | かろうじて存在する | They barely exist on their income. |
coexist with | 〜と共存する | Humans coexist with nature. |
これらのコロケーションはTOEICや学術文書で頻出します。
特に「still exist」「no longer exist」「cease to exist」は時間的な変化を表す重要表現です。
また、副詞との組み合わせ(actually, really, still, independently)で存在の様態を細かく表現できます。
existを使った例文(シーン別)
実際の場面でexistがどのように使われるか、シーン別に例文を見ていきましょう。
試験でよく出る例文
TOEICや英検などの試験でよく見られるexistの使い方です。
There exists a significant gap between theory and practice.
理論と実践の間には大きなギャップが存在する。
The problem no longer exists after the update.
アップデート後、その問題はもはや存在しない。
Evidence suggests that life may exist on Mars.
証拠は火星に生命が存在する可能性を示唆している。
Such opportunities rarely exist in this field.
そのような機会はこの分野ではまれにしか存在しない。
The organization exists to promote environmental awareness.
その組織は環境意識を高めるために存在する。
Multiple solutions exist for this issue.
この問題には複数の解決策が存在する。
The tradition has existed for centuries.
その伝統は何世紀も存在してきた。
日常会話で使う例文
友人や家族との会話で自然に使えるexistの表現です。
Do ghosts really exist?
幽霊は本当に存在するの?
I can’t exist without coffee in the morning.
朝のコーヒーなしでは生きていけない。
That restaurant doesn’t exist anymore.
あのレストランはもう存在しない。
True love exists, I believe.
真実の愛は存在すると信じている。
How can people exist on such low wages?
そんな低賃金で人々はどうやって生活できるの?
Does that place actually exist or is it just a legend?
その場所は実際に存在するの、それとも伝説だけ?
The problem still exists, unfortunately.
残念ながら、問題はまだ存在している。
ビジネス文書・メールで使う例文
職場のメールや正式な文書で使える丁寧な表現です。
There exists a need for improved communication systems.
コミュニケーションシステムの改善の必要性が存在します。
The issue no longer exists following the recent changes.
最近の変更により、その問題はもはや存在しません。
Multiple options exist for addressing this challenge.
この課題に対処するための複数の選択肢が存在します。
Our company has existed for over 50 years.
当社は50年以上存在してきました。
This policy exists to ensure workplace safety.
この方針は職場の安全を確保するために存在します。
Significant opportunities exist in emerging markets.
新興市場には大きな機会が存在します。
The partnership continues to exist despite recent challenges.
最近の課題にもかかわらず、パートナーシップは存在し続けています。
There exist several alternatives worth considering.
検討する価値のあるいくつかの代替案が存在します。
existの類義語・関連語
existと似た意味を持つ動詞を理解することで、より正確な使い分けができるようになります。
単語 | 品詞 | ニュアンス・解説 |
---|---|---|
live | 動詞 | 生きる(生活する、居住する) |
be | 動詞 | ある・いる(最も基本的) |
occur | 動詞 | 起こる・発生する |
remain | 動詞 | 残る・存続する |
survive | 動詞 | 生き残る・存続する |
persist | 動詞 | 持続する・存続する |
subsist | 動詞 | 生存する(最低限で) |
coexist | 動詞 | 共存する |
「exist」と似た意味を持つliveの意味と使い方や、基本的な存在を表すbeの意味と使い方も合わせてチェックすると理解が深まります。
混同されやすい語との違い
existとよく混同される類義語との違いを、具体的な例文とともに解説します。
これらの使い分けはTOEICでも頻出します。
exist vs live
exist(存在する)
→ 実在すること。抽象的な概念にも使える。生存の厳しさを示唆することも。
live(生きる・住む)
→ 生活すること、居住すること。具体的な生活や住居を表す。
比較例文
Dinosaurs existed millions of years ago.
恐竜は何百万年も前に存在した。
→ 過去の実在を表す(exist使用)
My grandparents lived in this house.
私の祖父母はこの家に住んでいた。
→ 具体的な居住を表す(live使用)
Many people exist on very little money.
多くの人々が非常にわずかなお金で生存している。
→ ギリギリの生存(exist使用)
I live in Tokyo.
私は東京に住んでいる。
→ 居住地を表す(live使用)
使い分けのポイント
- existは実在・存在を表す哲学的・客観的な表現
- liveは生活・居住を表す日常的・具体的な表現
- existは抽象的な概念にも使える(問題、理論など)
- liveは生物や人間の生活に限定
- 「exist on」はギリギリの生存、「live on」は生計手段
TOEICでは、抽象的な概念や過去の存在には「exist」、現在の居住や生活には「live」が使われます。
exist vs be
exist(存在する)
→ 実在することを強調。フォーマル。存在の事実を客観的に述べる。
be(ある・いる)
→ 最も基本的な存在。場所や状態を表す。日常的。
比較例文
There exists a solution to this problem.
この問題には解決策が存在する。
→ フォーマルな表現(exist使用)
There is a solution to this problem.
この問題には解決策がある。
→ 一般的な表現(be使用)
God exists.
神は存在する。
→ 実在を主張(exist使用)
The book is on the table.
本はテーブルの上にある。
→ 場所を表す(be使用)
使い分けのポイント
- existは実在性を強調するフォーマルな表現
- beは中立的で最も一般的な表現
- existは学術的・哲学的な文脈
- beは日常会話や場所の説明
- 「There exists」は「There is/are」よりフォーマル
学術論文や正式な文書では「exist」、日常会話では「be」が好まれます。
exist vs remain
exist(存在する)
→ 実在すること。存在の事実を述べる。
remain(残る・存続する)
→ 以前からあったものが今も残っていること。継続性を強調。
比較例文
The problem exists.
その問題は存在している。
→ 存在の事実(exist使用)
The problem remains.
その問題は残っている。
→ 以前から続いている(remain使用)
Ancient ruins exist in this area.
この地域には古代遺跡が存在する。
→ 現在の存在を述べる
Only a few ancient buildings remain.
わずかな古代建築物だけが残っている。
→ かつて多くあったものが今も残っている
使い分けのポイント
- existは存在の事実を客観的に述べる
- remainは「以前あったものが今も」という継続性
- remainは減少や消滅を示唆することが多い
- existは時間的な変化を特に含意しない
「remain」は変化の文脈で使われることが多く、「exist」は単純な存在を表します。
第1部はここまでです。続きは「続けて」とお伝えください。
試験・ビジネス頻出度
existは英語試験とビジネスシーンの両方で重要な動詞です。
その頻出度と使われ方を詳しく見ていきましょう。
TOEIC
頻出度:★★★★☆(高い)
TOEICでは特にPart 4(説明文問題)とPart 7(読解問題)でexistが頻繁に登場します。
ビジネスや科学的な文脈での使用が多いです。
よく出題される文脈
- 問題や課題の存在(The problem exists, Issues exist)
- 機会の存在(Opportunities exist, Options exist)
- システムや制度の存在(The system exists, Policies exist)
- There exists構文(There exists a solution)
- no longer exist(もはや存在しない)
TOEIC頻出フレーズ
There exist several options for this project.
このプロジェクトにはいくつかの選択肢が存在する。
The company has existed for over 50 years.
その会社は50年以上存在してきた。
Such opportunities rarely exist in this industry.
そのような機会はこの業界ではめったに存在しない。
The policy no longer exists.
その方針はもはや存在しない。
TOEICでは「exist」を使った客観的な事実の記述や、ビジネス機会の説明が頻出します。
Part 5(文法問題)では、進行形の誤用(×is existing)を問う問題も出題されます。
英検
頻出級:2級〜1級
英検では2級から本格的に出題され、準1級以降は必須の動詞となります。
特にライティングとスピーキングで使いこなせると表現力が向上します。
級別の使用例
2級レベル:
基本的な「存在する」の意味で使用
Many environmental problems exist today.
今日、多くの環境問題が存在しています。
準1級〜1級レベル:
より複雑な文脈や抽象的な概念での使用
There exists a fundamental difference between these two approaches, which requires careful consideration when implementing policies.
これら2つのアプローチには根本的な違いが存在しており、政策を実施する際には慎重な検討が必要です。
英検のエッセイでは、「exist」を使って問題の存在を客観的に述べると論理的な文章になります。
ビジネス英語
頻出度:★★★★☆(高い)
existはビジネス英語で重要な動詞の一つです。
問題分析、市場機会、企業の歴史など、様々な場面で使われます。
ビジネスシーン別の使用例
問題分析・課題提起:
There exist significant challenges in the current market.
現在の市場には重大な課題が存在します。
The gap between supply and demand continues to exist.
需要と供給のギャップは存在し続けています。
機会・選択肢の提示:
Multiple opportunities exist in emerging markets.
新興市場には複数の機会が存在します。
Several alternatives exist for cost reduction.
コスト削減のためのいくつかの代替案が存在します。
企業・組織の紹介:
Our company has existed since 1950.
当社は1950年から存在してきました。
This department exists to support customer needs.
この部門は顧客ニーズをサポートするために存在します。
状況説明・報告:
The issue no longer exists following the update.
アップデート後、その問題はもはや存在しません。
Strong competition exists in this sector.
この分野には強い競争が存在します。
ビジネスメールでの定型表現:
- There exists a need for… (〜の必要性が存在します)
- Multiple options exist… (複数の選択肢が存在します)
- The problem no longer exists. (問題はもはや存在しません)
- Our company has existed for… (当社は〜年存在してきました)
ネイティブがよく使う自然な表現
ネイティブスピーカーが日常的に使うexistの表現を紹介します。
これらをマスターすると、より自然な英語が話せるようになります。
日常会話での定番フレーズ
Does that even exist?
それって本当に存在するの?
→ 信じられないものについて尋ねる表現
I can’t exist without…
〜なしでは生きていけない。
→ 誇張的に依存を表す口語表現
It doesn’t exist anymore.
それはもう存在しない。
→ 何かがなくなったことを伝える
If it exists, I’ll find it.
もし存在するなら、見つけ出す。
→ 決意を表す表現
Does love at first sight really exist?
一目惚れって本当に存在するの?
→ 抽象的な概念について議論する
哲学的・思索的な表現
I think, therefore I exist.
我思う、ゆえに我あり。
→ デカルトの有名な言葉
To exist is to change.
存在することは変化することだ。
→ 哲学的な表現
We exist to make a difference.
私たちは違いを生むために存在する。
→ 存在意義を語る表現
The question is whether it exists or not.
問題はそれが存在するかどうかだ。
→ 存在の有無を議論する
強調や感情を込めた表現
It barely exists.
かろうじて存在している。
→ 非常に弱い存在を表す
It shouldn’t exist.
それは存在すべきではない。
→ 否定的な判断を示す
It once existed but not anymore.
かつては存在したが、もうない。
→ 過去と現在の対比
Nothing like that exists here.
そんなものはここには存在しない。
→ 強い否定
ビジネスでの自然な表現
Let me check if that still exists.
それがまだ存在するか確認させてください。
→ 丁寧な確認の表現
The need exists, but resources are limited.
必要性は存在するが、資源は限られている。
→ 制約を説明する表現
We exist in a competitive market.
私たちは競争市場に存在している。
→ 環境を説明する表現
existのよくある間違い
日本人学習者がexistを使う際によくする間違いと、その訂正方法を解説します。
これらのポイントを押さえることで、より正確な英語が使えるようになります。
間違い1:進行形の誤用
❌ The problem is existing.
✅ The problem exists.
解説:existは状態動詞なので、通常進行形では使いません。
単純現在形を使います。
❌ Many species are existing in this forest.
✅ Many species exist in this forest.
解説:「生息している」という状態も進行形にしません。
間違い2:他動詞としての誤用
❌ We must exist the problem.
✅ The problem exists.
または We must address the problem.
解説:existは自動詞のみで、目的語をとりません。
「問題を存在させる」という言い方はできません。
❌ This company exists many branches.
✅ This company has many branches.
または Many branches exist.
解説:「持っている」は「have」を使います。
間違い3:受動態の誤用
❌ The solution is existed.
✅ The solution exists.
または There exists a solution.
解説:existは自動詞なので受動態にできません。
能動態の形で使います。
間違い4:前置詞の誤用
❌ The company exists at 1950.
✅ The company has existed since 1950.
解説:起点を示す場合は「since」を使います。
「at」は使いません。
❌ Problems exist at everywhere.
✅ Problems exist everywhere.
解説:「everywhere」は副詞なので前置詞は不要です。
間違い5:There exists構文の誤り
❌ There exists many problems.
✅ There exist many problems.
解説:主語が複数形の場合は「exist」を使います。
「exists」は単数形の主語の場合のみです。
❌ There are existing a solution.
✅ There exists a solution.
または There is a solution.
解説:「There exists」または「There is/are」を使います。
混在させません。
間違い6:意味の取り違え
❌ I exist in Tokyo.(「住んでいる」の意味で)
✅ I live in Tokyo.
解説:居住地を表す場合は「live」を使います。
「exist」は実在を表します。
間違い7:時制の誤り
❌ The company is existed for 10 years.
✅ The company has existed for 10 years.
解説:継続を表す場合は現在完了形を使います。
「be existed」という形はありません。
existの理解度チェック
これまで学んだ内容を確認するための練習問題です。
実際に手を動かして解いてみましょう。
穴埋め問題(5問)
1. Dinosaurs ______ millions of years ago.
(恐竜は何百万年も前に存在した)
2. There ______ many solutions to this problem.
(この問題には多くの解決策が存在する)
3. The company has ______ for over 50 years.
(その会社は50年以上存在してきた)
4. Does life ______ on other planets?
(他の惑星に生命は存在するのか?)
5. This tradition no longer ______.
(この伝統はもはや存在しない)
選択肢問題(5問)
1. Many problems ______ in this system.
a) exist
b) exists
c) is existing
d) are existed
2. There ______ a significant gap between theory and practice.
a) exist
b) exists
c) existing
d) is existed
3. The organization ______ to help the poor.
a) exist
b) exists
c) is existing
d) has been existed
4. Such opportunities rarely ______ in this field.
a) exist
b) exists
c) are existing
d) are existed
5. The problem ______ for many years.
a) exist
b) exists
c) has existed
d) is existing
解答
穴埋め問題の解答:
1. existed
解説:過去の事実なので過去形。「millions of years ago」が過去を示す。
2. exist
解説:There exists構文で主語が複数形「solutions」なので「exist」。
3. existed
解説:現在完了形「has existed」で継続を表す。「for over 50 years」が継続の期間。
4. exist
解説:疑問文で助動詞「Does」の後なので原形。三人称単数でも原形を使用。
5. exists
解説:主語「tradition」が三人称単数なので「exists」。「no longer」は頻度を表す副詞。
選択肢問題の解答:
1. a) exist
解説:主語が複数形「problems」なので「exist」。状態動詞なので進行形不可、自動詞なので受動態不可。
2. b) exists
解説:There exists構文で主語が単数形「a gap」なので「exists」。
3. b) exists
解説:主語「organization」が三人称単数なので「exists」。目的を表す「to不定詞」と共に使用。
4. a) exist
解説:主語が複数形「opportunities」なので「exist」。「rarely」は頻度を表す副詞。
5. c) has existed
解説:「for many years」という継続期間があるので現在完了形「has existed」。
existのコーパス実例
実際のメディアや文献でexistがどのように使われているか、実例を見ていきましょう。
※以下は典型的な使用例を示すために作成した例文です。
新聞記事:The New York Times
Scientists believe that life may exist on Jupiter’s moon Europa.
科学者たちは木星の月エウロパに生命が存在する可能性があると考えている。
解説:科学記事での典型的な使い方。
仮説や可能性を述べる際に「exist」がよく使われます。
The problem has existed for decades but remains unsolved.
その問題は何十年も存在してきたが、未解決のままである。
解説:社会問題を報道する際の表現。
継続している問題の存在を強調します。
There exist significant differences between the two proposals.
2つの提案の間には重大な違いが存在する。
解説:比較分析を報道する際の表現。
「There exist」のフォーマルな使用例です。
日常会話:映画のセリフ
“Do you think aliens really exist?”
「宇宙人は本当に存在すると思う?」
解説:哲学的・思索的な会話での表現。
未知のものの存在について議論する場面です。
“That place doesn’t exist anymore.”
「あの場所はもう存在しない」
解説:過去と現在の対比を表す表現。
思い出の場所について語る場面でよく使われます。
“I can’t exist without you.”
「あなたなしでは生きていけない」
解説:感情的な表現での誇張的使用。
ロマンティックな場面で使われる定番フレーズです。
ビジネススピーチ:TED Talk
Opportunities exist for those willing to take risks.
リスクを取る意志のある人々には機会が存在します。
解説:モチベーショナルスピーチでの使用。
可能性を強調する際の効果的な表現です。
Our company exists to solve real-world problems.
当社は現実世界の問題を解決するために存在します。
解説:企業理念を語る際の表現。
存在目的を明確に示す使い方です。
These challenges have existed throughout human history.
これらの課題は人類の歴史を通じて存在してきました。
解説:歴史的視点を示す表現。
普遍的な問題を強調する際に使われます。
existに関するよくある質問
例:Dinosaurs existed millions of years ago.(恐竜は何百万年も前に存在した)
liveは「生きる・住む」という意味で、具体的な生活や居住を表します。
例:I live in Tokyo.(私は東京に住んでいる)
existは哲学的・客観的、liveは日常的・具体的な表現です。「exist on」はギリギリの生存、「live on」は生計手段を表します。
❌ The problem is existing.
✅ The problem exists.(その問題は存在している)
existは「存在している状態」を表すので、進行中の動作ではありません。そのため単純現在形や現在完了形を使います。
例:The company has existed for 50 years.(その会社は50年間存在してきた)
There exists:よりフォーマルで学術的な表現
例:There exists a solution to this problem.(この問題には解決策が存在する)
There is/are:一般的で日常的な表現
例:There is a solution to this problem.(この問題には解決策がある)
学術論文やビジネス文書では「There exists」、日常会話では「There is/are」が好まれます。また、主語が複数形の場合は「There exist」となります。
❌ The solution is existed.
✅ The solution exists.(解決策は存在する)
✅ There exists a solution.(解決策が存在する)
existは目的語をとらない自動詞のため、受動態にすることができません。能動態の形で使います。
例:They exist on less than $2 a day.(彼らは1日2ドル未満で生活している)
例:The animal exists on a diet of insects.(その動物は昆虫を食べて生きている)
「live on」も似た意味ですが、「exist on」の方がより厳しい生存状態を示唆します。
例:God exists.(神は存在する)- 実在を主張
beは最も基本的で中立的な存在を表します。
例:The book is on the table.(本はテーブルの上にある)- 場所を表す
existは学術的・哲学的な文脈で使われ、beは日常会話や場所の説明で使われます。「There exists」は「There is/are」よりフォーマルです。
例:The company ceased to exist in 2010.(その会社は2010年に存在しなくなった)
例:When did dinosaurs cease to exist?(恐竜はいつ絶滅したのか?)
「cease」は「やめる・終わる」という意味の動詞で、「cease to exist」で完全に消えてなくなることを表します。反対に「continue to exist」は「存在し続ける」という意味です。
Part 4/7(リスニング・読解):
問題や機会の存在についての説明
例:”There exist several options for this project.”
Part 5(文法問題):
進行形の誤用を問う問題
例:The problem _____ for many years. → 答え:has existed
❌ is existing(進行形は不可)
Part 7(読解):
ビジネス文書での「exist」「no longer exist」などの表現
特に状態動詞として進行形が使えないこと、自動詞として受動態が使えないこと、「There exist」の複数形の使い方が問われます。
まとめ
- コアイメージは「実際に存在している・現実世界に実在する」
- 主な意味は「存在する」「生存する」「(特定の状態で)存在する」の3つ
- 自動詞のみで目的語をとらず、受動態にもできない
- 状態動詞なので通常進行形では使えない
- existは実在性を強調、liveは生活・居住、beは最も基本的な存在
- 「There exists」は「There is/are」よりフォーマルな表現
- TOEICやビジネス英語で頻出、特に問題分析や機会の説明で重要
この記事の例文や練習問題を繰り返し復習すると、existの使い方が自然に身につきます。
特に「exist」と「live」「be」の使い分け、進行形が使えないことを重点的に理解しましょう。
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