throw at&throw toの違いを解説

「投げる」という動詞に“throw”がありますが、後に“at”と“to”いずれかの前置詞を置いて、投げる対象を示すことができます。その時の前置詞の使い方次第では意味が異なってくることをご存じでしょうか?

今回は“throw at”と“throw to”の違いについて解説したいと思います。

それぞれの違いのポイントをまとめると

チェックしたい重要ポイント!

  • “throw at”は一点に狙いを定めて集中的に投げる場合に使う
  • “throw to”は距離がある場所に届くように投げる場合に使う

上記の違いを意識しながら、実際にどのように使われているのか解説を例文と共に見ていきましょう。

throw atの意味や使い方

“throw at”は狙いを定めて投げる場合に使うので「~めがけて投げる」と訳せます。

前置詞の“at”はある一点の対象を示す場合に使うため、投げる対象が一点に定まり、投げる力がこもっているようなニュアンスが含まれます。

そのため“throw at”は目的に向かって当てるために投げる場合や、意図して投げ当てようとする場合に使われます。

throw atを使った例文

Someone threw a stone at the car.
誰かが車に向かって石を投げつけた。

She threw a ball at the gate.
彼女は門にボールを投げ当てた。

throw toの意味や使い方

一方で“throw to”は狙いを定めているというよりは、投げる方向性を示すだけであり、単に「~に投げる」と訳せます。

前置詞の“to”は”at”より漠然とした方向を示すことができるため、距離がある場所に向かって投げている時や、当てようと力を込めて投げるのではなく、ふんわりと優しく投げているようなニュアンスが含まれます。

そのため投げたものを受け取ってもらうことを期待している場合にも使われます。

throw toを使った例文

The father threw a ball to his son.
父親が息子に向かってボールを投げた。

The catcher threw a ball to Second Base.
キャッチャーがニ塁にボールを投げた。

throw atとthrow toの理解度チェック!

2つの使われ方を確認したところで、違いが理解できたか確認してみましょう。
各問題の空欄に入るのはAとBのどちらが正しいでしょうか?

理解度チェックの問題

問1
彼女は木をめがけてボールを投げた。
She threw a ball ____ a tree.
A: at
B: to

問2
泥棒が犬に向かって石を投げつけていた。
The thief was throwing a stone ___ the dog.
A: at
B: to

問3
野生の猿にバナナをやった。
I threw some bananas ____ wild monkeys.
A: at
B: to

問4
彼女が北の方角にボールを投げた。
She threw a ball ____ the north.
A: at
B: to

問5
彼は窓に石を投げつけようとした。
He tried to throw a stone ____ the window.
A: at
B: to

まとめ

上の例文で説明した通り“throw”の後にくる前置詞が“at”か“to”なのかによって意味が変わってくるので使い分けが必要です。

当てる目的で狙いを定めて強く投げる場合は”throw at”を使い、相手がキャッチできるように優しく投げる場合は“throw to”を使います。

野球で投げるボールには力がこもっていますが、相手にキャッチしてもらうことを期待して投げるため“throw to”が使われます。“throw at”はわざと痛めつけるために投げるニュアンスになってしまうので使う時は注意してくださいね。