けがのときの「○○が痛い」は英語で何て言う?

本シリーズの記事では、「これって英語で何て言う?」をテーマに、口からなかなかスムーズに出てこないような語彙や表現を取り上げていきます。

前回の記事では「けがをする」にあたる英語表現をご紹介したところですが、今回は実際「○○が痛い」とけがの際に痛む場所を言い表せるように例文を通して解説していきます。

それでは早速いってみましょう。

「pain」を使った表現

「痛み」を表す最も一般的な名称は「pain」です。この名詞「pain」を使って「○○が痛い」と痛む場所を具体的に表すことができます。

「have[feel]」a pain in身体の部位」で「○○が痛い」

「have a pain in身体の部位」もしくは「feel a pain in身体の部位」で「○○が痛い」
と表せます。

I have a stabbing pain in my chest.
= I feel a stabbing pain in my chest.
胸が刺すように痛みます。

Do you have any pain?
=Do you feel any pain?
痛みはありますか?

直訳で考えると「have」の表現は「痛みを持っている」、「feel」の表現だと「痛みを感じる」となります。
「feel」の表現の方がより温かい印象を与える場合もありますが、意味としてはほぼ同じとして捉えて大丈夫です。

「身体の部位is(are) in pain」で「○○が痛い」

「身体の部位is(are) in pain」で「○○が痛い」と表現することができます。
上記で解説した「have[feel]」a pain in身体の部位」とほぼ同義です。

My right wrist is in pain.
=I have a pain in my right wrist.
右手首に痛みがあります。

She burnt herself, and her finger is in pain.
=She burnt herself, and has a pain on her finger.
彼女はやけどをして、指が痛いです。

さて、ここで問題です。
上の例文では「in」ではなく「on」を使っていますが、どうしてでしょうか。

実は痛みの具合や場所によって前置詞を使い分けています。
「in」は患部の「中」や「全身体」が痛む場合に使われ、例文のように「表面」が痛む場合は「on」が使われるのです。
本記事では「have a pain in 身体の部位」の例文を多く紹介していますが、場合によっては「on」が適切なケースもあります。
正しい前置詞を使い分けられるようにしていきましょう。

また、「be in pain」は下の例文のように人を主語に取り、人が痛む状態にあると表せます。

Are you in pain?
=Do you have any pain?
痛みはありますか?

「(身体の部位)is(are)painful」で「○○が痛い」

名詞「pain」の形容詞は「painful」です。この「painful」を使って「○○が痛い」と表すことができます。

My upper lip is painful to the touch.
触ると上唇が痛いです。

Is your left knee still painful?
左膝はまだ痛みますか?

「hurt」を使った表現

「hurt」は自動詞・他動詞、両方の意味を持つ動詞です。
両方の使い方を例文と一緒に見ていきましょう。

前回の記事「けがをする」は英語で何て言う?でも「hurt」を使った表現を紹介しているので、よろしければこちらもご覧ください。

「身体の部位+hurt(s)」で「○○が痛い」

「hurt」を使って痛みを表す表現は、非常にシンプルな文章構造です。
この場合の「hurt」は自動詞としての意味で「痛む」という意味があるので、「身体の部位+hurt(s)」で「○○が痛い」と表現できます。

My right toe hurts.
右足のつま先が痛いです。

I ran too much, and my ankles hurt.
走り過ぎて、足首が痛いです。

「主語+hurt+身体の部位」で「○○が痛い」

次に他動詞としての使い方を見ていきましょう。
「hurt」には「~を傷つける」「~を痛める」という意味があり、人を主語にして身体の部位を目的語に取り「○○が痛い」と表せます。

She hurt her finger while she was cooking.
彼女は料理中に指を痛めました。

My father has hurt his right elbow.
父は右ひじを痛めています。

その他の表現

「pain」以外にも痛みを表せる言葉があります。
それぞれで痛みの具合が異なりますので具体的に見ていきましょう。

「ache」を使った表現

「ache」には動詞として主に「うずく、痛む」、名詞として「(断続的な鈍い)痛み、うずき」という意味が存在します。

I have a slight ache in my lower back.
腰が少し痛みます。

My joints are aching all over.
関節があちこちと痛みます。

また、「ache」は様々な身体の部位と結合し、「○○ache=○○痛」という意味を表す複合語として成り立ちます。

For some reason, I have a toothache.
どういうわけか、歯痛があります。

She has a backache from exercising a lot.
彼女は運動をたくさんしたせいで腰痛があります。

「sore」を使った表現

「sore」には名詞・形容詞としての意味があり、ヒリヒリやズキズキとするような炎症や筋肉の痛みなどに用いられます。

The muscles are sore after a workout.
トレーニングの後は筋肉が痛みます。

Stretching before an exercise helps people avoid having sore legs.
運動の前にストレッチをすると、脚が痛くなるのを防げます。

「痛い!」は「Ouch!」「Ow!」「It hurts.」

最後に、「痛い!」と反射的に出るこの言葉は、英語ではどのように表現されるのでしょうか。
「Ouch!」「Ow!」といった間投詞や「It hurts.」といった表現で「痛い!」を表現することができます。

Ouch! I bit my tongue.
「痛い!舌を嚙んでしまった。」

Ow! It hurts.
「あぁっ!痛い。」

まとめ


本記事では「○○が痛い」と、けがの際に使える英語表現をご紹介しました。
上で挙げた型に当てはめれば、意外にシンプルに表せることがお分かり頂けたのではないかと思います。
不意のけがなどで痛みがあるときは、ぜひこれらの表現を使ってみてくださいね。