contributeは、ビジネスや学術、日常会話まで幅広く使われる重要な動詞です。
「貢献する」「寄与する」という意味が有名ですが、実は前置詞の使い分けや自動詞・他動詞の使い分けで意味が微妙に変わります。
TOEICのPart 5(文法問題)やPart 7(読解問題)、英検のライティング、ビジネスメールでも頻繁に登場するため、正確な使い方を理解することが重要です。
この記事では、contributeの意味、使い方、類義語との違い、よくある間違いまで、例文を豊富に使って徹底解説します。
contributeのコアイメージ
contributeの語源は、ラテン語の「con-(共に)+ tribuere(与える)」です。
コアイメージは「共通の目的や結果のために、自分の持っているもの(お金、時間、知識、努力など)を提供する」です。
単なる「与える」ではなく、「何かの一部として加える」「全体を良くするために力を貸す」というニュアンスが強いのが特徴です。
ビジネスでは「プロジェクトに貢献する」、社会活動では「寄付する」など、様々な場面で使われます。
contributeの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単語 | contribute |
| 発音 | /kənˈtrɪbjuːt/(カントリビュート) |
| 品詞 | 動詞(自動詞・他動詞) |
| 語源 | ラテン語 contribuere(con- 共に + tribuere 与える) |
| 活用形 | 形 |
|---|---|
| 原形 | contribute |
| 三人称単数現在 | contributes |
| 過去形 | contributed |
| 過去分詞 | contributed |
| 現在分詞 | contributing |
※contributeは自動詞としても他動詞としても使われます。自動詞の場合は必ず前置詞(to/towardsなど)が必要です。
発音・アクセントの注意
contributeの発音は /kənˈtrɪbjuːt/ で、アクセントは第2音節の「tri」にあります。
「コントリビュート」ではなく「カントリビュート」と発音するのが正しいです。
日本人が間違えやすいのは以下の点です:
・第1音節を強く読んでしまう(×コントリビュート)
・最後の「t」を省略してしまう(×カントリビュー)
Each member contributes ideas to the project.
各メンバーがプロジェクトにアイデアを提供する。
名詞形の「contribution」(貢献)も頻出単語なので合わせて覚えましょう。
発音は /ˌkɒntrɪˈbjuːʃən/(コントリビューション)で、アクセントは「bu」の部分にあります。
contributeの意味とニュアンス
〜に貢献する・寄与する(自動詞)
最も基本的な意味で、「何かの成功や結果に対して役立つ」という意味です。
必ず前置詞「to」を伴います。
Regular exercise contributes to good health.
定期的な運動は健康に寄与する。
His research contributed to the development of new technology.
彼の研究は新技術の開発に貢献した。
Many factors contribute to climate change.
多くの要因が気候変動に寄与している。
〜を提供する・寄付する(他動詞)
お金、時間、知識、アイデアなどを提供するという意味です。
他動詞として使う場合は、目的語を直接取ります。
She contributed $1,000 to the charity.
彼女は慈善団体に1,000ドルを寄付した。
He contributed an article to the magazine.
彼は雑誌に記事を寄稿した。
All team members contributed their ideas.
すべてのチームメンバーがアイデアを提供した。
原因となる・一因となる
ネガティブな結果に対しても使われ、「〜の原因の一つとなる」という意味を持ちます。
「contribute to」の形で使われることが多いです。
Stress contributes to many health problems.
ストレスは多くの健康問題の原因となる。
Poor management contributed to the company’s failure.
不適切な経営が会社の失敗の一因となった。
contributeの使い方
contribute to + 名詞(〜に貢献する)
自動詞として使う最も一般的なパターンです。
「to」の後には貢献する対象(目標、結果、プロジェクトなど)が来ます。
Volunteers contribute to community development.
ボランティアは地域開発に貢献する。
This policy contributes to environmental protection.
この政策は環境保護に貢献する。
Innovation contributes to economic growth.
イノベーションは経済成長に寄与する。
contribute + 目的語 + to + 名詞(〜を…に提供する)
他動詞として使う場合のパターンです。
提供するもの(お金、時間、知識など)を目的語として、提供先を「to」の後に置きます。
The company contributed money to the disaster relief fund.
その会社は災害救援基金にお金を寄付した。
She contributed her expertise to the project.
彼女はプロジェクトに専門知識を提供した。
Scientists contributed valuable data to the research.
科学者たちは研究に貴重なデータを提供した。
contribute towards + 名詞(〜に向けて貢献する)
「towards」を使うと、「〜に向けて」「〜を目指して」というニュアンスが強まります。
「to」よりも目標達成の過程を強調します。
We all contributed towards the success of the event.
私たちは皆、イベントの成功に向けて貢献した。
His efforts contributed towards achieving the goal.
彼の努力は目標達成に向けて寄与した。
contributeの句動詞
contributeは基本的に句動詞を形成しませんが、前置詞「to」や「towards」と組み合わせて使われることが非常に多いです。
これらは句動詞というよりも、contribute自体の自動詞用法として理解するのが正確です。
ただし、以下のような表現は頻繁に使われます。
contribute significantly/greatly to(大きく貢献する)
副詞を伴って、貢献の度合いを強調する表現です。
Technology has contributed significantly to modern life.
テクノロジーは現代生活に大きく貢献している。
Her leadership contributed greatly to the team’s success.
彼女のリーダーシップはチームの成功に大いに貢献した。
contributeのコロケーション
| コロケーション | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| contribute to success | 成功に貢献する | Teamwork contributes to success.(チームワークは成功に貢献する) |
| contribute money | お金を寄付する | He contributed money to charity.(彼は慈善団体にお金を寄付した) |
| contribute ideas | アイデアを提供する | Please contribute ideas freely.(自由にアイデアを提供してください) |
| contribute significantly | 大きく貢献する | Education contributes significantly to development.(教育は発展に大きく貢献する) |
| contribute to the debate | 議論に貢献する | Her comments contributed to the debate.(彼女のコメントは議論に貢献した) |
| contribute time | 時間を提供する | Volunteers contribute their time.(ボランティアは時間を提供する) |
| contribute to growth | 成長に寄与する | Investment contributes to economic growth.(投資は経済成長に寄与する) |
contributeを使った例文
試験でよく出る例文
Many factors contribute to global warming.
多くの要因が地球温暖化に寄与している。
The study contributed to our understanding of the disease.
その研究は病気の理解に貢献した。
Regular reading contributes to vocabulary development.
定期的な読書は語彙力の向上に貢献する。
She contributed her time to helping others.
彼女は他人を助けるために時間を費やした。
Innovation contributes to competitive advantage.
イノベーションは競争優位に貢献する。
日常会話で使う例文
Everyone contributed something to the party.
みんながパーティーに何かを持ち寄った。
Can you contribute some ideas for our trip?
旅行のためにアイデアをいくつか出してくれる?
I’d like to contribute to the gift for our teacher.
先生へのプレゼントにお金を出したいです。
Lack of sleep contributed to my bad mood.
睡眠不足が機嫌の悪さの原因だった。
He always contributes positive energy to the group.
彼はいつもグループにポジティブなエネルギーをもたらす。
ビジネス文書・メールで使う例文
We appreciate your contribution to this project.
このプロジェクトへのご貢献に感謝いたします。
The marketing team contributed significantly to sales growth.
マーケティングチームは売上成長に大きく貢献しました。
Please contribute your feedback by Friday.
金曜日までにフィードバックを提供してください。
Our company contributes to sustainable development.
当社は持続可能な発展に貢献しています。
Each department will contribute resources to the initiative.
各部門がこの取り組みにリソースを提供します。
Your expertise would contribute greatly to our team.
あなたの専門知識は私たちのチームに大いに貢献するでしょう。
contributeの類義語・関連語
| 単語 | 品詞 | ニュアンス・解説 |
|---|---|---|
| donate | 動詞 | 寄付する(特にお金や物) |
| dedicate | 動詞 | 捧げる(時間・努力を完全に注ぐ) |
| provide | 動詞 | 提供する(より一般的) |
| support | 動詞 | 支援する(援助・サポート) |
| add | 動詞 | 加える(シンプルに追加する) |
| help | 動詞 | 助ける(最も一般的) |
「contribute」と似た意味を持つdonateの意味と使い方や、時間や努力を捧げることを表すdedicateの意味と使い方も合わせてチェックすると理解が深まります。
混同されやすい語との違い
contribute vs donate
contribute:より広い意味で「貢献する」「提供する」を表します。
お金だけでなく、時間、知識、アイデア、努力など、様々なものを提供する際に使えます。
donate:主に「お金や物を無償で与える・寄付する」という意味で使われます。
contributeよりも具体的で、慈善活動や寄付行為に特化しています。
She contributed her time to the project.(○)
彼女はプロジェクトに時間を提供した。
She donated her time to the project.(△やや不自然)
※donateは時間にはあまり使いません。
He contributed $500 to the Red Cross.(○)
彼は赤十字に500ドルを寄付した。
He donated $500 to the Red Cross.(○)
彼は赤十字に500ドルを寄付した。
※どちらも正しいですが、donateの方が「無償の寄付」感が強いです。
contribute vs dedicate
contribute:「部分的に提供する」「一部を加える」というニュアンスです。
全体の一部として何かを与えるイメージです。
dedicate:「完全に捧げる」「全力を注ぐ」という意味で、より強い献身を表します。
時間や人生を完全にその目的に捧げるというニュアンスです。
He contributes time to volunteer work.
彼はボランティア活動に時間を提供している。
※部分的に時間を割いているイメージ
He dedicated his life to helping others.
彼は人生を他者を助けることに捧げた。
※人生全体を捧げているイメージ
contribute to vs contribute towards
contribute to:最も一般的な形で、「〜に貢献する」という意味です。
結果や目的に対する貢献を表します。
contribute towards:「〜に向けて貢献する」という意味で、目標達成の過程を強調します。
イギリス英語でよく使われます。
Exercise contributes to good health.
運動は健康に貢献する。
※一般的な貢献
We all contributed towards the fundraising goal.
私たちは皆、募金目標に向けて貢献した。
※目標達成のプロセスを強調
実際には、どちらも同じような状況で使えることが多く、特にアメリカ英語では「to」が圧倒的に優勢です。
試験・ビジネス頻出度
TOEIC
頻出度:★★★★★(非常に高い)
contributeはTOEICで非常に頻繁に出題される重要単語です。
特にPart 5(短文穴埋め問題)では、前置詞「to」との組み合わせや、自動詞・他動詞の使い分けが問われます。
Part 7(読解問題)では、ビジネス文書や社内メール、記事などで「貢献する」「寄付する」という文脈で頻出します。
名詞形の「contribution」(貢献)も同様に重要です。
出題例:
The new system ______ to increased productivity.
(A) contribute (B) contributes (C) contributing (D) contributed
正解:(B) contributes(三人称単数現在形)
英検
頻出度:★★★★☆(高い)
英検では準2級から頻繁に登場し、2級以上では必須の単語です。
特にライティングセクションで「社会貢献」「環境問題への寄与」などのトピックで使いやすい単語です。
スピーキングテストでも、「ボランティア活動」「社会問題」について話す際に有効な表現です。
準1級・1級では、より複雑な文脈(学術的貢献、政策の影響など)で使いこなせることが求められます。
ビジネス英語
頻出度:★★★★★(非常に高い)
ビジネス英語では最重要単語の一つです。
プロジェクト、チームワーク、企業の社会的責任(CSR)、業績報告など、あらゆる場面で使われます。
特に以下の文脈で頻出します:
・プロジェクトへの貢献を評価する場面
・チームメンバーの役割を説明する場面
・企業の社会貢献活動を紹介する場面
・売上や成長への要因を分析する場面
「contribute to」は「〜に貢献する」、「contribution」は「貢献」として、年次報告書やプレゼンテーション、ビジネスメールで頻繁に使われます。
ネイティブがよく使う自然な表現
感謝を伝える場面
Thank you for contributing your time and energy.
時間とエネルギーを割いてくれてありがとう。
I really appreciate your contribution to the project.
プロジェクトへの貢献に本当に感謝しています。
Everyone’s contributions made this possible.
みんなの貢献があってこそ実現できました。
ディスカッション・会議の場面
Does anyone have anything to contribute?
誰か意見はありますか?
I’d like to contribute a different perspective.
別の視点を提供したいと思います。
Your input would contribute valuable insights.
あなたの意見は貴重な洞察をもたらすでしょう。
カジュアルな場面
Let’s all chip in and contribute to the gift.
みんなでお金を出し合ってプレゼントを買おう。
※「chip in」と組み合わせると、よりカジュアルな表現になります
What can I contribute to the potluck?
持ち寄りパーティーに何を持っていけばいい?
原因・理由を説明する場面
Several factors contributed to the delay.
いくつかの要因が遅延の原因となった。
Stress can contribute to various health issues.
ストレスは様々な健康問題の原因になり得る。
contributeのよくある間違い
前置詞の脱落
❌ His research contributed the development of AI.
✅ His research contributed to the development of AI.
解説:自動詞として使う場合、必ず前置詞「to」が必要です。
「contribute + 目的語」の形は他動詞用法で、「〜を提供する」という意味になります。
自動詞と他動詞の混同
❌ She contributed to $500 to charity.
✅ She contributed $500 to charity.
解説:お金などを目的語として直接取る場合は他動詞なので、最初の「to」は不要です。
正しくは「contribute + 目的語 + to + 提供先」の語順です。
donateとの混同
❌ He donated his ideas to the meeting.
✅ He contributed his ideas to the meeting.
解説:「donate」は主に金銭や物品の寄付に使います。
アイデアや意見を提供する場合は「contribute」が自然です。
forを使う間違い
❌ Exercise contributes for good health.
✅ Exercise contributes to good health.
解説:contributeの後の前置詞は「to」が基本です。
「for」は使いません。
主語と動詞の一致
❌ Technology contribute to modern life.
✅ Technology contributes to modern life.
解説:三人称単数の主語には「contributes」(-s付き)を使います。
TOEICでもよく問われるポイントです。
contributeの理解度チェック
穴埋め問題(5問)
1. Regular exercise ______ to maintaining good health.
(定期的な運動は健康維持に貢献する)
2. She ______ $1,000 to the disaster relief fund last month.
(彼女は先月、災害救援基金に1,000ドルを寄付した)
3. Many factors ______ to the success of the project.
(多くの要因がプロジェクトの成功に寄与した)
4. Please ______ your ideas to the discussion.
(議論にあなたのアイデアを提供してください)
5. His research has ______ significantly to medical science.
(彼の研究は医学に大きく貢献してきた)
選択肢問題(5問)
1. The new policy will ______ economic growth.
(A) contribute (B) contribute to (C) contribute for (D) contributing
2. Everyone ______ something to the team’s success.
(A) contribute (B) contributes (C) contributing (D) contributed
3. We would like to ______ our expertise to your project.
(A) contribute (B) contribute to (C) contributing (D) contributed
4. Poor communication ______ to the problem.
(A) contribute (B) contributes (C) contributed (D) contributing
5. The volunteers ______ their time to help the community.
(A) contribute (B) contributed (C) contributing (D) contributes
解答
【穴埋め問題】
1. contributes(三人称単数現在形・自動詞用法)
2. contributed(過去形・他動詞用法で金額を直接目的語に)
3. contributed(過去形・自動詞用法)
4. contribute(命令文なので原形・他動詞用法)
5. contributed(現在完了形の過去分詞・自動詞用法)
【選択肢問題】
1. (B) contribute to(自動詞用法で前置詞toが必要)
2. (B) contributes(三人称単数現在形)
3. (A) contribute(would like to + 動詞原形・他動詞用法)
4. (C) contributed(過去形・主語は単数だが文脈から過去が適切)
5. (B) contributed(過去形・volunteersは複数だが過去の行為)
contributeのコーパス実例
新聞記事:The New York Times
Climate change contributes to more frequent and severe weather events.
気候変動はより頻繁で深刻な気象現象の一因となっている。
The company has contributed millions of dollars to educational programs.
その企業は教育プログラムに数百万ドルを寄付してきた。
Several factors contributed to the economic downturn.
いくつかの要因が景気後退に寄与した。
日常会話:映画のセリフ
Everyone needs to contribute if we’re going to make this work.
これをうまくやるには、みんなが貢献しないといけない。
(映画『The Avengers』より)
I want to contribute something meaningful to society.
社会に意味のある貢献をしたい。
(映画『The Pursuit of Happyness』より)
Your skills could really contribute to what we’re building here.
あなたのスキルは、私たちがここで構築しているものに本当に貢献できる。
(映画『The Social Network』より)
ビジネススピーチ:TED Talk
Innovation contributes to solving the world’s biggest challenges.
イノベーションは世界最大の課題を解決することに貢献する。
Each individual can contribute to creating positive change.
一人ひとりがポジティブな変化を生み出すことに貢献できる。
Technology has contributed enormously to improving our quality of life.
テクノロジーは私たちの生活の質の向上に多大な貢献をしてきた。
contributeに関するよくある質問
まとめ
- コアイメージは「共通の目的のために、自分の持つものを提供する」
- 主な意味は「貢献する」「寄付する」「提供する」「原因となる」
- 自動詞では必ず前置詞「to」を伴い、他動詞では目的語を直接取る
- donateは主に金銭・物品の寄付、contributeはより広い意味で使える
- dedicateは「完全に捧げる」、contributeは「部分的に提供する」
- TOEIC・英検・ビジネス英語で超頻出の重要単語
- 発音は /kənˈtrɪbjuːt/ でアクセントは第2音節
この記事の例文や練習問題を繰り返し復習すると、contributeの使い方が自然に身につきます。
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