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皆さんはTOEICのスコアアップに向け、どんな勉強法をされていますか。
過去問題をひたすら解いてTOEICの問題形式に慣れることを先決としている方、特定のパートに焦点を充て集中学習している方、とにもかくにも語彙が大事という考えのもと頻出単語学習中心に学習を進めている方と、学習の仕方は千差万別かと思います。

世の中には実に様々な勉強法があるので、ご自身やライフスタイルに合った勉強法を取捨選択していくことが大切です。

今回の記事では、戦略手法などを体得しながら効率的に学習を進めたい方におすすめのTOEIC対策本「TOEIC® L&Rテスト 直前の技術」について、レビューと共に解説します。

本書の特徴

本書は別冊模試・CD-ROM・音声DL付きで、359ページのボリュームです。
ロバート・ヒルキ氏・相澤俊幸氏・ヒロ前田氏の共著ということですが、どうしても表紙の外国人男性の写真に目がいってしまうのは私だけでしょうか。

表紙のロバート・ヒルキ氏は企業研修トレーナー、元国際基督教大学専任講師。
カリフォルニア大学院(言語学)修了。
TOEIC関連セミナーでの教授歴は30年近くに及び、TOEIC対策の第一人者として多くのメディアに登場されている有名講師です。

本書を利用すれば、試験日まで残された時間がわずかな方やTOEICの試験勉強にあまり時間がとれない方でも、効率よく試験対策をすることが可能です。
本書の特徴を3つ挙げるとすれば、以下の通り。

  • スコアが上がりやすい順に学ぶプログラム構成
  • TOEICスコアアップのための「48の技術」を紹介
  • 別冊の完全模試付きで総仕上げ

スコアが上がりやすい順番で学習できるように11日間のスケジュールが組まれており、Part2→Part5→Part6→Part3→Part4→Part7→Part1の順番で学んでいきます。
この順番が成果を最大にする順番とのこと。

受験直前ともなればなるべく効率よく学習を進めたいところですから、試験本番が差し迫っている方にも手に取って頂きたい内容です。
試験日までに全て終えられなかったとしても、この順番どおりに学習を進めることで、効率よくスコアアップを目指すことができるのです。

効果的な勉強法

「攻略の基本」をチェック

パートごとに書かれている「攻略の基本」には、解答の際に役立つ戦略や情報が掲載されています。
Part3の例をみてみましょう。

TOEIC(R) L&Rテスト 直前の技術

出典:「TOEIC® L&Rテスト 直前の技術」著者:ロバート・ヒルキ/相澤俊幸/ヒロ前田 初版発行:2018年 発行所:(株)アルク

私自身「1 設問の先読み」に関しては以前より行っていたのですが、「2 マークシートは塗らない」という戦略は、全くもって目から鱗でした。
実際、前回のTOEIC受験でこの方法を試してみたところ、塗りつぶしている途中で次の設問のアナウンスが始まってしまう事態を免れ、最大限の時間を設問の先読みに充てることができました。

ただしいきなり本番でこのやり方を実践してしまうと、リズムが崩れてしまう方もいるかもしれません。
このやり方に慣れる時間を予め用意することも大切です。

このように、「攻略の基本」には目標スコアを取るための3つのポイントがパート毎に記されています。
各パートを攻略するうえでベースとなる情報が網羅されていますので、次の技術に目を通す前に頭に叩き込んでしまいましょう。

「技術」を実践!問題に取り組む

続く本編では「技術(=テクニック)」に目を通します。全パートにわたりTOEIC解き方のテクニックが48通り掲載されているので、これら全てを自分のものにしてしまえばもう怖いものなしだと思いました。

「技術」解説で出題の傾向と対策をつかんだら、練習問題や復習問題に取り組みます。
体得した解法テクニックをここで実践して、問題の意図をつかめるようにしましょう。

模擬試験に挑戦

本書には別冊の「完全模擬試験」が用意されています。
身につけたテクニックを試す場であると同時に、本番同様の模擬試験を使って11日間の成果を測ることができます。
ここで間違えた箇所を改めて復習し、自分の弱点を克服していきます。

TOEIC学習全般にいえることですが、同じ教材を何度もやり込むことは非常に大切です。
本番で同じミスをすることのないように、ここはしっかりと復習の時間もとるようにしましょう。

得られる効果

TOEIC受験まで日数があとわずかの方や受験日まで時間に余裕がある方も、本書に掲載されている48の技術を体得することで、本番の試験の正答率を上げることが期待できます。

実際私自身の感想はといえば、48通りのテクニックを本番の試験で実践できるように、問題傾向の把握や解答テクニックに慣れる時間はある程度必要であると感じました。
そのため、早い段階で本書を手に取ることに越したことはないと思います。

しかしながら、本書のサブタイトルには「受験票が届いてからでも間に合う!11日間の即効対策プログラム」と記載されていることからも、受験直前でも取り組む価値は充分あります。

11日間のプログラムと模擬試験に挑戦すれば本書を1冊終えられるので、短期間でもスコアアップを目指すことが可能です。

こんな人におすすめ

以上のことから、私が考えた本書をおすすめしたい人はこんな方々です。

  • TOEIC受験日までわずかの方
  • 効率よくTOEICに向けた学習を進めたい方
  • TOEICに向けた戦略やテクニックなどを体得したい方
  • 短期間でスコアアップを目指したい方

上に書いたとおり、本書はTOEIC指導の第一人者が推奨する戦略的手法を使って、効率的にTOEIC対策を行っていきたい方におすすめの内容となっています。
模試も1回分付いているので試験本番まで残り少ないという方は最後の1冊として、また時間に余裕がある方は48の技術全てをマスターできるように繰り返し解いてみてください。
皆さんのスコアアップの一助になるかと思います。是非頑張ってください。