不定詞と聞くと【To+動詞の原形】だと思っていませんか?実は、もう1つあります。
それは、原形不定詞です。
原形不定詞とは、【目的語+動詞の原形】の形をしているものを指します。
特に、使役動詞と知覚動詞を使った原形不定詞の構文は日常会話やビジネスで毎日使います。
使役動詞とは、人に~をさせる意味合いがある動詞のことを指します。
Make, Let, Have, Getが使役動詞です。
See, hear, feelのように何かを知覚することを表す動詞のことを知覚動詞といいます。
そんな使役動詞と知覚動詞ですが、学校ではさらっと流されがちです。
授業で習ったことを覚えているもしくは実践で使える方は意外に少ないです。
また、フレーズで丸暗記していて何となく知っている人も多いと思います。
そんなあなた向けに本記事で原形不定詞の文の構造からニュアンスまで徹底解説していきます。
この記事を読んでもらうと、原形不定詞の文の構造、使役動詞3語のニュアンスの違い、知覚動詞の使い方などが分かるようになります。
使役動詞Getに関しては、過去記事【知っていると得する⁉】超便利なGetの使い方3選をチェックしてみてください。
超便利なGetの使い方について例文を踏まえてわかりやすく解説しています。
では、解説していきます。
使役動詞(Make)の使い方
使役動詞は【使役動詞+目的語+動詞の原形】の形をとります。
Makeは【make+目的語+動詞の原形】で「(目的語)に無理やり~させる」というニュアンスになります。
例①)He made me wait outside for over two hours.
(彼は2時間以上私を外で待たせた。)
【made me wait】で「私に無理やり待たせる」といった意味になっています。
私の意志とは関係なしに強制させられているイメージです。
例②)This movie makes us cry.
(この映画は泣けます。)
直訳すると「この映画は私たちを泣かせます。」という意味になります。
主語が人以外になると無理やりの意味合いはなくなり、単純に「~させる」という意味になります。
例③)What made you decide to study English in Canada ?
(カナダで英語を勉強する決意をしたきっかけは何だったのですか?)
このフレーズは日常会話でよく使います。
直訳すると「何があなたにカナダで英語を勉強させたのですか?」になります。
よくWhy did you decide to study English in Canada ?としがちですが、Whyを使うと意味合いが強くなり、まるで英語を勉強する決意をしたことが間違っている意味合いになってしまいます。 いろんなパターンに応用できるので、暗記必須です。
※受動態の場合は原形不定詞ではなく、To不定詞が使われます。
例④)I was made to go and get some beer by my brother.
(私は兄に、ビールを買いに行かされた。)
× I was made go and get some beer by my brother.
使役動詞(Let)の使い方
Letは【let+目的語+動詞の原形】で「(目的語)がやりたがっていることを(目的語)が許可する」というニュアンスになります。
例①)Let me give you a hand.
(お手伝いしましょうか?)
直訳すると「私に手伝うことを許可してください。」という意味になります。
相手に申し出をする時によく使われる構文です。
※Let usの短縮形【Let`s】は勧誘の意味しかないので、注意です。
例②)My girlfriend won`t let me go out drinking with my coworkers.
(私の彼女は、私に同僚と飲みに行かせてくれない。)
否定分になると、禁止の意味になります。
例③)Let me know when you arrive the station.
(駅に着いたら、知らせてください。)
Tell meの代わりによく使われるフレーズです。なぜなら、Tell meは直接的な意味合いが強くなり、使う相手によっては失礼になるからです。
特にビジネスではlet me knowが使われます。
覚えておきましょう。
※I will let you know~(お知らせします。)もビジネスでよく使われるフレーズです。
使役動詞(Have)の使い方
Haveは【have+目的語+動詞の原形】で「(目的語)に~してもらう」というニュアンスになります。
相手にそうしてもらえるのが当然というような行為に対して使われる傾向があります。
例えば、お客さんが店員に料理を運んでもらうや患者が医者に診てもらうなどです。
例①)I had my home doctor look at my leg because I slipped on a street yesterday.
(昨日路上で転んだので、医者に足を見てもらいました。)
【have+my home doctor(目的語)+look(動詞の原形)】という形になっていることが分かります。
目的語が三人称単数だからと動詞の原形にSを付けないように注意しましょう。
× I had my home doctor looks at my leg because I slipped on a street yesterday.
例②)You should have a baby-sitter take care of your son. You can make time for your work.
(ベビーシッターにあなたの息子を世話してもらうべきだよ。仕事のために時間を作れるよ。)
【have+a baby-sitter (目的語)+take care of (動詞の原形)】の形になっています。
例③)Would you like me to have him call you back ?
(彼に折り返しご連絡させましょうか?)
ビジネスで電話対応する際に使えるフレーズです。「私が彼にあなたへ折り返しをしてもらう」という意味から上記のような訳になります。
電話対応が多い方はすらすら言えるように覚えてきましょう。
プラスα
使役動詞ではありませんが、Helpで「(目的語)が~するのを手伝う」という表現をする時に不定詞を同じように使います。
ただし、【help+目的語+不定詞(To不定詞or動詞の原形】の形になり、To不定詞or動詞の原形どちらも使うことができます。
例)Could you help me (to) carry these boxes ?
(これらの箱を運ぶのを手伝ってくれませんか?)
知覚動詞(See, Hear, Feel)の使い方
See, hear, feelのように何かを知覚することを表す動詞のことを知覚動詞といいます。
【知覚動詞+目的語+動詞の原形】という形で「(目的語)が~するのを見る/聞く/感じる」という意味を表します。
知覚動詞には他にも、notice(気づく)、observe(気づく)、watch(見る)、listen to(見る)、look at(見る)などがあります。
例①)I saw her open the window.
(彼女が窓を開くのを見ました。)
【saw(知覚動詞)+her(目的語)+open(動詞の原形)】の形になっています。
例②)I heard my son play the piano yesterday.
(昨日、私の息子がピアノを弾いているのを聞いた。)
例③)I felt this building shake when a car ran into here.
(車がここに激突した時、このビルが揺れるのを感じました。)
※不定詞の代わりに動名詞を使うこともできます。
動名詞を使うとその瞬間をとらえた意味合いになります。不定詞ですと、一連の流れをとらえた意味になります。
(不定詞)I saw her walkacross the street.
(私は彼女がその通りを歩いて渡るのを見ました。) →渡り始めから渡り終わるまでを見ているニュアンス
(動名詞)I saw her walking across the street.
(私は彼女がその通りを歩いて渡るのを見ました。) →渡っている途中(瞬間)を見ていて、渡り終えるのは見ていない
まとめ
不定詞にはTo不定詞と原形不定詞があります。
原形不定詞とは、【目的語+動詞の原形】の形をしており、使役動詞や知覚動詞で使われています。
使役動詞
人に~をさせる意味合いがある動詞のことで、Make, Let, Have, Getがあります。
Make
【make+目的語+動詞の原形】で「(目的語)に無理やり~させる」というニュアンスになります。
例)He made me wait outside for over two hours.
(彼は2時間以上私を外で待たせた。)
※受動態の場合は原形不定詞ではなく、To不定詞が使われます。
例)I was made to go and get some beer by my brother.
(私は兄に、ビールを買いに行かされた。)
Let
【let+目的語+動詞の原形】で「(目的語)がやりたがっていることを(目的語)が許可する」というニュアンスになります。
例)Let me give you a hand.
(お手伝いしましょうか?)
Have
【have+目的語+動詞の原形】で「(目的語)に~してもらう」というニュアンスになり、相手にそうしてもらえるのが当然というような行為に対して使われる傾向があります。
例)I had my home doctor look at my leg because I slipped on a street yesterday.
(昨日路上で転んだので、医者に足を見てもらいました。)
知覚動詞
See, hear, feelのように何かを知覚することを表す動詞のことをといいます。
【知覚動詞+目的語+動詞の原形】の形になる。
例)I saw her open the window.
(彼女が窓を開くのを見ました。)
不定詞の代わりに動名詞を使うこともできます。
動名詞を使うとその瞬間をとらえた意味合いになり、不定詞だと、一連の流れをとらえた意味になるので、使い分けが必要になります。
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