フィリピンの風景

コロナ禍でフィリピン留学をあきらめた方、朗報です。
今、オンライン留学というものが流行っているのをご存知でしょうか?
私たちが海外に行けなくなったということは、現地の語学学校にとって、貴重な収益源を失ってしまった危機的状況にあることを意味します。
そんな彼らが提案したオンライン留学が、今、新しい英語学習法として注目を集めています。
なかでもフィリピンは、学生から社会人まで幅広く人気を集めています。

費用を抑えられる留学先として人気だったフィリピンが、なぜ、欧米諸国と同じ条件であるオンラインになっても、おすすめの国として注目されるのか。
その理由について、解説していきます。

オンライン留学とは?

オンライン
そもそもオンライン留学とは、自宅にいながら海外と全く同じ授業を受けられる、新しい留学のかたちです。

コロナ禍の影響をうけ、世界各国の語学学校が、いま急速に拡大を続けています。
当初主な生徒は、パンデミックによって留学を断念せざるを得なかった学生たちでした。
しかし今では、主婦や社会人といったニーズも増えてきています。
仕事や家庭を理由に留学を諦めていた人たちにとっても、オンライン留学が新しい選択肢として受け入れられつつあるのです。

オンライン英会話との違いは?

オンライン英会話
オンライン留学と比較されるのが、既に英語学習者の間では一般的になっている、オンライン英会話です。

両者の違いは様々ですが、決定的に異なる点が2つあります。 それは授業時間と、講師の選択方法です。

オンライン英会話は、どれだけ長くても1回のレッスン時間は25分で終わります。
一方、オンライン留学は、現地の語学学校が、あらかじめ用意された学校の授業をそのままオンラインで実施するため、最低でも50分みっちり行われます。

次に講師の選択方法ですが、オンライン留学ではそもそも講師を選ぶ必要がありません。
カリキュラムやコースによって、担当講師は決められているからです。
私たちが高校や大学に通っているとき、授業を受ける前に講師を選んでいませんでしたよね。それと同じです。

自宅にいながら、海外の学校の授業を受けられるのが、まさに、オンライン「留学」と言われる理由ですね。

オンライン留学先にフィリピンを選ぶメリット

フィリピン
各国の語学学校が、オンライン留学のサービスを広げるなか、フィリピンの人気がじわじわと広がってきています。
なぜ、オンラインでもフィリピンが留学先として人気なのか。
そのメリット、デメリットを解説していきます。

マンツーマンレッスンを受けられる

マンツーマンレッスン
欧米の語学学校では、基本的に授業はグループレッスン形式で行われます。南米出身の生徒から人気が高く、多くの生徒に効率よく授業を受けさせられるからです。
一方フィリピンはもともと、マンツーマンレッスンを主体として授業を用意しているため、周りのペースについていけずに挫折する、といった心配はありません。
自分のペースでレッスンを受講したいと考えている人には、嬉しいポイントですね。

日本人向けのカリキュラムが設定されていることが多い

フィリピンの語学学校の生徒は9割以上、韓国人か日本人です。
つまり、フィリピンでは主に、アジア2か国の出身者向けにカリキュラムが採用されているということです。 欧米では南米出身の生徒が多いため、そもそも授業のメインターゲットとして、アジア人を想定していません。
英語と日本語とでは文法の構造が根本的に違うことが、日本人が英語習得に苦しむ要因の一つです。
そんな日本人に向けたレッスンを受けたいという人には、欧米よりもフィリピンの方が英語の習得スピードは早いといえます。

TOEIC, IELTS対策ができる

トイック
日本企業で英語を使う仕事に就きたい、という希望があるなら、高いTOEICスコアが必要になります。
しかし実はTOEICは、欧米では全く認知されていない評価基準です。
アメリカ、カナダでは少なくとも、友達にTOEICスコアが高いといっても、「TOEIC?何それ?」と返されて終わりです。

つまり、欧米ではTOEICが一般的ではないので、学校で対策コースが用意されていることは少ないということです。
もちろん、TOEICスコアが英語学習におけるすべてではありません。
しかし、就職や海外移住に向けて、特定のテスト対策を行いたいという人には、それ専用の対策コースを受講することをおすすめします。
フィリピンは幸い、ビザ取得のためにIELTSのスコアを伸ばしたい人や、TOEIC対策をしたい日本人がメインターゲットなので、専門的なカリキュラムを用意している学校が豊富にあります。
集中的に資格対策をしたい方は、検討の余地があるかと思います。

時差が少ない

オンライン英会話とはちがい、オンライン留学では授業の開始時間が決まっています。

いくらオンライン留学が世界中どこでも繋がれるツールとはいえ、日本の真夜中に授業時間が設定されていれば、参加すらままなりません。

フィリピンと日本の時差は1時間だけなので、そういった心配は無用です。

また、生活リズムを崩さずに授業を受けられるので、途中で挫折する可能性を下げられます。

オンライン留学先にフィリピンを選ぶデメリット

フィリピン留学には4つのメリットがありました。

・マンツーマンレッスンが基本
・日本人に向けた授業が受けられる
・TOEICやIELTSの資格対策ができる
・時差が少ないから生活リズムを崩さず受けられる

いいことづくしに見えるかもしれませんが、人によってはデメリットにもなりえます。
大きく分けて3つのデメリットについて、解説します。

グループレッスンが少ない

グループレッスン
欧米の語学学校では、zoomで一同に沢山の生徒と画面をつなぎ、グループレッスンを行います。

授業の途中で、海外の生徒とディスカッションをしたり、講師とのアクティビティに参加したりするシーンもあります。

しかしフィリピンでは基本、マンツーマンレッスンで授業が進んでいくため、他の生徒との交流はあまりできません。
また、たとえ交流できたとしても、同じ日本人または韓国人である場合が多いです。

大勢の外国人と一緒に授業を受けたい、という人には不向きかもしれません。

ネット環境によって接続が安定しないことも

wifi
これはフィリピンのみならずどこの国の場合でもいえることですが、自宅のネット環境の接続が悪いと、そもそも授業が受けられないケースも考えられます。

オンライン英会話は何度でも受けなおすことができますが、留学はその授業を逃してしまったら、同じ内容は二度と聞くことができません。

無線Wi-Fiしかない方や、自宅のネット環境に不安がある人は、事前に学校のスタッフに相談しましょう。

留学後のつながりができない

日本人向けの授業を開講しているフィリピンの語学学校は、たしかに英語力を伸ばすことに有効です。

しかし、そのままフィリピンで1年以上滞在する人はごく稀です。
ほとんどの生徒は、欧米諸国で生活するための事前練習としてフィリピンを訪れているため、留学が終わればアメリカやカナダに渡航します。

そのため、せっかくオンライン留学で海外とのつながりはできるものの、実際に現地にいったときの準備につながらない可能性があります。

あなたの留学の最大の目的が、英語力を伸ばすことであればフィリピンを全力でおすすめしますが、何か専門分野を学ぶことが目的であれば、当初行く予定だった国を選ぶ方がいいでしょう。

そもそも英語力はあって、コロナ禍で欧米への留学を諦めた人であれば、欧米諸国のオンライン留学をおすすめします。

まとめ

新しい英語学習のかたちとして、オンライン留学は徐々にその知名度が上がってきています。
もしあなたが英語力を鍛えるための留学をコロナ禍で諦めていたとしたら、まだ手立てはあります。
しかもより費用を抑えて、自分の家でくつろぎながら同じ質の授業を受けることができます。
今回紹介したメリットやデメリットを参考に、オンライン留学をぜひ検討してみてください。