助動詞と完了形例文で完璧に理解

助動詞+完了形の徹底攻略

助動詞の過去形Might, should, Couldなどは実は過去のことを表しません。例えば、「彼が家に来たかもしれない」を英文にしてください。

He might come to my houseと書きたくなりませんか?しかし、この文だと日本語訳は「彼が家に来るかもしれない」となり、現在のことを述べています。

では、「彼が家に来たかもしれない」を英語で表すにはどうしたらよいのでしょうか?

本記事を読んでもらうだけで、答えが見つかります。

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過去のことに関する推量を表す

過去のことに関する推量を表す助動詞+完了形は以下の種類があります。
May+完了形

  • Could+完了形
  • Must+完了形
  • Should+完了形
  • Cannot+完了形


複雑に見えますが、簡単な理解の仕方があります。May+完了形を例に、共通する文の構造を解説していきます。

例えば、He may have come to our house while we were out.
(私たちが外出している時に、彼は私たちの家に来たかもしれない。)
という文があったとします。

この複雑な構成を分けます。May=助動詞とHave+過去分詞=完了形の2つに分けることができます。

Mayは「~かもしれない」という推量の意味を表し、Have+come(完了形)で「来ました」という意味になります。

これを組み合わせると「来たかもしれない」と訳すことができます。

このように、助動詞の意味+完了形の意味を考えるだけで簡単に理解できます。

助動詞と完了形の組み合わせを、1つずつ見ていきましょう。

May+完了形

前述した通り、May+完了形の訳は「~したかもしれない」です。
Mayの持つ推量の度合いは、50%の確信度です。

例①)You may have heard of this news before.
(以前、このニュース聞いたことあるかもしれません。)

例②)Your son may have eaten something.
(あなたの息子は何かを食べたのかもしれない。)

また、Mayの代わりにMightを使用できます。
Mightを使用するとやや可能性を下げることが出来ます。

例③)I might have left my credit card at the restaurant that we went to yesterday.
(昨日行ったレストランにクレジットカードを置いてきたかもしれません。)

Could+完了形

CouldはMayと同じく可能性や推量を表すことが出来ます。

そのため、Could+完了形で「~したかもしれない」と同じように訳すことができます。

Mayは漠然と「~かもしれない」と推量しているのに対して、Couldは、理屈と客観的に考えた結果「~かもしれない」という推量にいたったという意味合いになります。

例①)I could have left my wallet in the shop.
(その店に財布を置いてきたかもしれない。)

例②)My mother could have already gotten birthday present for my brother.
(私の母はすでに弟のために誕生日プレゼントを買ったかもしれない。)

例①では、その店に行った時に、財布を出したのを友達が見ていて、財布をそこに置いてきたと考えたといったニュアンスになります。

例②では、弟の誕生日まで1週間をきったので、母がすでにプレゼントを買ったのではないかと考えたようなニュアンスになります。

この用法の注意点は、Can+完了形では使用できません。

Cannot+完了形は使用できますが、「~したはずがない」という別の用法になります。
この用法は、後ほど説明します。

Must+完了形

Mustは「~に違いない」という意味があります。

なので、Must+完了形の意味は、完了形の意味と合わせると「~したに違いない」になります。

本人の中で、過去のことに関して100%の確信があることを表します。

例①)It must have rained in the morning.
(今朝、雨が降ったに違いない)

例②)They must have lied to me because their explanation didn`t make sense.
(彼らは私に嘘をついているに違いない。なぜなら、彼らの説明は理にかなっていなかったからだ。)

例①では、朝外を見ると、地面が濡れているのが確認できたため、雨が降ったと確信している意味合いになります。

例②では、彼らの説明が十分でないため、本人の中で、彼らは嘘をついていると100%確信している意味になります。

Should+完了形

Shouldは「~のはずだ」という意味を表します。

そのため、完了形と組み合わせると「~したはずだ」という意味になります。

本来そうなるのが正しいというニュアンスが含まれます。
なので、実際にそうなっていない可能性もあると考えている意味合いも含みます。

例①)He should have received the shipment because I sent it to him 3 days ago.
(3日前に貨物を送ったから、彼は受け取っているはずだ。)

例②)The concert should have started at 5pm.
(午後5時には、そのコンサートは始まっていたはずだ。)

例①では、3日前に発送したのだから、彼が貨物を受け取っているのが正しいという考えを持っています。

例②では、コンサートは5時に始まる予定だったのだから、予定通り5時に始まっているのが正しいというニュアンスになります。

Cannot+完了形

CannotはCanの持つ可能性を否定する意味で「~のはずがない」の訳すことができます。

それと完了形の意味を合わせることにより、「~したはずがない」という意味になります。

Cannotの代わりに、Couldn`tを使用することもできます。

例①)He cannot have said Yes to this proposal.
(彼がこの提案に「うん」と言ったはずがない)

例②)The man couldn`t have killed this girl because he wasn`t with her at that time.
(その男はあの時、その少女と一緒にいなかったので、殺害したはずがない。)

どちらの例文も、客観的な事実や理由により、~した可能性が低いことを述べているニュアンスになります。

過去に対する後悔を表す

ここまでは、過去に関する推量についての用法を説明してきました。

ここからは、過去に実際行ったことについての意見を述べる際に使用する用法です。

Should+完了形

Shouldは前述した「~のはずだ」の他に「~すべき」という意味があります。

それに完了形が付くと、「~したを持つべき=~すべきだったのに」という意味になります。過去にしたことに対しての後悔を表し、会話で頻繁に使われます。

例①)You should have left here earlier than you did. That`s why you were late.
(ここをもっと早く出発するべきでしたね。だから、遅れたのだよ。)

例②)I should`ve stopped by a convenience store before. There aren`t any ones here.
(前に、コンビニによっておくべきでした。ここコンビニが全然ない。)

例①では、「早く出発したを持つべき=早く出発するべきだった」という意味になります。
実際は、早く出発していません。

例②では、「コンビニに立ち寄ったを持つべき=コンビニによっておくべきだった」という意味になります。
こちらも、実際はコンビニによっていません。

では、否定形にするとどんな意味になるのでしょうか?

例③)We should not have told him about our relationship. He has already told the whole world.
(私たちは、彼に私たちの関係について話すべきではなかった。彼はすでに、それを言いふらしています。)

否定形にすると、「~したを持つべきでない=~すべきではなかった」という意味になります。

例③では、「彼に話したを持つべきではない=彼に話すべきではなかった」というニュアンスになります。

Need not+完了形

Needは「~する必要がある」という意味を表します。

それに、否定のNotと完了形が付くと、「~する必要ななかったのに」という意味になります。

Needは一般動詞のイメージが強いと思いますが、実は助動詞でもあります。

また、肯定文では原則使用しないという特徴もあります。

例①)You need not have sent me a lot of apples.
(たくさんのリンゴを私に送る必要なかったのに。)

例②)My mother need not have come here.
(私の母は、ここに来る必要なかったのに。)

どちらの例文も、実際はする必要がなかったのにしてしまったという意味になります。

didn`t need to do「~する必要がなかった」と意味合いに明確な違いがあるので、注意が必要です。

例③)My mother didn`t need to come here. ((私の母は、ここに来る必要なかった。)

例③では、ただ単に過去に必要がなかったという事実だけを述べています。

例②には、実行してしまった行為に対して「必要なかった」と述べているという違いがあります。

仮定法との違いに注意

助動詞+完了形の形を仮定法で見たことがあると思います。意味合いに明確な違いがあります。

・助動詞+完了形の場合→過去に実際起こっているか分からない。それに対しての考えを述べている。

・仮定法の場合→実際には起こっていない。もし、AをしていたらBだった(実際は、CをしていてDだった)のように実際とは反対のことを述べている。

例文を見てみましょう。

例①)I could have left my wallet at the restaurant.
(そのレストランに財布を置いてきたかもしれない。)

例② I could have left my wallet at the restaurant if you hadn`t told me to put it in my bag.
(あなたが、財布をバックにしまうように言ってなかったら、そのレストランに財布を置いてきたかもしれない。)

例①では、話し手が財布を置いてきたかもしれないと半信半疑である状態です。

それに対して、例②では、実際は財布を置いてきていないが、財布をバックにしまうように言われていなければ、財布をレストランに置いてきてしまった可能性があったことを述べています。

例③)My girlfriend might have been angry when we were at the café.
(カフェにいたとき、彼女は怒っていたかもしれない。)

例④)My girlfriend might have been angry when we were at the café if we had talked about her ex.
(もし私たちが彼女の元彼について話していたら, カフェにいたとき、彼女は怒っていたかもしれない。)

例③では、彼女が実際に怒っていたかどうかは半信半疑です。

例④では、彼女は実際は怒っていないことになります。このように、助動詞+完了形の形をしていても、ニュアンスが異なります。

まとめ

推量や後悔を表すことができる

助動詞+完了形で過去のことに関する推量や後悔を表すことができます。

助動詞の意味+完了形という形で分けて考えると意味を理解しやすくなります。

推量を表す助動詞+完了形は5種類

過去のことに関する推量を表す助動詞+完了形は5種類あります。

  • May+完了形
  • Could+完了形
  • Must+完了形
  • Should+完了形
  • Cannot+完了形

May+完了形

May+完了形の訳は「~したかもしれない」です。Mayの持つ推量の度合いは、50%の確信度を表します。

例)You may have heard of this news before.
(以前、このニュース聞いたことあるかもしれません。)

Could+完了形

Could+完了形はMayと同じく可能性や推量を表すことができ、「~したかもしれない」と訳します。

Couldは、理屈と客観的に考えた結果「~かもしれない」という推量にいたったという意味合いになります。

例)I could have left my wallet in the shop.
(その店に財布を置いてきたかもしれない。)

Must+完了形

Must+完了形の意味は、「~したに違いない」になります。

本人の中で、過去のことに関して100%の確信があることを表します。

例)It must have rained in the morning.

(今朝、雨が降ったに違いない)

Should+完了形

Should+完了形は、「~したはずだ」という意味になります。

本来そうなるのが正しいというニュアンスが含まれるため、実際にそうなっていない可能性もあると考えている意味合いも含みます。

例)He should have received the shipment because I sent it to him 3 days ago.
(3日前に貨物を送ったから、彼は受け取っているはずだ。)

Cannot+完了形

Cannot+完了形は、「~したはずがない」という意味になります。

客観的な事実や理由により、~した可能性が低いことを述べているニュアンスになります。

例)He cannot have said Yes to this proposal.
(彼がこの提案に「うん」と言ったはずがない)

過去に対する後悔を表す用法は2つ

過去に対する後悔を表す用法は2つあります。

  • Should+完了形
  • Need not+完了形

Should+完了形

Should+完了形で、「~すべきだったのに」という意味になります。

過去にしたことに対しての後悔を表し、会話で頻繁に使われます。

例)You should have left here earlier than you did. That`s why you were late.
(ここをもっと早く出発するべきでしたね。だから、遅れたのだよ。)

Need not+完了形

Need not+完了形で、「~する必要ななかったのに」という意味になります。

Needは助動詞でもあり、肯定文では原則使用しないという特徴があります。

例)You need not have sent me a lot of apples.
(たくさんのリンゴを私に送る必要なかったのに。)

また、didn`t need to doとの違いに注意する必要があります。

Need not+完了形は、実行されたことに対して「~する必要がなかった」と言及する意味になります。

didn`t need to doは、実行されたかどうかは分からず、単に過去にする必要がなかったことを述べています。

仮定法との違いに注意

仮定法との違いに注意する。
助動詞+完了形の形は仮定法でも使われているが、意味合いに明確な違いがあります。

助動詞+完了形→過去に実際起こっているか分からない。それに対しての考えを述べている。 仮定法→実際には起こっていない。もし、AをしていたらBだった(実際は、CをしていてDだった)のように実際とは反対のことを述べている。

例①)I could have left my wallet at the restaurant.

(そのレストランに財布を置いてきたかもしれない。)→助動詞+完了形

例② I could have left my wallet at the restaurant if you hadn`t told me to put it in my bag.
(あなたが、財布をバックにしまうように言ってなかったら、そのレストランに財布を置いてきたかもしれない。)→仮定法

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