過去完了形は(had+過去分詞形)の形
過去完了形を用いて、過去のある時点から過去のある時点までの間における状態や動作を表現できます。
また、過去のある時よりも前に起こったことを表現し、二つの出来事の前後関係を説明する時にも用いられる表現です。
言い換えると、現在完了形で学んだ現在完了形の矢印(基点)を左に移動させたものです。
現在完了形の解説はこちら。
コアイメージは現在完了形とそれほど差はありません。
現在完了形は、過去のことに触れつつも、あくまで現在の話が中心でした。
過去完了形は、過去のある時よりも前の話に触れつつも、あくまで話題に上がっている過去の話が中心です。
(現在完了形のコアイメージ)
(過去完了形のコアイメージ)
例文を見てみましょう。
①I arrived at the airport.
(私は空港に到着しました。)
②The airplane departed.
(飛行機は出発しました。)
①、②の文章をそれぞれ述べても、’私’が飛行機に乗ってから出発したのか、乗る前に出発してしまったのかイマイチ判然としません。
接続詞などを用いて前後関係を明確にすることもできますが、ネイティブスピーカーはこういった話をする時に過去完了形を多用します。
③When I arrived at the airport, the airplane had already departed.
(私が空港についた時、すでに飛行機は出発してしまっていました。)
このように、過去完了形を用いて過去に行った動作、状態の順番を明確に示すことが可能です。
使いこなすことが難しい過去完了形は、思い出話や昔の笑い話、遅刻などの理由を説明するときなどに用いられます。
そのためちょっとした日常会話や海外旅行先のホテルやレストランで使うことは比較的少なく、定着しにくい表現方法とも言えるでしょう。
過去完了進行形は(had+been+-ing)の形
過去完了進行形は、過去にある動作を行っていたらこうなったと因果関係を強調する際や、単に何かの動作が進行中であった、その時間の直前まで何かを行っていた、などを表現したい時に用いられます。
進行形であるため、’like’や’want’など相性の悪い動詞がある点に、前Unitで学んだ通りです。
I had been gossiping about the manager with my co-worker for about thirty minutes until lunchtime ended.
(昼休みが終わるまで私は、同僚とマネージャーについて噂話を30分ほど話していました。)
(※過去完了形において、それほど重要ではない、当然のこととして想像できるだろうと話し手が判断した場合、
‘I had been gossiping about the manager with my co-worker for about thirty minutes.’
と後半部分を省略する場合も多々あります。)
現在完了形と現在完了進行形の時に触れたように、過去完了形と過去完了進行形も動詞によっては意味がほぼ同じになる場合もあります。
④I had waited for three hours before you came.
⑤I had been waiting for three hours before you came.
④も⑤も、三時間待っていたという事実に変わりありません。しかし、⑤の方が’待っていたんだ’という動作をより強調しています。
まとめ
- 過去完了形のコアイメージは上にある図のような矢印。過去の状態や動作の時間的前後関係を表現する。
- 過去完了進行形には、継続した動作とそれにより生じた出来事の因果関係を強調することができる。
- 現在完了形のコアイメージを持っているとより理解しやすくなる。復習して定着を図ろう。
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