英語の教科書に、SV, SVC, SVOOって書いてあるのを見たことありませんか?
私は、これを見た瞬間にそれが書かれているパートを飛ばしていました。
なぜなら、すごく取っ付きにくいからです。
そんな軽視されがちな英語の基本文型ですが、実は英語の4技能(スピーキング、ライティング、リーディング、リスニング)を上達させる近道になるものです。
なぜなら、英語は文中の単語の配置の場所が分かれば意味が理解できるからです。
例えば、I have a house.という文があります。
これを日本語に訳すと、「私は家を持っています。」となります。
誰でも簡単に訳せる文ですが、どうして「私」が主語であると分かり、「私は」と訳したのでしょうか?
これは、あなたが文型を理解しているからです。
要するに、Iは主語、haveは動詞、a houseは目的語であり、文型通りの順番(主語+動詞+目的語)であることを感覚的に分かっています。
例文で、単純な文型を上げましたが、実は英語の文型は64あります。
64も覚えられないよって感じたかもしれませんが、大丈夫です。
この64型は基本の5文型の派生や組み合わせを含んだものです。
また、先ほどの英文のように感覚的に知っているのも多いのではないかと思います。
今回、解説します基本の5文型をマスターすることで、あなたの英語の4技能を飛躍的に伸ばすことができます。
字幕を一瞬見るだけで、内容が理解出来たり、TOEICの穴埋め問題も簡単に答えることができたりします。
では、見ていきましょう。
他動型
【動詞+目的語】の形になっている文が他動型です。
動詞が目的語に作用することを意味します。
参考書には、SVOや第三文型と書かれていることが多いですが、理解が難しくなるので、以降の解説でも使用しません。
例①)I like my mother.
(私は母が好きです。)
動詞Like(好き)なのは、目的語のmy mother(私の母)という形になっています。
動詞が目的語に作用しています。
例②)She didn`t have time to do anything.
(私は何もする時間がなかった。)
動詞have(持っている)の所有の意味が目的語(time)に作用しています。
例③)I hear something every day.
(私は毎日何か聞こえます。)
動詞hear(聞こえる)が目的語(something)に作用しています。
他動型の文に使われている動詞は他動詞と言います。
他動詞は必ず直後に目的語が来ます。
これを覚えておくと、新しい単語を覚えたときに正しく文中で使えるようになります。
ぜひチェックしておきましょう。
自動型
【主語+動詞】の形になっている文が自動型です。
動詞の作用が働きかける目的語はなく、単なる動作を表します。
「~する」といったようになります。
この文型で使われる動詞はよく前置詞や副詞などと一緒に使われ、その動作の方向や強さなどを表します。
例①)He runs fast.
(彼は早く走る。)
動詞(run)は「走る」という動作を表しています。
動詞の後のfastは副詞で動詞を修飾しています。
主語が三人称単数形(she,he.itなど)の時に動詞にSを忘れずに付けましょう。
例②)I am going to school now.
(今、私は学校に向かっています。)
現在進行形になっていますが、同じ文型です。
Goingが動詞にあたります。Toで動詞の方向を表しています。
例③)Don`t complain all the time.
(いつも文句を言うな。)
命令形のパターンです。
All the timeで動詞の頻度を表しています。
自動型の文に使われる動詞は自動詞と言います。
他動詞とは異なり、自動詞は動詞の後に目的語が来ません。
覚えておきましょう。
しかし、以下のように動詞が自動詞と他動詞の両方で使うことができ、意味が変わる場合があります。
例④)He runs a company.
(彼は会社を経営している。)
動詞(run)の後に目的語(company)が来ています。
なので、この文は他動型です。
Runが他動詞として使われる場合は意味が変わり「会社を走らせる=会社を経営する」という風になります。
説明型
説明型には2種類あります。
Be動詞が使われるパターンとそれ以外です。説明型とは主語を説明する文型です。
説明型 【Be動詞+説明語句】
この文型は、【Be動詞+説明語句】で主語の状態や名前といった主語の説明をします。
Be動詞は主語と説明語句を繋ぐ=(イコール)の働きをします。
【主語=(Be動詞)説明語句】のようなイメージです。
例①)I am happy.
(私は幸せです。)
Be動詞がamで説明語句がhappyです。
I=happyのように、Be動詞が主語と説明語句をイコールの関係に繋いでいます。
幸せであるという主語の状態を表しています。
例②)We are on a bus.
(私たちはバスに乗っています。)
We=on a busの関係になっており、主語(We)がバスに乗っている状態(on a bus)を表しています。
主語が複数形のため、Be動詞がareになっていることに注意しましょう。
例③)Is it expensive ?
(それは高価ですか?)
疑問形のパターンです。
Be動詞が文頭に来ます。
説明型 【Be動詞以外+説明語句】
説明型の文型でもBe動詞以外が来るパターンがあります。
【感覚や変化を表す動詞+説明語句】の組み合わせで使われます。
Be動詞が=(イコール)で主語と説明語句を繋いでいたのに対して、この文型は、=(イコール)の意味に加えて、動詞の意味が加わります。
例①)You look tired.
(あなた疲れているように見えます。)
感覚を表す動詞はlookで説明語句はtiredです。
You=tiredの意味にlookの「見える」という意味が加わります。
そのため、「疲れているように見える」となります。
例②)I feel happy.
(私は幸せに感じる。)
感覚を表す動詞はfeelで説明語句はhappyになります。
I=happyの意味に「感じる」の意味が加わり、「幸せに感じる」となります。
例③)Everything came right.
(全て上手く行きました。)
Everything went wrong.
(全て上手く行かなかったです。)
変化を表す動詞としてcomeやgoもよく使われます。
comeは良い変化、goは悪い変化を表す時に使用します。
この文型で使われる動詞は以下のようなものがあります。
・「~のままである」
keep, lie, remain, stay
・「~になる」
become, get, grow, turn
・「~の感じがする」
feel, smell, taste, look, sound
・「~に思われる」
seem, appear
授与型
授与型にも2種類あります。
プラスの授与型とマイナスの授与型です。
日常会話でかなり使うのにも関わらず、マスター出来ている人が少ない文型です。
ぜひ覚えましょう。
プラスの授与型
【動詞+目的語①+目的語②】の形になっているのがプラスの授与型です。
「~してあげる」「~を与える」といった何かを誰かに与える意味になります。
「目的語①に目的語②を与える」という語順になるので、注意が必要です。
例①)My boyfriend gave me some flowers.
(私の彼氏は私にいくつかの花をくれた。)
動詞はgave目的語①はme目的語②がsome flowersになります。「
目的語①に目的語②を与える」という語順になるので、「私にいくつかの花をくれた」となります。
例②)I will find you a good restaurant.
(良いレストランを見つけてあげるよ。)
動詞はfind目的語①はyou目的語②はa good restaurantになります。
「あなたのために」を強調したい場合は、forを使ってI will find a good restaurant for youとします。
例③)Could you write me a letter of recommendation ?
(私に推薦状を書いてくれませんか?)
動詞はwrite目的語①はme目的語②はa letter of recommendationになります。
マイナスの授与型
マイナスの授与型も【動詞+目的語①+目的語②】の形になっています。
costやtakeなどは「(お金が)(時間が)~かかる」といった風にマイナスの意味を持ちます。
こういった動詞を授与型の文型で使うと「目的語①から目的語②を奪う」意味になります。
例①)This laptop cost me 100 dollars.
(このパソコン100ドルしました。)
動詞はcost目的語①はme目的語②は100 dollarsです。
このパソコンは私から100ドルを奪う=目的語①から目的語②を奪うという形になっています。
例②)It takes me 2 hours to arrive my company.
(会社に着くのに2時間かかる。)
動詞はtake目的語①はme目的語②は2 hoursです。
会社に到着するのに私から2時間を奪う=会社に着くのに2時間かかるという意味になっています。
例③)The restaurant charged me 10 dollars to keep a table.
(レストランでテーブルを取っておくのに、10ドルも請求された。)
動詞はcharge目的語①はme目的語②は10 dollarsです。
chargeもマイナスの意味を持つ動詞です。
目的語説明型
【動詞+目的語+説明語句】の形になっているのが目的語説明型です。
目的語と説明語句が=(イコール)または主語―述語の関係になります。
例①)Please call me Jun.
(ジュンと呼んで下さい。)
目的語meの説明を説明語句Junが行っています。
要するに、me=Junの関係になっています。
例②)I would like my steak rare.
(ステーキはレアがいいのですが。)
目的語my steakと説明語句rareがイコールの関係になっています。
I would like a rare steakにすると「レアのステーキが欲しい」となるため、元々の意味の「レアのステーキにしたい」といった意味からニュアンスが少し変わります。
例③)My girlfriend calls me lazy.
(私の彼女は私を怠け者と呼びます。)
目的語はmeで説明語句はlazyです。
me=lazyが成り立っていることが分かります。
例④)She kept me waiting for a long time.
(彼女は長い間私を待たせた。)
me=waiting for a long timeの関係になっています。
例⑤)I got my hair cut yesterday.
(昨日、私は髪を切ってもらった。)
my hair=cutの関係になっています。
まとめ
本記事では英語の基本5文型について解説しました。
他動型
【動詞+目的語】の形になっています。
他動型の文に使われている動詞は他動詞と言い、必ず直後に目的語が来ます。
例)I like my mother.
(私は母が好きです。)
自動型
【主語+動詞】の形になっています。
動詞の作用が働きかける目的語はなく、単なる動作を表します。
自動型の文に使われる動詞は自動詞と言い、動詞の後に目的語が来ません。
例)He runs fast.
(彼は早く走る。)
説明型
説明型にはBe動詞が使われるパターンとそれ以外の2種類のパターンがあります。
説明型とは主語を説明する文型です。
【Be動詞+説明語句】
【Be動詞+説明語句】で主語の状態や名前といった主語の説明をし、【主語=説明語句】の関係を表します。
例)I am happy.
(私は幸せです。)
【Be動詞以外+説明語句】
【感覚や変化を表す動詞+説明語句】の組み合わせで使われます。
この文型は、主語=(イコール)説明語句の意味に加えて、動詞の意味が加わります。
例)You look tired.
(あなた疲れているように見えます。)
授与型
授与型はプラスの授与型とマイナスの授与型の2種類があります。
プラスの授与型
【動詞+目的語①+目的語②】の形になっています。
「~してあげる」「~を与える」といった何かを誰かに与える意味を表します。
例)My boyfriend gave me some flowers.
(私の彼氏は私にいくつかの花をくれた。)
マイナスの授与型
マイナスの授与型も【動詞+目的語①+目的語②】の形になっています。
costやtakeなどマイナスの意味を持つ動詞を授与型の文型で使うと「目的語①から目的語②を奪う」意味になります。
例)This laptop cost me 100 dollars.
(このパソコン100ドルしました。)
目的語説明型
【動詞+目的語+説明語句】の形になっています。
目的語と説明語句が=(イコール)または主語―述語の関係になります。
例)Please call me Jun.
(ジュンと呼んで下さい。)
また、この文型は説明語句の箇所を動名詞にしたりTo不定詞にしたりなど様々な表現をすることができます。
例)She kept me waiting for a long time.
(彼女は長い間私を待たせた。)
英語の基本5文型あなたはいくつ知っていましたか?
意外と聞いたことや見たことがあったのではないでしょうか?
ただ、フレーズで覚えていたり何となく使っていたりしたので深く理解できていなかったのではないでしょうか?
以前の私は、授与型についてはgiveやbuyなどを使う時には使用していました。
しかし、readやwriteを使ったことはありませんでした。
決まった文型に単語を配置するだけで授与型の意味になるなんて不思議に感じたのを今でも覚えています。
本記事を通して、あなたにこのような発見があると幸いです。
今後、文章を作成する時や英語を話す時など文型を意識してみてください。
必ず、あなたの英語力を上げる手助けになると思います。
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