「What do you mean?(どういう意味?)」——日常会話で最もよく耳にするフレーズの一つです。
meanは英語学習者なら必ず知っている基本動詞ですが、実は「意味する」以外にも「意図する」「〜するつもりである」など、複数の意味を持つ多義語です。
TOEICでは Part 2、Part 5、Part 6、Part 7 のすべてのパートで出題され、特に「What does this mean?」「I mean…」「be meant to」などの表現は頻出中の頻出です。
日常会話からビジネスメール、試験まで、あらゆる場面で登場するmeanを正確に使いこなせれば、英語コミュニケーション力が格段に向上します。
この記事では、meanのコアイメージから実践的な使い方、mean to doとdoingの違い、intend/signifyとの使い分け、よくある間違いまで、初心者から上級者まで役立つ情報を網羅的に解説します。
meanのコアイメージ
meanの語源は、古英語の「mǣnan」(心に思う、意図する)に由来します。
コアイメージは「心の中にある考えや意図を表に出す」。
この「心の中→外へ」という方向性が重要で、言葉の意味、意図、目的など、内面にあるものを伝える感覚を含みます。
単語や文章の「意味」、行動の「意図」、結果としての「〜を意味する」など、すべて「内面にあるものを示す」という共通点があります。
また、形容詞としては「意地悪な」という意味もありますが、これも「心が貧しい」という語源から派生しています。
meanの基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
単語 | mean |
発音 | /miːn/(ミーン) |
品詞 | 動詞 |
項目 | 形 | 発音(IPA+カタカナ) |
---|---|---|
原形 | mean | /miːn/(ミーン) |
三人称単数現在形 | means | /miːnz/(ミーンズ) |
過去形 | meant | /ment/(メント) |
過去分詞形 | meant | /ment/(メント) |
現在分詞形 | meaning | /ˈmiːnɪŋ/(ミーニング) |
※meanは動詞の他、形容詞(意地悪な)、名詞(平均、手段)としても使われますが、この記事では動詞用法を中心に解説します。
発音・アクセントの注意
meanの発音は /miːn/(ミーン)で、長母音 /iː/ を使います。
日本人学習者は「ミン」と短く発音しがちですが、正しくは「ミーーン」と長く伸ばします。
「me(私)」と同じ母音で、唇を横に引いて発音するのがポイントです。
三人称単数現在形 means は /miːnz/ と発音し、語尾の -s は /z/ と濁ります。
過去形・過去分詞形 meant は /ment/ で、「メント」と発音します。
スペルは「meant」ですが、発音は /e/ なので注意が必要です。
現在分詞形 meaning は /ˈmiːnɪŋ/ で、「ミーニング」のように発音します。
また、リエゾンが起きる場合、「What does it mean?」は「ワダズィットミーン」のように滑らかに発音されます。
弱形では /miːn/ が /mɪn/ に近く発音されることもあります。
meanの意味とニュアンス
meanは主に3つの使い方があり、文脈によって意味が大きく変わります。
それぞれのニュアンスと具体的な使用例を見ていきましょう。
〜を意味する
最も基本的な意味で、「言葉や記号が特定の意味を持つ」ことを表します。
辞書的な定義や、言葉の解釈を説明する際に使われます。
学習者が最初に覚える用法です。
What does this word mean?
この単語はどういう意味ですか。
“Freedom” means the state of being free.
「Freedom」は自由な状態を意味する。
The red light means “stop.”
赤信号は「止まれ」を意味する。
This sign means you can’t park here.
この標識はここに駐車できないことを意味する。
〜するつもりである・意図する
「心の中で〜しようと思っている」という意図を表します。
I mean to do、I didn’t mean to do などの形でよく使われます。
謝罪や弁解の文脈で頻出です。
I didn’t mean to hurt your feelings.
あなたの気持ちを傷つけるつもりはなかった。
I mean to finish this project by Friday.
金曜日までにこのプロジェクトを終わらせるつもりだ。
What do you mean to say?
何が言いたいのですか。
She meant to call you yesterday.
彼女は昨日あなたに電話するつもりだった。
〜を本気で言う・真剣である
「本当にそう思っている」「真剣に言っている」という強調を表します。
I mean it、I really mean it などの形で使われます。
約束や決意を示す際に効果的です。
I really mean it this time.
今回は本気です。
Do you mean what you say?
本気で言っているのですか。
She means business.
彼女は本気だ。
I mean every word I said.
言ったこと全て本気です。
meanの使い方
meanは文脈によって意味が変わるため、典型的な文型パターンを理解することが重要です。
以下では実務や試験で頻出するパターンを、使用場面や注意点と共に解説します。
What does 〜 mean?
「〜はどういう意味ですか」という最も基本的な疑問文です。
日常会話でも試験でも頻出の表現です。
フォーマル度は中程度で、あらゆる場面で使えます。
What does “ambiguous” mean?
「ambiguous」はどういう意味ですか。
What does this symbol mean?
この記号はどういう意味ですか。
What does it mean to be successful?
成功するとはどういう意味ですか。
What does your name mean?
あなたの名前はどういう意味ですか。
mean + that節
meanの後にthat節を置いて「〜ということを意味する」と表現します。
結果や帰結を示す際に使われます。
ビジネス文書や論理的な説明でよく見られます。
This means that we need more time.
これは私たちにもっと時間が必要だということを意味する。
The results mean that our strategy is working.
その結果は私たちの戦略がうまくいっていることを意味する。
It doesn’t mean that I agree with you.
それは私があなたに同意しているという意味ではない。
Success means that you’ve achieved your goals.
成功とはあなたが目標を達成したということを意味する。
mean to do(意図・つもり)
「〜するつもりである」という意図を表します。
計画や意図を示す際に使われます。
過去形「meant to do」で「〜するつもりだった」という意味にもなります。
I mean to study harder this semester.
今学期はもっと一生懸命勉強するつもりだ。
She meant to arrive earlier.
彼女はもっと早く到着するつもりだった。
What do you mean to do about this problem?
この問題についてどうするつもりですか。
I didn’t mean to interrupt you.
あなたの邪魔をするつもりはなかった。
mean doing(〜することを意味する)
「〜することを意味する」という帰結・必然性を表します。
mean to do(意図)とは異なり、客観的な結果や必要性を示します。
TOEICでは両者の使い分けが頻出の誤答パターンです。
This job means working late hours.
この仕事は遅くまで働くことを意味する。
Accepting the offer means moving to Tokyo.
そのオファーを受けることは東京に引っ越すことを意味する。
Winning this contract means securing our future.
この契約を獲得することは私たちの未来を確保することを意味する。
Being a leader means taking responsibility.
リーダーであることは責任を取ることを意味する。
be meant to do
「〜することになっている」「〜するべきである」という意味です。
目的や運命、規則などを表します。
やや文語的でフォーマルな表現です。
This tool is meant to be used outdoors.
この道具は屋外で使うことを意図されている。
You’re meant to be here at 9 AM.
あなたは午前9時にここにいることになっている。
The product is meant to improve efficiency.
その製品は効率を改善することを目的としている。
We’re meant to work together.
私たちは協力し合う運命にある。
meanの句動詞
meanには主要な句動詞はほとんど存在しません。
これは、mean自体が完結した意味を持ち、前置詞や副詞を加えなくても十分に機能するためです。
ただし、「mean well」という慣用表現があり、「善意である」「悪気はない」という意味で使われます。
また、「mean by」で「〜によって何を意味するか」という表現もあります。
He means well, but his advice isn’t always helpful.
彼は善意だが、彼のアドバイスは必ずしも役に立つわけではない。
What do you mean by “soon”?
「すぐに」とはどういう意味ですか。
標準的な英語では単に「mean」を使うのが適切で、不必要な前置詞や副詞を加えないようにしましょう。
meanのコロケーション
コロケーション | 意味・使い方の補足 |
---|---|
mean a lot | 大きな意味を持つ(重要である) |
mean well | 善意である・悪気はない |
mean business | 本気である |
mean to say | 言おうとしている |
what I mean is | 私が言いたいのは |
I know what you mean | 言いたいことは分かる |
be meant to do | 〜することになっている |
didn’t mean to | 〜するつもりはなかった |
meanを使った例文(シーン別)
ここでは、上で紹介したコロケーションを実際の文章に落とし込み、試験・日常会話・ビジネス文書の3つのシーンで使い方を確認します。
試験でよく出る例文
What does the underlined word mean in this context?
この文脈で下線の単語はどういう意味ですか。
The decline in sales means we need to change our strategy.
売上の減少は戦略を変える必要があることを意味する。
I didn’t mean to make such a serious mistake.
そんな深刻な間違いをするつもりはなかった。
日常会話で使う例文
I know what you mean.
言いたいことは分かります。
Sorry, I didn’t mean it.
ごめん、そんなつもりじゃなかった。
What do you mean by that?
それはどういう意味ですか。
ビジネス文書・メールで使う例文
This policy change means that all employees must complete new training.
この方針変更は全従業員が新しい研修を受けなければならないことを意味します。
The data means we’re on track to meet our quarterly goals.
そのデータは四半期目標を達成する軌道に乗っていることを意味します。
I mean to address this issue in our next meeting.
次の会議でこの問題に取り組むつもりです。
meanの類義語・関連語
単語 | 品詞 | ニュアンス・解説 |
---|---|---|
intend | 動詞 | 意図する(よりフォーマル) |
signify | 動詞 | 意味する・象徴する(書き言葉) |
imply | 動詞 | 暗示する・ほのめかす |
denote | 動詞 | 示す・表す(学術的) |
indicate | 動詞 | 示す・指し示す |
suggest | 動詞 | 示唆する |
represent | 動詞 | 表す・代表する |
「mean」と似た意味を持つintendの意味と使い方や、示すことを表すsignifyの意味と使い方も合わせてチェックすると理解が深まります。
混同されやすい語との違い
mean vs intend
meanは「意図する」という意味でintendと似ていますが、meanの方がカジュアルで日常的です。
intendはよりフォーマルで、計画的な意図を表します。
meanは「I didn’t mean to」のような否定文で特によく使われます。
I didn’t mean to be late.
遅れるつもりはなかった。
I intend to arrive on time.
時間通りに到着する予定だ。
mean vs signify
meanは一般的な「意味する」、signifyはよりフォーマルで「象徴する・重要性を持つ」という意味です。
signifyは書き言葉や学術的な文脈で使われることが多く、meanよりも格式張った表現です。
What does this word mean?
この単語はどういう意味ですか。
The flag signifies national pride.
その旗は国家の誇りを象徴する。
試験・ビジネス頻出度
meanはTOEIC・英検ともに頻出度が極めて高い単語です。
TOEICでは、Part 2のリスニングで「What do you mean?」「I mean…」などの応答問題が頻繁に出題されます。
Part 5の語彙問題では「What does this mean?」の形式や、mean to do / mean doingの使い分けが出題されます。
Part 6、Part 7の長文では、「This means that…」という結論を導く表現が必ず登場します。
Part 3、Part 4では、話者の意図を問う「What does the speaker mean by…?」という設問が定番です。
英検では3級以上で本格的に出題され、準2級・2級のリスニングでは「What does the man mean?」という理解問題が頻出です。
ライティングでは「This means that…」を使って論理展開すると説得力が増します。
ビジネスシーンでは、会議やメールで「What I mean is…(私が言いたいのは…)」「This means we need to…(これは私たちが…する必要があることを意味する)」などの表現が日常的に使われます。
契約文では「is meant to」で目的や意図を明示する表現が頻出します。
特にビジネスメールでは、誤解を避けるために「I mean」で補足説明することが効果的です。
「The deadline is Friday, I mean this Friday, not next Friday(締め切りは金曜日、つまり今週の金曜日で来週ではありません)」のように使います。
ネイティブがよく使う自然な表現
ネイティブスピーカーは、文脈に応じてmeanを柔軟に使い分けます。
ここでは会話・メール・報告書など、実際のコミュニケーションでよく使われる自然な表現を紹介します。
I know what you mean.
言いたいことは分かります。
You know what I mean?
分かるでしょ?
I mean, it’s not that bad.
つまり、そんなに悪くないってこと。
What I mean to say is…
私が言いたいのは…
Do you know what I mean?
私の言ってること分かる?
I didn’t mean to offend you.
気分を害するつもりはなかった。
This means a lot to me.
これは私にとって大きな意味を持ちます。
That’s not what I meant.
そういう意味じゃなかった。
meanのよくある間違い
meanを使う際によく見られる誤用パターンと、その訂正方法を確認しましょう。
❌ What means this word?
✅ What does this word mean?
解説:疑問文では必ず助動詞「does」を使います。
主語と動詞を倒置させる形(What means this?)は古い英語では使われましたが、現代英語では誤りです。
「What does + 主語 + mean?」が正しい語順です。
❌ I mean do it tomorrow.
✅ I mean to do it tomorrow.
解説:「〜するつもりである」という意図を表す場合、「mean to do」の形を使います。
「mean + 原形動詞」は文法的に誤りで、必ず「to不定詞」が必要です。
「I meant to do(〜するつもりだった)」も同様です。
❌ This means us to work harder.
✅ This means we need to work harder. / This means working harder.
解説:「mean + 人 + to do」の形は通常使いません。
代わりに「mean + that節」を使って「This means that we need to…」とします。
または「This means working harder(これはもっと働くことを意味する)」という動名詞を使う形も可能です。
meanの理解度チェック
穴埋め問題(5問)
1. What does this word ______ in English?
(この単語は英語で何を意味しますか)
2. I didn’t ______ to hurt your feelings.
(あなたの気持ちを傷つけるつもりはなかった)
3. This ______ that we have to start over.
(これは私たちがやり直さなければならないことを意味する)
4. Do you know what I ______?
(私の言ってること分かる)
5. The sign is ______ to warn drivers.
(その標識は運転者に警告することを意図されている)
選択肢問題(5問)
1. What ______ “significant” mean?
a) does b) is c) do
(「significant」はどういう意味ですか)
2. I ______ to call you yesterday.
a) mean b) meant c) meaning
(昨日あなたに電話するつもりだった)
3. This result ______ we’re making progress.
a) mean b) means c) meant
(この結果は私たちが進歩していることを意味する)
4. I didn’t ______ it that way.
a) mean b) meant c) meaning
(そういう意味で言ったのではない)
5. What do you ______ by “soon”?
a) mean b) means c) meant
(「すぐに」とはどういう意味ですか)
解答
穴埋め問題:
1) mean 2) mean 3) means 4) mean 5) meant
選択肢問題:
1) a 2) b 3) b 4) a 5) a
meanのコーパス実例
新聞記事:The New York Times
The sudden policy shift means that thousands of workers will need to adjust their schedules.
突然の方針転換は、数千人の労働者がスケジュールを調整する必要があることを意味する。
解説:
ニュース記事でのmeanの典型的な使用例です。
「means that…」で政策の帰結を説明する構造は、ニュース記事の標準パターンです。
ビジネス英語やTOEICでも頻出の文型です。
日常会話:映画のセリフ
I didn’t mean to sound rude, I was just being honest.
失礼に聞こえるつもりはなかった、ただ正直だっただけだ。
解説:
映画やドラマでの典型的な謝罪表現です。
「didn’t mean to」は日常会話で非常によく使われ、「〜するつもりはなかった」という弁解を表します。
自然な会話では「I was just…」で理由を補足することが多いです。
ビジネススピーチ:TED Talk
What I mean is that we need to rethink our approach to education entirely.
私が言いたいのは、教育へのアプローチを完全に再考する必要があるということです。
解説:
プレゼンテーションでは「What I mean is」で自分の主張を明確化します。
「that節」を使って具体的な内容を示す構造は、説得力のあるスピーチの典型的なテクニックです。
ビジネスプレゼンでも頻繁に使われます。
meanに関するよくある質問
例:「I mean to study harder(もっと勉強するつもりだ)」vs「This job means working late(この仕事は遅くまで働くことを意味する)」
前者は主語の意図、後者は客観的な結果や必然性です。
TOEICでは両者の使い分けが頻繁に問われるので、しっかり区別しましょう。
intendはよりフォーマルで、計画的な意図を表します。
meanは「I didn’t mean to」のような否定文で特によく使われます。
例:「I didn’t mean to be late(遅れるつもりはなかった)」vs「I intend to arrive on time(時間通りに到着する予定だ)」
日常会話ではmean、ビジネス文書ではintendが好まれる傾向があります。
「What means this?」は現代英語では誤りです。
例:「What does this word mean?(この単語はどういう意味ですか)」
主語が三人称単数の場合は「does」、複数や一人称・二人称の場合は「do」を使います。
過去形では「What did this mean?」となります。
signifyは書き言葉や学術的な文脈で使われることが多く、meanよりも格式張った表現です。
例:「What does this word mean?(この単語はどういう意味ですか)」vs「The flag signifies national pride(その旗は国家の誇りを象徴する)」
日常会話や試験ではmean、論文や公式文書ではsignifyが適切です。
①言い直し:「It’s expensive, I mean really expensive(高い、つまり本当に高い)」
②補足説明:「I mean, we tried our best(つまり、私たちは最善を尽くした)」
③強調:「I mean it(本気です)」
ネイティブは会話のつなぎ言葉として頻繁に使うため、自然な会話力を身につける上で重要な表現です。
目的、運命、規則などを表し、やや文語的でフォーマルな表現です。
例:「This tool is meant to be used outdoors(この道具は屋外で使うことを意図されている)」
「You’re meant to be here at 9 AM(あなたは午前9時にここにいることになっている)」
受動態の形で使われ、ビジネス文書や公式な説明でよく見られます。
スペルは「meant」ですが、発音は /e/(エ)なので注意が必要です。
「ミーント」ではなく「メント」と発音します。
例:「I meant to call you(あなたに電話するつもりだった)」は「アイ・メント・トゥ・コール・ユー」
TOEICリスニングでもこの発音の違いが問われることがあります。
まとめ
- コアイメージは「心の中にある考えや意図を表に出す」
- 主な意味は「意味する」「意図する」「本気である」の3つ
- 「mean to do」は意図、「mean doing」は帰結という違いがある
- よく使う文型は「What does 〜 mean?」「mean to do」「mean that」「be meant to」
- intendはフォーマル、meanはカジュアルな「意図する」
- signifyは「象徴する」という書き言葉、meanは日常的な「意味する」
- TOEICでは全パートで頻出、特にPart 2、Part 5、Part 7で重要
この記事の例文や練習問題を繰り返し復習すると、meanの使い方が自然に身につきます。
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