Getは英語で最も使われる言葉の内の1つです。実は、Getは「得る」以外にも様々な使い方があります。Getの用法をマスターすると、
- 日常会話での表現が増える
- 暗記が必要なくなる
- 英文を適切にイメージすることができるようになる
など、メリットが多いです。
本記事では、Getの用法の中でも特に日常会話で使われるものを3つ厳選しました。
そして、記事の最後にはGetを使った便利なフレーズと例文も記載しました。
Getの用法をマスターして、1歩ずつ、ネイティブ英語に近づいていきましょう。
Be動詞にアクションを加える
GetとBe動詞の関係
Getの便利な使い方の1つが、状態を表すBe動詞をアクション化することができます。
ここでのアクション化とは、「~の中にいる」という状態から「~の中に入る」という様に、動きの意味を付けることを表します。
Getを使うことで、Be動詞をアクション化することができ、日常で使う言葉を簡単に英語で表すことができます。
例えば、「部屋の中にいる」という状態から「部屋の中に入る」という風にBe動詞をアクション化してみましょう。
例①)I am in the room.(部屋の中にいる)→ I get in the room. (部屋の中に入る)
上記のように、状態を表している文に動きを加えることができました。
この考えが、どのように日常会話で役に立つのかと思っているのではないでしょうか?
例えば、「~に入る」はEnterで表すことができます。
しかし、もしEnterという言葉を覚えていなければ、「~に入る」と表現できません。
GetはBe動詞をアクション化することができることを知っていれば、わざわざEnterという言葉を覚える必要がなくなります。
もう1つ例を確認してみましょう。
英語で「(困難を)乗り越える」って意味の単語は何でしょうか?
答えは、【overcome】です。
しかし、こちらの単語を知らなくても、Getを使って表すことができます。
例②)I am over hardship. (困難を乗り越えている。) →I get over hardship. (困難を乗り越える。)
このようにGetは、汎用性が非常に高いです。
【GetはBe動詞をアクション化することができる】ことを知っていると、さらに大きなメリットがあります。それは、群動詞を暗記する必要がなくなることです。
群動詞を暗記する必要がなくなる
Getを使った群動詞はたくさんあり、暗記が非常に大変です。
群動詞とは、【動詞+前置詞or 副詞】の形で、動詞単体では表せない意味を表すものです。
しかし、GetとBe動詞の関係を理解していると、暗記する必要がなくなります。
英語で「(ベッドから)起きる」は何と表すでしょうか?答えは、「Get up」です。
例①)I am up(起きている)→I get up(起きる)
「Get up」が簡単に導き出せました。
次に、(バス)に乗るは、群動詞ではどう表すでしょうか?
暗記していなくても大丈夫です。
例②)I am on a bus. (バスに乗っている。) →I get on a bus. (バスに乗る。)
(バス)に乗る=Get onで表すことが分かりました。
どうでしょうか?
暗記する必要がないことが分かったと思います。
しかし、注意点があります。【~に乗る=Get on】と暗記すると間違ってしまう可能性があります。
以下の例を見てみましょう。
例③)I get in the car.
(私はその車に乗る)
~に乗る=Get onではなく、Get inになっています。
この文は、車の中に入ることを意味しています。
そのため、Be動詞では、
I am in the car.
(私はその車の中にいる。) と表すことになります。
なので、I am in the car. →I get in the car.となります。
ちなみに、
I get on the car.
(私はその車に乗る)
という文は文法上合っています。
しかし、意味合いが車の上に乗っかっているイメージになります。
車には、ちゃんとget inを使うようにしましょう。
~してもらう(使役動詞)
2つ目のGetの便利な使い方は、使役動詞です。
使役動詞と聞いてイメージがわかないと思いますが、日常会話でかなり使います。そのため、マスターするべきGetの用法の1つです。
「友達に~してもらった」とか「お母さんに~してもらう」など、何かをさせる時/させた時に使う用法が使役動詞です。
どうですか?日本語訳を見てみると、よく使っている表現ではないでしょうか?
例①)
I [text type=marker color=yellow]got my friend to clean up my room yesterday.
(昨日、友達に私の部屋を掃除してもらった。)
例②)He usually gets his mother to take himself to school by car.
(彼は普段、お母さんに車で学校に送ってもらっている)
使役動詞は、【Get+人+to do】の形になります。
例文のハイライトしている部分のところを指します。
ちなみに、他の使役動詞であるHave, Make, letとはニュアンスが異なります。
Getは説得して何かをしてもらうという意味があります。
使役動詞については、別記事で詳しく解説します。
受動態をアクション化
「私のメガネが壊れた」や「髪を切ってもらう」など、何かを受けた際に使われる受動態。Be動詞同様にGetを使うことで、アクション化することができます。
Be動詞をGetと入れ替える
受動態【Be動詞+過去分詞系】にGetを使用することにより、アクション化することができます。
これを覚えることにより、「~になった」や「~された」のように、変化を表すことができるので、日常会話の表現の幅が増えます。
例①)
My glasses were broken.
(私のメガネは壊れていた。) →My glasses got broken. (私のメガネは壊れた。)
例②)
I was bitten by mosquitoes. (蚊に噛まれていた。) →I got bitten by mosquitoes. (蚊に噛まれた。)
上の例のように、Be動詞をGetに変えるだけで、アクション化することができます。
単純な受動態の形の場合は、Be動詞をGetに変えるだけでいいのですが、次の場合は使い方に注意が必要です。
この表現も、日常会話で使う便利なGetの用法ですので、マスターしましょう。
【物を~してもらう】の形は注意が必要
「昨夜、私はカバンを盗まれた」のように、主語以外のものが~された対象になっている時は、Getの使い方に注意が必要です。
例①)
I got my bag stolen last night.
(昨夜、カバンを盗まれました。)
例②)
My friend got his hair cut at my favorite hair salon yesterday.
(昨日、私の友達は私のお気に入りの美容室で髪を切ってもらった。)
文の構造は、【Get+物+過去分詞】の形になります。
例文のハイライトがそれに相当するところです。
例①は、My bag was stolen last nightやMy bag got stolen last nightと同じではないの?と疑問に思う方がいるかもしれません。
日本語訳は同じですが、話の話題によって主語を変える必要があります。
なぜなら、英語は相手に話を理解してもらいやすくするようにするためです。
例③)
A: Where is my bag ? (私のカバンどこ?) B: Your bag was broken. So, I have thrown it away.
(あなたのカバン壊れていたよ。だから、捨てました。)
例④)
A: Where is my bag ? (私のカバンどこ?) B: You got your bag broken. So, I have thrown it away.
(あなたは、カバンを壊されましたよ。だから、捨てました。)
例③のように、「私のカバン」が話題になっている場合は、主語を「カバン」にする必要があります。
例④のように、話の話題に合わない主語を使うと、話が理解しづらくなります。
Getの便利フレーズ
最後に、Getには多くの便利なフレーズがあります。使い方と合わせて紹介します。
Get to know ~知るに至る
Knowだけを使用すると、「知る」という意味です。
Getと組み合わせて使うと「時間をかけて知っているという状況に至る」というニュアンスが入ります。
例①)They will get to know each other soon. (彼らはすぐに知り合いになるでしょう。)
例②)I would like to get to know about the PC. (そのパソコンについて知りたいです。)
・Get along with(~と仲良くする)
上手く付き合う、仲良くするという意味があります。
例①)I get along with my brother without any problems. (問題なく、私は弟と仲良くしている。)
例②)I don`t get along with my boss at work because I feel awkward when I talk with him. (上司と話すと気まずく感じるので、仕事では彼と上手く付き合っていない。)
・Get used to(~に慣れる)
同じことを繰り返していて、慣れるという意味になります。Toの後は名詞(動名詞)が来る点に注意が必要です。また、Be used toだと慣れているという状態を表します。
例①)
I got used to living in Thailand.
(タイの生活に慣れました。)
例②)
Did you get used to working from home ?
(家での仕事に慣れましたか?)
Have got to (~しなければならない)
Have to(~しなければならない)と同じような意味を持ちます。
Have got toの方がややカジュアルなニュアンスで、「Gotta(ガタ)」と発音されます。
「ハブゴットトゥー」と発音する人は私自信聞いたことがありません。
発音も簡単なので、「Gotta(ガタ)」と発音しましょう。
例①)
I have got to go back home now.
(家に戻らないといけない。)
例②)
You have got to get ready to go to school.
(あなたは学校に行く準備をしないといけないよ。)
Get to (~に着く)
Arrive (~に着く)の代わりに使われる超便利フレーズです。
Arriveは、【Arrive+場所】ですが、GetはGet to+場所になります。
例①)
Could you tell me how to get to the nearest station ?
(最寄りの駅の行き方を教えてくれませんか?)
例②)
I will get to your room in 5 minutes. Wait for me in front of your room.
(あと5分であなたの部屋に着きます。部屋の前で待っていてください。)
まとめ
本記事では、Getの便利な用法3選を解説しました。
- Be動詞のアクション化
- 使役動詞
- 受動態のアクション化
Be動詞のアクション化
Getを使うことで、Be動詞をアクション化することができ、日常で使う言葉を簡単に英語で表すことができます。
例)I am in the room.(部屋の中にいる)→ I get in the room. (部屋の中に入る)
この考えを知っていると、Enter(入る)などといった単語を暗記する必要がなくなります。
使役動詞
「友達に~してもらった」とか「お母さんに~してもらう」など、何かをさせる時/させた時に使う用法です。
【Get+人+to do】の形になります。
例)I got my friend to clean up my room yesterday. (昨日、友達に私の部屋を掃除してもらった。)
受動態のアクション化
受動態【Be動詞+過去分詞系】にGetを使用することにより、アクション化することができます。
例)My glasses were broken. (私のメガネは壊れていた。) →My glasses got broken. (私のメガネは壊れた。)
主語以外のものが~された対象になっている時は、Getの使い方に注意が必要です。
文の構造は、【Get+物+過去分詞】の形になります。
例)
I got my bag stolen last night.
(昨夜、カバンを盗まれました。)
この厳選された3つの用法をマスターできるだけで、格段に英語の表現力と理解力があがります。
Getの用法・単語はたくさんありますが、まずはこの3つの用法を勉強していきましょう。
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