フィリピンの道路

フィリピン留学での失敗とは?

×を持った男性
フィリピン留学に失敗した、という人は少なからずいます。
ここでいう失敗とは、具体的に言えば以下の2つのことを意味します。

  • 渡航前と英語力がほとんど変わらずに帰国した。
  • 思っていたほど英語力を伸ばせなかった。

よく、「英語力は伸びなかったけど、同じ学校で出会った人と一生の友達になった!結果オーライ!」などと、自分の失敗を認めようとしない人がいます。

しかしあなたは南国に、初任給よりもたくさんのお金を払ってまで、日本人の友達を作りに行くのが目的ではないはずですよね。
フィリピン留学に行くのであれば、それなりの夢や目標を持っていると思います。
ただ友達を作って終わった、で終わらせないようにしましょう。

フィリピン留学で失敗する人の特徴5選

では、どのような人がフィリピン留学で失敗しそうなのか、5つのパターンをご紹介します。

事前学習を全くせずに現地へ来る

白紙のノート
この失敗は、転職先の仕事が始まる前の時期や、お盆休みを利用してやってくる会社員に多く見られるケースです。
ほとんどの語学学校では、事前学習を推奨しており、中にはテキストを指定してくる学校もあります。

しかし、普段の忙しさに負けて、文法の基礎をまったく身に着けずにやってくる人が本当に後を絶ちません。

フィリピンはいくら北米ではないとはいえ、外国です。

一歩足を踏み入れた瞬間から、英語を話す必要があります。
にもかかわらず、タクシーの運転手に自分が行きたい場所すら伝えられない状態でやってくるのは、初めて卓球のラケットを握った日に、金メダリストの伊藤美誠と対決するようなものです。

フィリピン留学は、渡航前の事前学習の質で、成功するかしないかがほぼ決まるといっても過言ではありません。せめて渡航する1ヶ月前から、文法の勉強は始めましょう。

語学学校をなんとなくで決める

近年、セブ島を中心に、語学学校の数は増え続けています。

あまりに選択肢が多すぎるからと言って、学校選びで匙を投げてはいけません。

口コミや費用だけを重視して選ぶと、思ってたのと違う結果になってしまいます。

「講師のTOEICレベルが低く、習う英語の質が低い」
「英語初心者なのに、テキストが全て英語で、授業に全くついていけなかった」
「渡航してみたら、学校が閉校していた」

こういった失敗を避けるためにも、語学学校は一つの軸を持って探すことをおすすめします。
講師のTOEICが950点以上の学校や、日本人が経営しているところなどは、比較的上記のようなトラブルをさけることができます。
また、文法を一から教えてほしい英語初心者の場合、日本人講師による文法のレッスンが含まれる学校なども、検討してみるといいでしょう。

予習・復習をほとんどしない

勉強している男性
語学学校では、同じ目標に向かって一緒にがんばる仲間がいます。連帯感も生まれるので、休日によく出かけたり、毎週金曜日は飲みにでかけたり、ということもあるでしょう。

しかし、自由時間に遊んでばかりで全く自習をしなかったとなれば、周りとの差は開き、せっかくの仲間意識も薄れてしまいます。(全員が遊ぶ学校なら、そもそも学校選びで失敗していますが…)

また、授業はあくまでアウトプットの場ですので、マンツーマンレッスンの時間を増やしても、英語力は伸びません。

実際、筆者が通っていた学校では、レッスン以外の時間で、復習の時間をたくさん確保する人が、卒業時のTOEIC試験で高いスコアを獲得していました。

やる気やモチベーションの有無で時間を無駄に使わないよう、予習、レッスン、復習といった、3つの工程をルーティン化させましょう。具体的な方法については、次章の対策法で、触れていきます。

日本とのギャップになじめない

主に一人暮らしの社会人女性に多く見られる、失敗パターンです。

日本のきれいな家で、他人からのストレスを受けることなく暮らしている生活環境から、いきなり共同生活になり、拒否反応が出る人は少なくありません。

いくら事前に想像していたとしても、無意識のうちにストレスが溜まってしまい、体調を崩すこともしばしば。

はっきり言って、フィリピンは日本よりも衛生面で劣ります。

あくまで筆者の体験談ですが、スタッフは風呂場の床も、部屋の床も同じモップで掃除しますし、町でゴ〇ブリの大群を見たという話も聞きました。
水道や電気が止まって、一日宿舎にいられないなんてことも、月に1回くらいの頻度で起こります。

フィリピン留学を考える際は、自分が潔癖症じゃないか、またそうであるなら、個室の整った宿舎のある語学学校がないか、検討してみるといいでしょう。

正しい英語を話さなければと思っている

会話をしている男女
最後は、フィリピンに限らず海外留学をした人が、言葉を覚えられずに帰国する失敗パターンの典型です。

日本人はまじめな性格からか、正しい英語を話すことこそが目的だと考えがちです。

英語を満足に話せないから海外に行ってまで勉強しているのに、いざ本番になると、文法の間違いや、自分のアクセントが相手にどう思われているかばかりを気にしてしまって、自分から積極的に話すことを避けてしまいます。

確実にいえることは、あなたの英語の間違いを一番気にしているのは、あなた自身です。

相手はあなたの意見、話に、耳を傾けようとしているので、あなたの言葉の間違いはそこまで気にしていません。
まずは自分の間違いを気にするのをやめて、相手の話に集中しましょう。

自分の間違いを怖がって、せっかく海外に滞在しているチャンスを棒に降るのと、間違ってもいいからとにかく話す機会を作って、自分の苦手を克服していくこと。

果たしてどちらが成功と言えるでしょうか?

成功者に学ぶ!失敗を回避するための対策法

成功
それでは、成功しているパターンを例に、先にあげた失敗を避ける具体策について、みていきましょう。

達成可能な目標を立てる

まず、自分のレベルを把握してください。

TOEICでも、英検でも、オンライン英会話のスキルチェックでも、なんでもいいです。それをもとに、フィリピン留学が終了するとき、どの程度までレベルを上げたいのか、渡航前までに決めましょう。

カフェで注文もできない英語力の人が、3ヶ月でネイティブレベルまで話せるようになるというのは、流石に無理難題です。目標が高すぎて、英語学習そのものに挫折してしまう可能性が非常に高いです。

TOEICの点数を100点アップさせる、毎日フィリピン人講師3人に授業以外で話しかける、休みの日に町へ出て、美人のフィリピン人をデートに誘うなど、なんでもいいです。

できるだけ、その目標を達成している自分を想像しやすいゴールを打ちたてましょう。

実際、滞在中に、TOEIC L&RだけでなくS&W(スピーキングとライティング)でもハイスコアを取った生徒は、渡航前、すでにTOEIC700点以上を取得しており、S&Wで70点以上とるという目標を立ててからフィリピンに来ていました。

彼は当初、流暢さこそかけるものの、とにかく毎日フィリピン人講師に話しかけ、予習のほか日記も書いて、授業以外の時間に添削してもらっていたそうです。

目標を高く設定しすぎる必要はありません。自分のレベルにあった目標を、まず見つけることから始めましょう。

A2-1レベルまで英語力を挙げておく

フィリピンをアウトプットの場として活用することが、成功への近道です。
そのためには、授業初日から思いっきり英語を話せる準備をしておく必要があります。

ヨーロッパに、第二言語の習熟度を現す指標で、CEFRというものがあります。
初心者からネイティブのレベルまで、言語能力を6段階に分類したものですが、日本人向けに更に細かく12段階に分けられたものがあります。

A2-1というのは、下から4番目の初中級者に当たるレベルで、海外旅行で簡単な会話を話せるレベルです。
参照:レアジョブ公式HP :https://www.rarejob.com/experiences/level/

このレベルまで行くと、基本的な会話を自分で組み立てられ、講師の英語も、ゆっくりであれば理解できます。そのためアウトプットの機会を抜群に増やせます。

また、すでにTOEIC600点以上を保持している方であれば、日本語禁止のキャンパスで授業を受けることが可能です。

実際、筆者は渡航前にTOEIC660点だったため、日本語禁止キャンパスに滞在し、スピーキングスキルは2ヶ月で、かなり上達しました。
話すことに自信がある人は、日本語禁止の制度がある語学学校をおすすめします。

日本人スタッフのいる学校を選ぶ

「風邪を引いたり、事故にあったりした際、対応してくれる人がいないと不安…」
「学習計画は日本語で相談したい」

こういったきめ細やかな対応を臨む人は、日本人スタッフがいるかどうかを、語学学校を選ぶ際の基準にしましょう。

実際に、筆者は滞在後1ヶ月ほどで発熱、吐き気を催す日射病のようなものにかかったことがあります。
スタッフが不在の日曜日でしたが、警備員の方がすぐに連絡してくださり、カード会社経由でスムーズに病院まで行けました。

結局その日は点滴をする必要があったので、入院しましたが、日本語が通じる病院の紹介や、授業を欠席するための手続きなど、非常にスムーズでした。

また、2週間に1度の面談で、学習の進捗具合をチェックしてもらえたので、モチベーションの維持にも繋がりました。

海外に滞在する以上、緊急時に相談できる人がすぐそばにいる環境は、選んでいて損はありません。

滞在中に学習記録をつける

フィリピン留学中だけでなく、帰国後も英語学習を継続させるため、学習を記録しておきましょう。

滞在後、数日すれば、一日のルーティンがわかってくるため、それをもとに滞在中の学習計画を立ててみてください。
朝食前にリスニング、授業中はスピーキング、就寝前に日記を書くなど、ざっくりでも大丈夫です。
もし不安なら、日本人スタッフや友達に相談すれば、いいアドバイスがもらえるでしょう。

その計画に沿って、実際にできたことを記録し、できなかったことは一度計画から外します。

レッスン前に予習、レッスンを受講、指摘されたところ、新しく覚えた表現方法などを復習する。このサイクルをルーティン化させることで、実際にフィリピン人講師と話すスキルや、リスニング力が向上していきます。

特に朝のルーティンは、日本帰国後も継続しやすいので、朝食前1時間前には起床して、一番脳がさえている午前中に、その日授業で話すトピックを、ざっと頭に入れておきましょう。

【最後に】フィリピン留学を成功させるために最も重要なこと

フィリピン留学の滞在期間は、平均3ヶ月程度です。

たった3ヶ月という短い間ですが、あなたがどれだけ間違いを恐れず、積極的に英語を話せるかが、フィリピン留学を成功させるカギです。

間違ってもいいです。間違えて恥ずかしい思いをしたら、そのフレーズは二度と忘れません。

フィリピンは、正しい英語を話すための場所ではありません。
あなたが壁にぶつかりながら、英語を話すことに対する恐怖心をなくすための、訓練場です。

Practice makes perfect.(実践あるのみ) 

ある程度話すスキルが身についたら、あとは行動するだけです。
あなたのフィリピン留学が終わるころ、人生におけるかけがえのない経験をできたと思えるよう、祈っています。頑張ってください。