otherとanotherは、どちらも「他の」や「別の」という表現で使われるので、混乱しがちですが、実は意味が異なります。
この記事では、2つの単語の違いを解説します。
チェックしたい重要ポイントは以下の3つです。
・otherは、数が漠然で不特定の物を指す
・anotherは、単数で不特定の物を指す
・the otherはotherとは意味が異なる
この3点を押さえた上で、詳しく解説していきます。
最期に理解度チェックの問題もあるので試してみてくださいね。
otherの意味や使い方
otherは、「他の・別の」という意味を持ち、複数形名詞と一緒に使われます。
不特定で複数のものを指すときに使います。
例:〇There were other people in the house.(家の中に他の人たちがいた。)
✖There were other friend in the house.
上の文のように、「他の人たちがいた」と複数形なのでotherを使えますが、 2つ目の文はfriendで、複数形なので使えません。
「the other」は意味が違うので注意しよう
otherと混乱しがちな表現に、「the other」があります。
The otherは、単数形の名詞を指し、「残りの1つのもの・人」という意味です。
2つ物があるときに、「もう一方」という意味で使うので、otherが不特定多数のものを表す一方、the otherは、特定された単数のものになります。

例:〇There are two students I met yesterday. One is from America, the other is from Brazil.
(昨日2人の生徒に会いました。1人はアメリカ出身で、もう1人はブラジル出身です。)
✖There are the other people in the house.
2つ目の文は、不特定多数のpeopleが続くので、the otherは使わず、otherを使います。
一方1つ目の文は、特定の2人の話なのでthe otherが使えます。
otherを使った例文
When my sister and I arrived at the library, other people were already there.
姉と私が図書館に着いたとき、他の人たちがすでにいました。
I used to live in an apartment with three other friends.
私は前に3人の友達と一緒にアパートに住んでいました。
If there was any other place to go, we would like to go there.
もしほかに行く場所があったなら、私たちはそこへ行くでしょう。
anotherの意味や使い方
Anotherは、もともと「an other」だったのが、合わさり「another」になったと言われています。
つまり、不定冠詞a/anが付く単語にしか使われない=不特定で単数のものを指します。
「もうひとつ」という意味で使われることが多い単語です。
The other と似ている、と感じるかもしれませんが、the otherは「1つの物に対してある、別のもう1つ」と特定されたものである一方、下の図のように、anotherは「1つの物に対して別の、たくさんある中のどれか1つ」と、不特定のもののうち1つを指します。

例:〇May I have another cup of tea? (もう一杯お茶を頂けますか?)
✖May I have another water?
Cup of~は不定冠詞を付けるので、1文目は正しいですが、「a water」とは言わないので、2つ目の文は間違っているということになります。
複数形の名詞とanotherを使うこともある
下の例のように、複数形の名詞とanotherを使うこともあります。
例:I would like to stay here for another two months. (もう2か月ここに泊まりたい。)
その場合は、「another+数詞+複数形の名詞」とするのがルールです。
なぜなら複数名詞を1つの集合として考え、その集合に対して「もう1つの、別の」と表現するからです。
Anotherを使った例文
I have another question.
(私はもう1つ質問があります。)
She has already returned the umbrella and ordered another.
(彼女は素手にその傘を返却し、もう1つを注文しました。)
このように、otherとanotherは意味が異なるので、気を付けましょう。
otherとanotherの理解度チェック!
2つの単語の使われ方を確認したところで、違いが理解できたか確認してみましょう。
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まとめ
“other”は不特定多数の「他のもの」を表し、“another”は「不特定のもう1つ」を指します。
さらに“the other”は「残りの1つ」という特定された意味になるので、この違いを意識して使い分けましょう。