今回は「けがをする」にあたる英語表現について見ていきます。
日常生活において、けがをするといったシーンは意外と多いですよね。
一口に「けがをする」といっても様々な英語表現が存在します。今回も例文を通して考察していきましょう。
「けがをする」って英語で何て言う?
「get+過去分詞」を使った表現「get hurt」「get injured」
「get+動詞の過去分詞」で「動作」に焦点を充てた受動態の一種で、訳は能動的に訳すことができ、この形で「けがをする」と言い表すことができます。
一つ目は「hurt(けがをさせる)」を使った表現を見ていきましょう。
「hurt」の活用は「現在形hurt-過去形hurt-過去分詞hurt」と全て同じ形なので、「get hurt」で「けがをする」という意味になります。
「get+過去分詞」の使い方はカジュアルな表現なので会話でよく登場します。例文を見ていきましょう。
You know what, my son got hurt after school.
「ねぇ聞いて、息子が放課後にけがをしたのよ。」
もう一つは「injure(けがをさせる)」を使った表現です。
「injure」の過去分詞は「injured」なので、「get+過去分詞」の形「get injured」で「けがをする」という意味になります。
例文を見てみましょう。
I saw the suspect running away once he got injured.
「けがをした途端、容疑者がすぐに逃げ出すのを見たんだ。」
訳例から見てもお分かりの通り、「get+過去分詞」を使った表現「get hurt」「get injured」
は、友人同士の会話などで使われるようなカジュアルな口語表現です。フォーマルな場面では避けた方が無難ですね。
受動態を使った表現「be hurt」「be injured」
一方、「be動詞+過去分詞」の受動態を使って「けがをする」と表現することもできます。
「be hurt」「be injured」のような使い方です。
では、「get+過去分詞」との違いはどこにあるのでしょうか。
「be動詞+過去分詞」の受動態の場合は「状態」と「動作」のどちらにも用いられるのに対し、今回ご紹介した「get+過去分詞」の場合は「動作」に焦点が充てられ、カジュアルなシーンで好まれる表現です。
事実を述べるニュースなどには「be injured」がよく使われる傾向があります。
例文を見てみましょう。
At least three people were dead, and many others were injured at a traditional festival in Japan.
日本の伝統的なお祭りで少なくとも3人が死亡し、多くの人が負傷しました。
The car crashed into a telephone pole and some people were injured.
車が電柱に衝突し、何名かが負傷しました。
フォーマルな場面では「be+過去分詞」の形で言い表すとよいでしょう。
再帰用法を使った表現「hurt oneself」「injure oneself」
「hurt」も「injure」も目的語に再帰代名詞を取ることができる動詞です。
主語と目的語が同一である場合に使用されるのが、「myself」「yourself」などの再帰代名詞です。
「hurt」「injure」には「けがをさせる」という意味があるため、目的語に主語と同じ同一人物を持ってくると、その人物が「けがをする」という意味になります。例文を見てみましょう。
She hurt herself on her way back home from school.
彼女は学校からの帰宅途中、けがをしました。
My grandmother hurt herself at the porch.
祖母はポーチでけがをしました。
I injured myself in a tennis match.
私はテニスの試合でけがをしました。
ひとつ注意したいのが、再帰用法を使った表現はあくまでも当事者自身の行動が起因したけがに対してしか使えないというところです。
前項で挙げた例文を再帰用法で用いると、曖昧で正確性に欠けた文となってしまいますので注意しましょう。
◎The car crashed into a telephone pole and some people were injured.
△The car crashed into a telephone pole and some people injured themselves.
車が電柱に衝突し、何名かが負傷しました。
けがにまつわるその他の表現
「have an injury」
動詞「injure」の名詞形が「injury」で、「have an injury」で同様に「けがをする」と表すことができます。
She had an injury at school.
彼女は学校でけがをしました。
また、形容詞「injured」を使って、具体的なけがの箇所を説明することも可能です。
I keep my injured left arm safe in a cast.
私は負傷した左腕をギプスで保護しています。
He lost his injured leg to a life-threatening infection.
彼は命にかかわる感染症で負傷した足を失いました。
「be wounded」「get wounded」
「wound」も「けがをさせる」という意味を持ちますが、「injure」や「hurt」(「injure」とほぼ同義)と比べると限定的な意味を持ちます。
「injure」が一般的なけがを表すことができる言葉なのに対し、「wound」は刃物や銃弾などによって被ったけがという意味があります。
また、「wound」で連想されるけがは、出血を伴う皮膚の損傷が主です。例文を見てみましょう。
Two men were wounded in the explosion.
(=Two men got wounded in the explosion.)
男性2名が爆発で負傷しました。
Many were wounded in the bilateral conflict.
(=Many got wounded in the bilateral conflict.)
2国間の衝突で多くの負傷者が出ました。
また前述の通り、「be wounded」は「get wounded」に言い換えることができます。
まとめ
本記事では「けがをする」について、英語でどのように表現するのかについて解説しました。一口に「けがをする」といっても状況やシーンによって、言い表せる表現は変わってきます。適切な表現ができるように、本記事でご紹介した内容を理解し、実際に言い表してみるとよいでしょう。「英語学習の継続は力なり」です。頑張ってください。