フィリピン

学校選びの成功者は、フィリピン留学の成功者、と言っても過言ではないほど、語学学校の見極めは大事です。

2019年の調査によれば、フィリピンは日本人が選ぶ留学先ランキング、第4位にランクインしています。

学校の数は年々増加しており、セブ島だけでも100校以上の選択肢がある、語学学校激戦区です。

そんな中から、どうやって自分の目的にあった学校を選び出すのか。

今回は、実際にセブ島で留学をした筆者が選んだポイントも織り交ぜながら、語学学校の選び方について、解説していきます。

【大前提】滞在期間と予算を決めよう


学校を選ぶまえに、滞在期間と予算を決めておきましょう。

フィリピンの語学学校の質は、ピンキリです。
地方にある、マニアックだけど授業の質が高い学校や、逆にセブ島のど真ん中にあるのに、費用ばかり高くて講師のレベルが低い学校など…。
調べれば調べるほど、情報はあふれています。
きれいな写真にだまされて、当初は予定してなかった金額まで費用が膨れ上がってしまった、しかも自分に合ってなかった、なんてことがないよう費用は一定の予算を決めておくのがベターです。
因みに月単位でかかる金額の相場は14~19万円程度で(滞在費、授業料、3食こみ)、滞在期間は平均2.3ヶ月です。

校風


まずは、授業の方向性から選んでいきましょう。
自分に合わない校風を選んでしまうと、せっかくのフィリピン留学が台無しになってしまいます。
自分の学習スタイルに合わせた校風選びが大切です。

スパルタ

スパルタ校は文字通り、厳しい学習環境を用意しています。特徴は主に3つです。
・平日は外出禁止
・毎日なにかしらのテスト、もしくは自習時間のノルマがある
・部屋でも日本語禁止
思わず引いてしまうかもしれませんが、それだけ管理が行き届いている、と言い換えることもできます。

もしあなたの目的のひとつに、自分で勉強する時間を確保することが含まれているなら、強制的に机に向かわざるを得ないスパルタ校は、おすすめです。

ただし注意点として、滞在期間が2ヶ月以上の方は、集中力が続かない可能性が挙げられます。
自分がどの程度厳しい環境に耐性があるのか、予想したうえで申し込みましょう。

スパルタが向いている人

・勉強のスケジュール作りなど、自己管理が苦手な人
・まじめに勉強に取り組みたい人
・滞在期間が2ヶ月以下の人

セミスパルタ

セミスパルタは、平日も条件付きで外出できるのが特徴です。
単語テストに受かったら、あるいは、週の半分だけは外出自由という、一定の条件を設定している学校もあります。
フレキシブルなカリキュラムが特徴のため、自分に合った校風を見つけやすいのが、セミスパルタのメリットです。

現地の生活も、勉強と同じくらい楽しみたいという人や、勉強の自己管理ができる人は、セミスパルタが合っているかもしれません。ただし、スパルタ校よりも遊び目的の人が一定数含まれる可能性は高いため、注意が必要です。自由時間を謳歌しすぎて、卒業時に英語が全くできないままだった、と後悔することのないように。

セミスパルタに向いている人

・英語初心者で、スパルタの授業についていけるか不安な人
・勉強スケジュールを自分で管理できる人
・平日も可能なら町にでて観光したい人

リゾート

フィリピンの綺麗な島
マクタン島など、有名ビーチのすぐそばにあったり、授業数が1日4コマだけだったり、リラックスした雰囲気が特徴の校風です。
仕事をセミリタイアされている方や、時間に縛られずとにかく自分のペースで勉強をしたい人には最高の環境ではないでしょうか。

リゾート校のメリットは何といっても寮や校舎がきれいなことです。
停電のリスクも低く、食事のクオリティはプロ並みに美味しいという、いたれりつくせりな環境が約束されます。

いいことづくしに聞こえるリゾート校ですが、英語力ののびはあまり期待できないというのがたまにキズです。

資格取得が目的の方や、ワーホリ前のブラッシュアップを目的にフィリピンへ行く方には、おすすめしません。

リゾート校に向いてる人

・仕事をリタイアした方
・忙しすぎる仕事を退職して、自分の時間をゆっくり持ちたい人

生活環境

フィリピンの町
生活環境は、勉強をするうえで基盤となるものです。
フィリピンはあらゆる意味で文化の異なる場所です。
一人暮らしをした経験のない人や、都会でしか暮らしたことがない人、自分がそのストレスに耐えられるかどうか、以下の3つの中から、しっかり吟味したうえで選ぶようにしましょう。

学校寮

語学学校で最も多く見られる滞在スタイルです。
学校と同じ敷地内に寮がある、または同じ建物内で、生徒の居住空間と教室のフロアが分かれているかの、いずれかの種類があります。
通学に時間がかからないため、勉強に集中できる環境が整っているという点では、最も英語力の伸びが期待できるスタイルといえるでしょう。
フロアごとに自習室が備えられていれば、気分によって勉強場所を変えられるため、最後まで挫折せずに続けられる、というメリットもあります。

しかし、オンオフをきっちり分けたい人には、ストレスの溜まりやすい環境ともいえます。
また、建物の築年数が古いと、シャワーの水圧が弱かったり、虫が出やすかったりといった難点もあります。
(フィリピンは南国なので、虫は基本いると思っていた方がいいです)

学校寮(学外)

次に、寮が学校から離れた場所にあるタイプです。
通学手段は徒歩、あるいはシャトルバスが運航している場合もあります。
勉強と私生活の境界線をきっちり分けたい人には、理想の環境かもしれません。
掃除は学校へ行っている間に済ませてもらえるので、疲れて帰ったところに、きれいな部屋が待っているのは嬉しいですよね。
反対にデメリットは、授業が終わるまで帰れないので、教材類を常に持ち運ばなければならないことです。
授業数が多いとテキストの数が多いので、忘れ物もしやすいですし、重たい荷物を常に持ち歩く羽目になります。
また、通学手段が徒歩で、学校が遠いと、交通状況が心配です。
フィリピンは信号が多くない国なので、バイクが高速で飛び交う道路などが経路にふくまれていると、毎朝道路を渡るだけで神経を使うことになります。

ホテル

最後に、ホテルに滞在できるスタイルです。
一般客に向けたホテルのうち、何室かを生徒用にあてがっている学校があります。
当然施設はきれいで、ベッドもふかふかです。

水回りにおけるストレスがないのは、かなり評価できるポイントでしょう。

生活環境として、申し分ないホテル滞在型ですが、残念ながら安くはありません。
滞在費は当然、寮より高額になります。
お財布に余裕のある方や、どうしてもホテルじゃないと眠れない、という方におすすめです。

【番外編】EOPって?

留学
番外編として、EOPの寮を紹介させてください。
EOPとは、English only policyの略で、主にセミスパルタ以上の学校寮にあるルールです。

生徒は部屋の中でさえ英語を話す必要があり、日本語を話せるのは学外だけです。
かなりストレスはかかりますが、これが一番英語力を伸ばせる環境ともいえます。

なぜなら、日常のありとあらゆることを英語で伝える力が身につくからです。
英語を勉強する人が最初にぶち当たる壁は、「○○って英語でなんて言うんだっけ…」を、頭のなかで繰り返し考え、そのうち考えることがいやになることです。
EOPで生活すると、それを毎日何十回、何百回と経験するため、徐々に慣れていき、最後は考えずとも英語が先に出てくるようになります。
EOP寮に入るためには、TOEICやIELTS、または英検などで何点以上を取得しているかが基準になることが多いです。北米に留学する前の肩慣らしとしてフィリピンをお考えの方は、ぜひ挑戦してみてください。

学校の資本


学校経営を担うのは、日本系、韓国系、フィリピン系、アメリカ系の4種類のいずれかがほとんどです。
正直、学校の資本がどの国に属するのかは、英語力の成長度合いとそこまで関連はありません。違いは、スタッフによるサポートの充実度に現れます。

日本人資本

フィリピン留学中は、海外という慣れない環境と、普段と異なる生活リズムによって、大なり小なりストレスがかかります。
当初予定していたスケジュール通りに学習が進まないことや、体調を崩してしまうことも、往々にして起こりえます。

そうしたトラブルに見合った際、不安に感じるポイントに共感してもらいやすいのは、日本人資本の学校です。
スタッフは日本人ですし、初心者はとくに勉強の相談をしやすいでしょう。

他国が資本の学校だと、そもそも問題視していることに共感してもらえなかったり、英語初心者だと現状を伝えるのに苦労したりといった、余計なストレスを感じることにもなりえます。
日本人的サポートが安心できる、というかたはぜひ検討してみてください。

日本以外の国の資本

一方、日本人生徒同士でばかりいると、せっかく海外に来てまで英語を勉強しているのに、日本とあまり変わらない、と思う人もいます。
そういった人は、アメリカ系や韓国系を選ぶと、日本人以外と交流できるので、おすすめです。

とくに、韓流が好きな人にとっては、韓国系の学校は、韓国人の友達を作られる絶好の機会です。

エリア

最後に、フィリピン留学といってもどのエリアを選ぶか、について悩む人に、それぞれのエリアの特徴をご紹介します。

セブ島

セブ島
フィリピン留学へ行く生徒の9割が選ぶのがセブ島です。
世界中から観光客が集まるリゾート地なので、セブの人たちは、他のエリアよりも英語がうまく、海外の人に慣れています。
また、物価が比較的安く、治安もいいので、語学学校の数が豊富にあります。
筆者の肌感覚ですが、セブ島のGDPの3割は、韓国人と日本人の留学生に頼ってると思いました。
それくらい、セブは日本人と馴染み深い土地です。

マニラ

マニラの風景
いわずと知れた、フィリピンの首都です。
フィリピンの中で最も人口が多く、住む人の国籍も様々です。
都心部から、空港にアクセスしやすいため、東南アジアの別の国に週末トリップへ出かけることもできます。
しかし、物価が高いのと、治安の悪さが不安材料です。
台風がフィリピンを直撃するとき、最も被害が大きいのも首都マニラです。

それでも、大都市ならではの伝統校や、長年の経験で培った、ハイレベルな英語教育を実施する都市であることは、無視できません。
また、フィリピンへの就職を考えるなら、マニラで土地勘や人脈をつくることで、就職活動を有利にすすめられます。

ダバオ、クラークなどの地方

ダバオの市街
ダバオ、クラークなどの地方にも、先にあげた2都市ほどではありませんが、語学学校はあります。
ダバオはとにかく治安が良く、フィリピンでもっとも住みやすい都市に選ばれたこともあります。
雨季乾季がなく、一年を通して気候が安定しているため、低気圧に影響されやすい体質の方は、ダバオがうってつけです。
次に、クラークは、フィリピンで最もアメリカ系移民が多く暮らす地方です。
語学学校にネイティブスピーカーが働いていることは珍しくなく、東南アジアにいながら、北米の英語発音を聞いて勉強できます。
その他の地方に関する情報は、別記事でご紹介したいと思います。お楽しみに。

留学経験者!筆者が学校選びに重視したポイント

ポイント
最後に、筆者が実際に学校を選んだ際の基準をご紹介します。
私はセブ島にあるスパルタ校を選びました。選んだ理由は以下の4点です。

・遊び目的の人はいなかったこと
・炊事・掃除・洗濯はすべて学校がやってくれること
・卒業生が英語を話す動画をみて、卒業時の自分のレベルを想像しやすかったこと
・自習が8割、授業が2割というカリキュラムが、自分に合っていると感じたこと

26歳のときにフィリピン留学を検討しましたが、それまで幾度となく資格試験に失敗していたので、とにかく自分は自己管理ができないと知っていました笑
なので、周りは全員ガチで、嫌でも机に向かわざるをえない環境があることが最優先でした。

また、エージェントは頼らないと決めていました。
これは結果論ですが、エージェントに頼ってしまうと、少なからず自分で判断することがめんどうになり、第三者の基準で学校を選んでしまいます。
もしそれで成功すればいいですが、失敗した時は、無意識に誰かのせいにしてしまいます。
私はそれが嫌だったので、学校自らが主催している説明会に参加して、自分に必要な学校であることを確認したうえで、決めました。

本格的に英語力を高めたいならオンライン留学がおすすめ


本格的に英語を勉強し、今後の人生を変えたいと考えるなら、留学も視野に入れて検討してみましょう。
留学はハードルが高く感じられるはずですが、短期集中のプログラムやオンライン留学もあるので、意外と気軽にチャレンジできます。

以下では、英語留学をするメリットやおすすめの留学先などを紹介するので参考にしてください。

英語留学をするメリット

英語留学にチャレンジすると、以下のようなメリットを得られます。

  • 英語の勉強に専念できる
  • 英語力をより一層高められる
  • 新たな価値観や考え方に出会える
  • 海外の人脈を作れる

仕事をしながらスキマ時間で勉強するのとは違い、留学の場合は英語の勉強に集中することができます。
海外ではレッスン以外でも、あらゆる場面で英語を使う必要性があるので、取り組み次第では大幅に英語力を向上させられるでしょう。

また留学先の環境や文化に触れることで、新たな価値観や考え方を発見し、今後の人生やキャリアを見つめ直す良いきっかけになる可能性もあります。
加えて、英語学習の仲間やネイティブスピーカーの友達など、グローバルな人間関係を築けることも留学の大きな魅力です。

時間がないからオンライン留学もアリ

留学にはさまざまなメリットがあるため、英語を勉強したい方にはおすすめですが、仕事や学校がある場合、休んで海外へ行くのは難しいことも多いでしょう。
時間や費用などの都合で留学が困難な場合には、オンライン留学を検討してみてください。

オンライン留学とは、インターネットで海外の学校のレッスンを受けたり、ほかの留学生と交流したりできる制度です。
オンライン英会話と似ていますが、学校の授業時間やカリキュラムに沿って学習するため、よりアカデミックな体験ができます。

オンライン留学なら、海外に行く時間がなくてもチャレンジでき、費用も実際の留学より安いです。
より本格的に英語を勉強したい方は、ぜひ前向きに検討してみましょう。

英語留学についてさらに知りたい方へ

このサイトでは、フィリピン留学に役立ついろいろな情報をわかりやすく発信しています。
フィリピン留学についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

おすすめの英語留学先2選

英語を勉強したい方におすすめの留学先は、ずばりフィリピンとカナダです。
以下ではそれぞれの留学先について簡単に紹介します。

1. フィリピン留学

ミライズ留学が提供するフィリピン英語留学は、仕事をしながらでもチャレンジできる初心者にもぴったりの留学プランです。
完全マンツーマンのオーダーメイドレッスンが行われるため、留学前の英語力のレベルを問わず、ゼロから始める方も含めて誰でも自分のペースで勉強ができます。

また1週間から留学でき、現地で仕事を続けながら勉強できるプランもあるため、あまり仕事を休めない方にもおすすめです。
現地ではホテルのような部屋に泊まることができ、併設のレストランでは日本食も提供されるため、海外での生活に慣れていない場合も心配ありません。

なお、現地へ行くのが難しい方には、自宅で受講できるオンライン完結の短期集中型留学プランも用意されています。




2. カナダ留学

1981年創業のカナダジャーナルが提供するカナダ留学も、留学に馴染みのない英語初心者におすすめのプログラムです。
学校の手続きの代行や現地でのサポートが、現地の日本人によって無料で提供されるため、安心してチャレンジすることができます。

また年間1,000人以上の留学生からの評判に基づき、優良な学校がランキング形式で紹介されるので、自分で下調べをしなくてもハズレの少ない人気の学校を選択することが可能です。

なお、カナダジャーナルでは無料相談が行われており、豊富な経験を持つカウンセラーに自分に合った留学プランを作成してもらうこともできるので、興味のある方はぜひ一度相談してみてください。



【最後に】目標設定が一番大事

目標
今回は、フィリピン留学で最重要といえる、学校選びの際に見るべきポイントについて解説しました。
多くの基準、そして選択肢があると思います。
成功する留学にたどり着くためには、まず初めに、あなたがフィリピン留学で達成したい目標を決めることが不可欠です。
その目標さえあれば、自分に必要な要素を取捨選択して、満足のいく留学生活を送れるでしょう。
人の意見も聞きつつ、最後は自分自身で納得のいく判断を下せるよう、祈っています。