TOEICテストを何度か受験しているものの、なかなかスコアが伸びずに悩んでいる方はいらっしゃいませんか。
今回の記事は、そんなスコアアップを目標に掲げているあなたに、ぜひご覧になって頂きたい内容です。
TOEIC受験10回経験済みの現役児童英語講師が、自身も使用したリスニングスキル向上に役立つ教材をおすすめします。
TOEIC平均スコアから考察【リスニング対策を重視しよう】
TOEIC L&Rテストには、リスニングとリーディングの2つのセクションがありますが、実はリスニングの方がスコアを獲得しやすいということをご存知でしょうか。
下の表は、TOEIC公式サイトに公開されている最新のデータ4回分の平均スコアをとりまとめたものです。
ご覧頂くと分かるように、どの実施回でもリスニングの平均スコアの方が50~60点も高いことがわかります。
実施回 | リスニング | リーディング | トータル |
---|---|---|---|
第281回(2021年10月24日 午後) |
336.7
|
275.6
|
612.3
|
第280回(2021年10月24日 午前) |
339.1
|
285.9
|
625.0
|
第279回(2021年10月3日 午後) |
334.6
|
284.2
|
618.8
|
第278回(2021年10月3日 午前) |
333.0
|
286.1
|
619.1
|
これは、裏を返せば「リスニングスコアの方がスコアを獲得しやすい」ということです。
短い期間でスコアを上げたいという方は、ぜひリスニング対策に比重を置いて取り組んでみてください。
TOEICリスニング対策におすすめの教材【TOEIC®L&Rテスト Part 3&4 鬼の変速リスニングシリーズ】
次にリスニング対策におすすめの教材をご紹介します。
普段から皆さんはTOEICリスニング対策にどんな勉強法を取り入れていますか。
ご自身が現在どのくらいのスコアを取れているかによって勉強法は変わってきますが、スコアアップを目標に掲げる方は効率よく学習ができるので、TOEIC用の教材を使用されることを強くおすすめします。
TOEICテストは毎回決まった出題形式でテストが出され、問われる内容も一定の領域内から出題されることがほとんどです。
今回ご紹介するのは、普段行っているTOEICリスニング対策に飽きてきてしまった方や、少し変わったテイストのリスニング対策に興味がある方にぴったりの1冊となります。
本書の特徴
本書はTOEIC L&RテストのPart3・Part4の問題を使って、英語の長文を聞き取る力を鍛えるリスニング教材です。
1日約20分×4日×4週間の1カ月で1冊終えられる内容で、手軽に始められやすいのもポイントです。
下記はWeek1Day1に取り組む最初のページです。
ご覧のようにリスニング問題一つに対し、2.5倍、2倍、1.5倍、等倍の4段階のスピードの音声が用意されていて、最初は最速の鬼速(2.5倍)から聞いて徐々にスピードを下げて一つの問題文に取り組むという一風変わった教材となっています。
引用元:「TOEIC®L&Rテスト Part 3&4 鬼の変速リスニングシリーズ」著者:テッド寺倉、和泉有香(Joy)、天満嗣雄 初版発行:2018年 発行所:(株)アルク
当然ながら「鬼速」という名の通り超スピードで音声が流れるため、ほとんど聞き取ることができなかったという方は多いと思います。しかしながら、最初に2.5倍の音声を聞くことで、徐々にスピードが下がるにつれ不思議といくつかの単語や一部の文章を聞き取れるようになり、最後のチャレンジの「等倍」ではなぜかゆっくりと聞こえるという現象が起こります。
もちろん最初からそういう訳にはいかないと思いますが、本書の取組みを何週かすることで、徐々にリスニング力を底上げすることが可能です。
等倍で設問に答えられない場合に使える亀速(0.7倍)も用意されているので、初心者の方も安心して取り組めます。
普段しているリスニング対策に飽きてしまった方や、新しいスタイルでTOEICのリスニングスキルを向上させたい方に、おすすめしたい内容です。
本書は、これまで多くのTOEIC対策本を世に出され、自身もTOEICの990点満点を50回以上も取得されているテッド寺倉氏が、和泉有香(Joy)氏、天満嗣雄氏と手掛けた1冊です。
問題文の解説のコーナーで繰り広げられるお三方のかけあいが、まるでラジオ講義を聞いているかのようで面白いです。講義を聞いているときはリラックスしながら、リスニングや音読を行うときは集中して行うなどと、メリハリのある内容で飽きずに取り組めます。
鬼の変速シリーズを使った勉強法
先ほど、様々なスピードの音声が用意されているとご紹介しましたが、この中の並速(等倍)と快速(1.5倍)を使って問題文の音読練習をしていきます。
この音読練習を1.5倍速でもすらすらとついていけるようになる頃には、自然とリスニングスキルが向上されているというわけです。
ご覧の通り、一つの問題文の答えを確認した後に、毎回以下の流れで音読練習を行っていきます。
リピーティング「並速」で3回→オーバーラッピング「並速」で3回→オーバーラッピング「快速」で3回→シャドーイング「並速」で3回→シャドーイング「快速」で3回
これだけの内容を短時間で一気に行うので、最初はかなり口が疲れるかと思います。
しかしながら、このような音読練習を毎日20分ほど1カ月間行うことで、着実にご自身のリスニングスキル向上を実感できるはずです。
本書のように、一つの問題にここまで時間をかけて取り組まれている方はおそらく少ないのではないでしょうか。
量をこなすことも大事ですが、一つの問題をここまで掘り下げて音読の練習まで促すような教材はなかなかないと思います。
Part3やPart4といった長文リスニング問題の攻略には、聞き取り精度を上げることは必須事項といえます。
本書を何度もやり込むことで、これまで以上に英語の音を聞き取れるようになっているはずです。
【TOEIC対策に】続編を含むTTT速習シリーズ
本書は、続編としてTOEIC®L&Rテスト Part 3&4 鬼の変速リスニング2も刊行されています。
同じ著者陣が書かれた内容ですので、鬼の変速シリーズ1を気に入られた方は挑戦してみることをおすすめします。
また、本書も含まれるTTT速習シリーズの後継として、TOEIC® L&Rテストやたらと出る英単語クイックマスター+、TOEIC® L&Rテスト Part 5 語彙問題だけ555問、TOEIC® L&Rテスト 基本例文990選があり、本書を含めて全5巻あります。
TOEICを知り尽くした著名な講師陣が書かれた教材で、それぞれ「頻出英単語」「Part5の語彙問題」「基本例文」にフォーカスして作り込まれた内容になっています。これらの知識を身につけた上でTOEICを受験すれば、確実にスコアは上がってくるはずです。ぜひ活用してみてください。