regretは英語学習者にとって重要な動詞の一つですが、文法的に注意が必要な単語でもあります。
特に「regret to do」と「regret doing」の使い分けは、多くの学習者が混乱するポイントです。
この記事では、regretの核心的な意味、to不定詞と動名詞による意味の違い、sorry・repentといった類義語との使い分け、TOEICや英検での頻出パターンまで、豊富な例文とともに徹底解説します。
発音の注意点や、よくある間違いも詳しく取り上げますので、regretを正確に使いこなせるようになります。
regretのコアイメージ
regretの語源はフランス語の「regreter」に由来し、古フランス語では「嘆き悲しむ」という意味でした。
この語源には「re-(再び)」と「greter(泣く)」という要素が含まれています。
regretのコアイメージは「過去の行為や決断を振り返って残念に思う・後悔する」です。
すでに起きたこと、またはしなかったことについて、心の中で悲しみや後悔の感情を抱くという意味が中心にあります。
重要なのは、regretには「取り返しのつかない過去」に対する感情というニュアンスが含まれることです。
単なる残念さではなく、「もしあの時違う選択をしていたら」という思いが込められています。
regretの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単語 | regret |
| 発音記号 | /rɪˈɡret/ |
| カタカナ発音 | リグレット |
| 品詞 | 動詞(名詞としても使用) |
| 語源 | 古フランス語regreter(嘆き悲しむ) |
| 活用形 | 形 | 発音記号(カナ) |
|---|---|---|
| 原形 | regret | /rɪˈɡret/(リグレット) |
| 三人称単数現在形 | regrets | /rɪˈɡrets/(リグレッツ) |
| 過去形 | regretted | /rɪˈɡretɪd/(リグレティッド) |
| 過去分詞形 | regretted | /rɪˈɡretɪd/(リグレティッド) |
| 現在分詞形 | regretting | /rɪˈɡretɪŋ/(リグレティング) |
※regretは動詞の他、名詞(後悔・遺憾)としても頻繁に使われます。
この記事では主に動詞用法を中心に解説しますが、名詞用法も重要な表現で触れます。
※過去形と過去分詞形では、語尾のtを重ねて「regretted」となる点に注意してください。
現在分詞形も同様に「regretting」とtを重ねます。
発音・アクセントの注意
regretの発音は /rɪˈɡret/ で、第2音節の「gret」にアクセントがあります。
日本語の「リグレット」に近い音ですが、アクセントの位置が重要です。
発音のポイント:
1. 第2音節にアクセント
「リ」ではなく「グレット」の部分を強く発音します。
第1音節の /rɪ/ は弱く短く発音することが重要です。
2. 第1音節の母音 /ɪ/
短い「イ」の音で、日本語の「イ」よりも口を横に引きません。
「リ」ではなく「リ」と「ル」の中間のような音です。
3. 語尾の /t/ をしっかり発音
語末の /t/ は破裂音として明確に発音します。
日本語の「ト」よりも息を強く出して止めます。
4. 過去形・過去分詞形の発音
regretted は /rɪˈɡretɪd/ と3音節になります。
語尾の -ed は /ɪd/ と発音し、「イド」のように聞こえます。
注意すべき発音の間違い:
❌ 「レグレット」(第1音節にアクセント)
✅ 「リグレット」(第2音節にアクセント)
❌ 「リグレ」(語尾のtを省略)
✅ 「リグレット」(tをしっかり発音)
regretの意味とニュアンス
regretは文脈や後に続く語によって微妙にニュアンスが変わります。
ここでは主要な意味とそれぞれの使い方を詳しく解説します。
~を後悔する・残念に思う(過去のこと)
最も基本的な意味で、すでに起きた過去の出来事や行動について後悔する気持ちを表します。
過去に実際にしたことを後悔する場合に使います。
I regret not studying harder when I was young.
若い頃もっと勉強しなかったことを後悔している。
She regrets leaving her job.
彼女は仕事を辞めたことを後悔している。
He regretted saying those harsh words.
彼はあの厳しい言葉を言ったことを後悔した。
~することを残念に思う(これからすること)
これから述べることや行うことについて申し訳なく思う、残念に思うという意味になります。
フォーマルな場面で、悪い知らせを伝える際によく使われます。
I regret to inform you that your application was not successful.
残念ながら、あなたの応募は不採用となったことをお知らせします。
We regret to announce the cancellation of the event.
イベントの中止を発表することを残念に思います。
I regret to say that I cannot attend the meeting.
残念ながら、会議に出席できません。
~を惜しむ・~がないことを残念に思う
名詞を目的語に取る場合、その物事がないことや失ったことを残念に思う、惜しむという意味になります。
比較的フォーマルな表現です。
I regret the loss of such a talented employee.
そのような才能ある従業員を失ったことを残念に思います。
She regrets her decision to move abroad.
彼女は海外へ移住する決断を後悔している。
We regret any inconvenience caused.
ご不便をおかけしたことをお詫び申し上げます。
regretの使い方
regretは文型や後に続く語によって意味が変わる重要な動詞です。
ここでは主要な文型パターンと、それぞれの使い方を詳しく見ていきます。
regret + 動名詞(doing)
最も重要な文型で、過去に実際にしたこと、またはしなかったことを後悔する場合に使います。
動名詞が表す行為は、すでに完了した過去の出来事です。
I regret buying this expensive car.
この高い車を買ったことを後悔している。
She regrets not going to university.
彼女は大学に行かなかったことを後悔している。
He regrets quitting his previous job.
彼は前の仕事を辞めたことを後悔している。
They regret not investing in that company.
彼らはその会社に投資しなかったことを後悔している。
regret + to不定詞(to do)
これから述べること、行うことについて残念に思う、申し訳なく思うという意味です。
主にフォーマルな場面で、悪い知らせを伝える際の決まり文句として使われます。
I regret to tell you that he passed away.
残念ながら、彼が亡くなったことをお伝えしなければなりません。
We regret to inform you of the price increase.
値上げについてお知らせすることを残念に思います。
I regret to say that we cannot accept your request.
残念ながら、あなたのご要望にはお応えできません。
The company regrets to announce layoffs.
会社は解雇を発表することを遺憾に思います。
regret + 名詞・名詞句
名詞を直接目的語に取る場合、その物事や決断を後悔する、残念に思うという意味になります。
ビジネス文書でよく使われる表現です。
I regret my decision.
私は自分の決断を後悔している。
We deeply regret the error.
その誤りを深くお詫び申し上げます。
She regrets nothing about her past.
彼女は過去について何も後悔していない。
The government regrets the incident.
政府はその事件を遺憾に思っている。
regret + that節
that節を使って、具体的な内容を後悔する、残念に思うという文型です。
フォーマルな文章や公式声明でよく使われます。
I regret that I cannot attend your wedding.
あなたの結婚式に出席できないことを残念に思います。
We regret that the service was unsatisfactory.
サービスが不十分だったことをお詫び申し上げます。
He regrets that he didn’t spend more time with his family.
彼は家族ともっと時間を過ごさなかったことを後悔している。
受動態での使用
regretは受動態でも使われますが、主に「It is regretted that…」という形式主語の構文で見られます。
非常にフォーマルで、公式声明などで使用されます。
It is regretted that the event must be postponed.
イベントを延期しなければならないことは遺憾です。
Your absence will be regretted.
あなたがいないことが残念に思われるでしょう。
regretの句動詞
regretを使った典型的な句動詞は存在しません。
regretは主に単独で使われる動詞で、前置詞や副詞と組み合わせて特別な意味を持つ句動詞は形成されません。
ただし、regretは特定の副詞と組み合わせて強調表現を作ることがあります。
以下のような副詞との組み合わせパターンが重要です。
deeply regret(深く後悔する)
bitterly regret(痛切に後悔する)
sincerely regret(心から後悔する)
greatly regret(非常に後悔する)
これらの副詞は、後悔の程度を強調するために使われ、特にフォーマルな文脈や謝罪の場面で効果的です。
We deeply regret any inconvenience caused to our customers.
お客様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
I bitterly regret not taking that opportunity.
その機会を逃したことを痛切に後悔している。
The management sincerely regrets the delay.
経営陣は遅延を心からお詫び申し上げます。
また、regretは前置詞「about」や「for」と組み合わせて使われることもありますが、これは句動詞ではなく、単に前置詞句が続く通常の文型です。
I regret about my behavior.
自分の行動について後悔している。
She regrets for what she said.
彼女は自分が言ったことを後悔している。
regretのコロケーション
regretは特定の名詞や副詞と組み合わせて使われることが多くあります。
ここでは頻出のコロケーションを整理して紹介します。
| コロケーション | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| deeply regret | 深く後悔する | I deeply regret my actions. |
| bitterly regret | 痛切に後悔する | She bitterly regrets her decision. |
| sincerely regret | 心から後悔する | We sincerely regret the error. |
| greatly regret | 非常に後悔する | He greatly regrets the misunderstanding. |
| regret the decision | 決断を後悔する | I regret the decision to sell the house. |
| regret the loss | 損失を悼む | We regret the loss of a great leader. |
| regret any inconvenience | ご不便をお詫びする | We regret any inconvenience caused. |
| regret to inform | 残念ながらお知らせする | I regret to inform you of the cancellation. |
| live to regret | 後悔することになる | You’ll live to regret this decision. |
| no regrets | 後悔なし | I have no regrets about my choice. |
regretを使った例文(シーン別)
regretは様々な場面で使われます。
ここではシーン別に実践的な例文を豊富に紹介します。
試験でよく出る例文
I regret not studying abroad when I had the chance.
機会があった時に留学しなかったことを後悔している。
We regret to inform you that your application was unsuccessful.
残念ながら、あなたの応募は不採用だったことをお知らせします。
She regrets spending so much money on clothes.
彼女は服にたくさんお金を使ったことを後悔している。
He will live to regret his rude behavior.
彼は自分の無礼な行動を後悔することになるだろう。
I regret to say that I cannot help you with this matter.
残念ながら、この件ではお手伝いできません。
Do you regret quitting your job?
仕事を辞めたことを後悔していますか?
The company regrets the inconvenience to customers.
会社は顧客へのご不便をお詫び申し上げます。
日常会話で使う例文
I regret eating that whole pizza by myself.
あのピザを一人で全部食べたことを後悔している。
Do you regret breaking up with him?
彼と別れたことを後悔してる?
I’ll never regret moving to this city.
この街に引っ越したことは絶対に後悔しない。
She regrets not taking more photos on vacation.
彼女は休暇中にもっと写真を撮らなかったことを後悔している。
You’ll regret it if you don’t go.
行かなかったら後悔するよ。
I regret not calling my grandmother more often.
祖母にもっと頻繁に電話しなかったことを後悔している。
He doesn’t regret anything about his past.
彼は過去について何も後悔していない。
I deeply regret what I said yesterday.
昨日言ったことを深く後悔している。
ビジネス文書・メールで使う例文
We regret to inform you that the meeting has been postponed.
残念ながら、会議が延期されたことをお知らせいたします。
I regret that I will be unable to attend the conference.
会議に出席できないことを残念に思います。
We deeply regret any inconvenience this may have caused.
これによりご不便をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
The management regrets the delay in product delivery.
経営陣は製品配送の遅延をお詫び申し上げます。
I regret to announce my resignation from the company.
会社を退職することを発表しなければならないことを残念に思います。
We sincerely regret the error in your invoice.
請求書の誤りを心からお詫び申し上げます。
Please accept our regrets for the technical difficulties.
技術的な問題についてお詫び申し上げます。
regretの類義語・関連語
| 単語 | 品詞 | ニュアンス・解説 |
|---|---|---|
| repent | 動詞 | 悔い改める(宗教的・道徳的な後悔) |
| rue | 動詞 | 後悔する(古風・文学的表現) |
| lament | 動詞 | 嘆く・悲しむ(損失を悲しむ) |
| deplore | 動詞 | 遺憾に思う(強い不承認) |
| bemoan | 動詞 | 嘆き悲しむ(不満を表明) |
| apologize | 動詞 | 謝罪する(謝る行為) |
| remorse | 名詞 | 深い後悔・自責の念 |
| sorrow | 名詞 | 悲しみ・悲嘆 |
| penitence | 名詞 | 悔悟・懺悔 |
「regret」と似た意味を持つrepentの意味と使い方や、後悔を表すremorseの意味と使い方も合わせてチェックすると理解が深まります。
混同されやすい語との違い
regretは複数の類義語と混同されやすい動詞です。
ここでは特に重要な単語との違いを詳しく解説します。
regret vs sorry
特徴と違い
regret:過去の行動や決断を振り返って後悔する、残念に思うという意味です。
より深い感情を表し、取り返しのつかない過去への思いが含まれます。フォーマルな表現です。
sorry:謝罪する、気の毒に思うという意味が基本です。
カジュアルで日常的な表現で、軽い謝罪から深い同情まで幅広く使えます。
例文で比較
I regret not going to university.
大学に行かなかったことを後悔している。(深い後悔)
I’m sorry I didn’t go to university.
大学に行かなくてごめんなさい/残念です。(一般的な謝罪・遺憾)
I regret my behavior at the party.
パーティーでの自分の振る舞いを後悔している。(深い反省)
I’m sorry for my behavior at the party.
パーティーでの振る舞いについて謝ります。(謝罪)
We regret to inform you that the position has been filled.
残念ながら、そのポジションは埋まったことをお知らせします。(フォーマル)
We’re sorry to tell you that the position has been filled.
申し訳ありませんが、そのポジションは埋まりました。(やや カジュアル)
使い分けのポイント
✅ 深い後悔や取り返しのつかない過去 → regret
✅ 日常的な謝罪や同情 → sorry
✅ フォーマルな文書や声明 → regret
✅ カジュアルな会話 → sorry
regret vs repent
特徴と違い
regret:一般的な後悔を表す中立的な言葉です。
道徳的な判断を含まず、単に過去の選択を残念に思う気持ちを表します。
repent:宗教的・道徳的な文脈での悔い改めを表します。
罪や過ちを認めて改心する、という強い道徳的ニュアンスがあります。
例文で比較
I regret buying this car.
この車を買ったことを後悔している。(一般的な後悔)
He repented of his sins.
彼は自分の罪を悔い改めた。(宗教的・道徳的)
She regrets not spending more time with her children.
彼女は子供たちともっと時間を過ごさなかったことを後悔している。(個人的な後悔)
The criminal repented and asked for forgiveness.
その犯罪者は悔い改めて許しを求めた。(道徳的改心)
I regret missing the opportunity.
その機会を逃したことを後悔している。(中立的)
He truly repented of his wrongdoings.
彼は自分の悪行を本当に悔い改めた。(道徳的・宗教的)
使い分けのポイント
✅ 一般的な後悔や残念な気持ち → regret
✅ 宗教的・道徳的な悔い改め → repent
✅ 日常生活の選択について → regret
✅ 罪や過ちに対する改心 → repent
regret to do vs regret doing
特徴と違い
regret to do(不定詞):これから述べること、行うことを残念に思う。
未来志向で、悪い知らせを伝える際のフォーマルな表現として使われます。
regret doing(動名詞):過去に実際にしたこと、またはしなかったことを後悔する。
過去志向で、すでに完了した行為についての後悔を表します。
例文で比較
I regret to tell you that you failed the exam.
残念ながら、あなたは試験に不合格だったことをお伝えします。(これから伝えることを残念に思う)
I regret telling him the secret.
彼に秘密を話したことを後悔している。(過去にしたことを後悔)
We regret to inform you of the price increase.
値上げをお知らせすることを残念に思います。(これから伝えることへの遺憾)
We regret raising the prices too quickly.
値上げをあまりに急いで行ったことを後悔しています。(過去の行動への後悔)
I regret to say that I cannot attend.
残念ながら、出席できません。(これから述べることへの遺憾)
I regret saying no to that job offer.
その仕事のオファーを断ったことを後悔している。(過去の決断への後悔)
使い分けのポイント
✅ これから伝える悪い知らせ → regret to do
✅ 過去に実際にしたこと → regret doing
✅ フォーマルな通知・声明 → regret to do
✅ 個人的な後悔の表現 → regret doing
試験・ビジネス頻出度
regretは試験やビジネスシーンで頻繁に使われる重要動詞です。
ここでは試験やビジネスでの頻出度を詳しく解説します。
TOEIC
頻出度:★★★★☆(多い)
TOEICではPart 5(文法問題)、Part 6(長文穴埋め)、Part 7(読解問題)で頻繁に登場します。
特に「regret to do」と「regret doing」の使い分けは文法問題の定番で、必ず押さえておくべきポイントです。
TOEICでよく出る表現
regret to inform you(残念ながらお知らせします)
regret any inconvenience(ご不便をお詫びします)
deeply regret(深くお詫び申し上げます)
regret the error(誤りをお詫びします)
TOEIC頻出例文
We regret to inform you that your order has been delayed.
残念ながら、ご注文が遅れていることをお知らせいたします。
The company regrets any inconvenience caused by the system outage.
会社はシステム障害によるご不便をお詫び申し上げます。
I regret ______ the meeting yesterday.
(a) to miss (b) missing
正解:(b) missing(過去のことを後悔しているため)
We regret ______ you that the event has been cancelled.
(a) to tell (b) telling
正解:(a) to tell(これから伝えることへの遺憾)
英検
頻出度:★★★☆☆(中程度)
英検では2級以上で出題されます。
準1級以上では長文読解やライティングで、特に謝罪や後悔の感情を表現する際に登場します。
英検での出題傾向
2級:基本的な「後悔する」の意味と使い方
準1級:to不定詞と動名詞の使い分け、フォーマルな表現
1級:複雑な文脈での使用、類義語との使い分け
英検頻出例文
Many elderly people regret not traveling more when they were younger.
多くの高齢者は若い頃にもっと旅行しなかったことを後悔している。(2級レベル)
I regret to inform you that the scholarship application deadline has passed.
残念ながら、奨学金の応募期限が過ぎたことをお知らせします。(準1級レベル)
The government expressed deep regret over the diplomatic incident.
政府は外交問題について深い遺憾の意を表明した。(1級レベル)
ビジネス英語
頻出度:★★★★★(非常に多い)
ビジネス英語では極めて重要な動詞です。
謝罪、通知、辞退など、プロフェッショナルなコミュニケーションで頻繁に使用されます。
ビジネスシーンでの主な用法
謝罪・お詫び:
regret any inconvenience(ご不便をお詫びします)
deeply regret the error(誤りを深くお詫びします)
regret the delay(遅延をお詫びします)
悪い知らせの伝達:
regret to inform you(残念ながらお知らせします)
regret to announce(発表することを残念に思います)
regret to say(残念ながら申し上げます)
辞退・断り:
regret that I cannot attend(出席できないことを残念に思います)
regret to decline(お断りすることを残念に思います)
ビジネス頻出例文
We deeply regret the inconvenience caused by the service interruption.
サービス中断によるご不便を深くお詫び申し上げます。
I regret to inform you that we cannot proceed with your proposal.
残念ながら、貴社の提案を進めることができないことをお知らせいたします。
The board of directors regrets to announce the closure of three branches.
取締役会は3つの支店の閉鎖を発表することを遺憾に思います。
We sincerely regret any confusion this may have caused.
これによる混乱を心からお詫び申し上げます。
ネイティブがよく使う自然な表現
regretはネイティブスピーカーが日常的に使う表現の中心的な動詞です。
ここでは特によく使われる自然な表現を紹介します。
日常会話でのフレーズ
No regrets!
後悔なし!悔いなし!
(人生の選択について後悔していないことを強調する表現)
You’ll live to regret it.
後悔することになるよ。
(相手の決断が将来後悔につながることを警告)
I have no regrets about…
~について後悔していない。
(特定の決断や行動について満足していることを表明)
Better to regret doing something than not doing it.
やらなかったことを後悔するより、やったことを後悔する方がマシ。
(行動を促すことわざ的表現)
I don’t regret a thing.
何一つ後悔していない。
(すべての選択に満足していることを表明)
My only regret is…
唯一の後悔は~だ。
(一つだけ残念に思うことがあることを表現)
You won’t regret it.
後悔しないよ。
(相手に何かを勧める際の決まり文句)
感情を込めた表現
I bitterly regret…
痛切に後悔している。
(非常に強い後悔の念を表現)
She has lived with regret ever since.
彼女はそれ以来ずっと後悔とともに生きている。
(長期間続く深い後悔を表現)
It’s too late for regrets now.
今さら後悔しても遅い。
(すでに取り返しがつかない状況を指摘)
I’ll always regret not…
~しなかったことをいつまでも後悔するだろう。
(永続的な後悔を表現)
ビジネスでのフォーマル表現
We wish to express our regret for…
~についてお詫びの意を表したいと思います。
(非常にフォーマルな謝罪表現)
It is with deep regret that…
深い遺憾の念を持って~。
(公式声明での決まり文句)
Please accept our sincere regrets.
心からのお詫びをお受け取りください。
(フォーマルな謝罪の結び)
Much to my regret…
非常に残念ながら~。
(フォーマルな文書での遺憾の表明)
regretのよくある間違い
regretは文法的に注意が必要な動詞で、日本人学習者が誤用しやすいポイントがいくつかあります。
ここでは典型的な間違いとその修正方法を解説します。
to不定詞と動名詞の混同
最も多い間違いは「regret to do」と「regret doing」を混同することです。
意味が全く異なるため、正確に使い分ける必要があります。
❌ I regret to tell him the truth yesterday.
✅ I regret telling him the truth yesterday.
解説:過去に実際にしたことを後悔する場合は動名詞を使います。
「regret to do」はこれから述べることへの遺憾を表します。
❌ We regret informing you that the position has been filled.
✅ We regret to inform you that the position has been filled.
解説:悪い知らせをこれから伝える際は不定詞を使います。
「regret informing」は過去に知らせたことへの後悔になります。
❌ She regrets to buy that expensive dress.
✅ She regrets buying that expensive dress.
解説:過去に買ったことへの後悔なので動名詞が正しいです。
前置詞の誤用
regretの後に不要な前置詞を付けてしまう間違いです。
regretは他動詞なので、直接目的語を取ります。
❌ I regret about my decision.
✅ I regret my decision.
解説:regretの後に「about」は不要です。
ただし、「I’m sorry about」のような表現と混同しないよう注意。
❌ She regrets for leaving early.
✅ She regrets leaving early.
解説:動名詞の前に「for」は不要です。
regretは直接動名詞を目的語に取ります。
時制の間違い
regretは通常、現在形または過去形で使われますが、進行形にはしません。
状態動詞であるため、進行形は不自然です。
❌ I am regretting my choice now.
✅ I regret my choice now.
解説:regretは状態動詞なので進行形にしません。
現在の後悔を表す場合でも現在形を使います。
❌ She was regretting not going to the party.
✅ She regretted not going to the party.
解説:過去の後悔も過去形で表現し、進行形にはしません。
sorryとの混同
regretとsorryを同じように使ってしまう間違いです。
構文や文脈が異なります。
❌ I’m regret for being late.
✅ I’m sorry for being late.
または I regret being late.
解説:「I’m regret」という形は存在しません。
「I’m sorry」か「I regret」のどちらかを使います。
❌ I regret you.
✅ I’m sorry for you.
解説:人に同情する場合は「I’m sorry for you」を使います。
regretは人を直接目的語に取りません。
名詞形との混同
動詞regretと名詞regretを混同する間違いです。
名詞として使う場合は冠詞や複数形に注意が必要です。
❌ I have many regret about my past.
✅ I have many regrets about my past.
解説:名詞として使う場合、可算名詞なので複数形にします。
❌ It is regret that I cannot attend.
✅ I regret that I cannot attend.
または It is a regret that I cannot attend.
解説:動詞として使うか、名詞として使うかを明確にします。
regretの理解度チェック
ここまで学んだregretの知識を確認しましょう。
以下の問題に挑戦してください。
穴埋め問題(5問)
1. I ______ not studying harder for the exam.
(試験のためにもっと勉強しなかったことを後悔している)
2. We ______ to inform you that your application was unsuccessful.
(残念ながら、あなたの応募は不採用だったことをお知らせします)
3. She deeply ______ her decision to quit her job.
(彼女は仕事を辞める決断を深く後悔している)
4. Do you ______ moving to this city?
(この街に引っ越したことを後悔していますか?)
5. I’ll never ______ meeting you.
(あなたに会えたことは絶対に後悔しない)
選択肢問題(5問)
1. I regret ______ him the secret yesterday.
a) to tell
b) telling
c) tell
d) told
2. We regret ______ you that the event has been cancelled.
a) inform
b) informing
c) to inform
d) informed
3. She ______ buying that expensive car.
a) is regretting
b) regrets
c) has been regretting
d) will be regretting
4. I have no ______ about my decision.
a) regret
b) regrets
c) regretting
d) regretted
5. The company ______ any inconvenience caused to customers.
a) deeply regrets
b) is deeply regretting
c) deeply regret
d) deeply regretted
解答
穴埋め問題
1. regret(現在形で過去のことへの後悔を表現)
2. regret(これから伝えることへの遺憾を表す定型表現)
3. regrets(三人称単数現在形)
4. regret(疑問文での現在形)
5. regret(未来でも後悔しないという意味で現在形を使用)
選択肢問題
1. b) telling(過去に実際にしたことを後悔するので動名詞)
2. c) to inform(これから伝えることへの遺憾なので不定詞)
3. b) regrets(状態動詞なので進行形にせず現在形を使用)
4. b) regrets(名詞として使うので複数形が必要)
5. a) deeply regrets(三人称単数で、状態動詞なので進行形にしない)
regretのコーパス実例
実際の英語使用例から、regretがどのように使われているかを見ていきましょう。
新聞記事:The New York Times
“The company regrets the decision to lay off workers and acknowledges the hardship this will cause for affected families.”
会社は労働者の解雇決定を遺憾に思い、影響を受ける家族に困難をもたらすことを認めている。
解説:ビジネスニュースでは企業の公式声明として「regret」が頻繁に使われます。
フォーマルで重々しい文脈での使用例です。
“Many students regret not taking advantage of study abroad opportunities during their college years.”
多くの学生が大学時代に留学の機会を活用しなかったことを後悔している。
解説:「regret not doing」という否定形の動名詞は非常によく使われるパターンです。
過去にしなかったことへの後悔を表現しています。
日常会話:映画のセリフ
“I regret nothing! I lived my life the way I wanted to.”
何も後悔していない!自分のやりたいように生きた。
(映画『Moulin Rouge!』より)
解説:「regret nothing」は力強い決意や満足を表す表現です。
ドラマチックな場面でよく使われます。
“You’ll live to regret this decision, mark my words.”
この決断を後悔することになるぞ、私の言葉を覚えておけ。
(映画『The Godfather Part II』より)
解説:「live to regret」は「後悔することになる」という警告的な表現です。
相手の決断に反対する際によく使われます。
ビジネススピーチ:TED Talk
“The biggest regrets in life are not the things we did, but the things we didn’t do. Don’t let fear stop you from taking chances.”
人生における最大の後悔は、私たちがしたことではなく、しなかったことです。恐れによってチャンスを逃さないでください。
解説:人生や成功についてのスピーチでは、regretを使った哲学的な表現がよく見られます。
名詞形「regrets」を使って複数の後悔について語っています。
“I deeply regret not starting my business earlier. If I could give one piece of advice, it would be: don’t wait for the perfect moment.”
もっと早くビジネスを始めなかったことを深く後悔しています。一つだけアドバイスするなら、完璧な瞬間を待たないでください、ということです。
解説:起業家のスピーチでは、自身の経験から得た教訓としてregretを使うことが多くあります。
「deeply regret not doing」という強調表現が効果的に使われています。
regretに関するよくある質問
まとめ
- コアイメージは「過去を振り返って残念に思う・後悔する」
- 「regret doing」は過去にしたことへの後悔、「regret to do」はこれから述べることへの遺憾
- sorryは日常的な謝罪、regretはより深い後悔やフォーマルな表現
- repentは宗教的・道徳的な悔い改め、regretは一般的な後悔
- ビジネス英語では「regret to inform」「regret any inconvenience」が頻出
- 状態動詞なので進行形にはせず、現在形または過去形で使用
- TOEICでは不定詞と動名詞の使い分けが頻出問題
この記事の例文や練習問題を繰り返し復習すると、regretの使い方が自然に身につきます。
英単語を効率よく覚えられるおすすめ本
英語学習の基本は、まず語彙力をしっかり身につけること。
ここでは、効率よく英単語を覚えて、長く使える力に変えていけるおすすめの本をご紹介します。

